キャットマン
俺はお洒落にうるさい。
着るものはブランド物の生地の良いスーツだけ。
靴も帽子も毎日手入れし新品同様。
その日のファッショに合わせてつける腕時計も決める。
クールになりたいなら高い時計だけを買って見せびらかすのはやめろ。
服も靴も帽子もすべて合わせてこそのお洒落だ。
一つだけ洒落ていても、それ以外がダメならお前の格は学生と同レベルだ。
足だけ、手だけ、体だけお洒落、おもちゃの着せ替え人形のほうが品がある。
なぜ俺がこんなにお洒落に気を遣うかだって。
それは、自他ともに認めるクールな人間になりたいからさ。
だから毎日過酷な環境に身を置いてもつらくはない。
さぁ、最高にお洒落な俺が町に出たらどうなると思う。
女どもがスマホを片手に写真を撮ってくるんだ。
「かわいいかわいい!」とどうせ普段は出さないであろう声が耳に響く。
かわいいからって写真を撮るな。
俺の努力をその笑顔で迎えるな。
俺は可愛くない。クールなんだ。
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いかがでしたか?どんなに努力をしても、印象を変えられない時ってありますよね。
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