![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44905958/rectangle_large_type_2_53bacafb09bb95391269d37dbe6c162b.jpg?width=800)
呱呱坠地ーーきちんと「生きている」ことが、一番の誕生日プレゼント
(1024字・この記事を読む所要時間:約3分 ※1分あたり400字で計算)
【呱呱坠地】
ピンイン:gū gū zhuì dì
意味:赤子が産声をあげて生まれてくること。
『きちんと「生きている」ことが、一番誕生日プレゼント』
○月○日。
カレンダーを眺めていると、見慣れた日付が目に入り、今日は自分の誕生日だということに気付かされる。
「ああ、また一年生きたんだな」
大人になってからの誕生日は、ほとんど毎年一人ぼっち。
子供の頃はあんなに特別だと思っていた○月○日という日は、今や365日の一日でしかなくなっている。
いつものように起き、支度をし、働きに行く。
日課をこなし、帰路つき、あくびを一つ。
「せっかくだから」と小さなケーキを買おうかと考えるも、それがかえってわざとらしくてなんか嫌で、結局いつもの夕食を食卓に並べる。
普段と同じ。
他の日々と変わりない、人生の通過点。
「でも、私はまた一年生きたんだな」
年齢の分だけ使ってきたこの身体と心。
幼い頃と比べると随分くたびれてきたようだが、それはきっとたくさんのたくさんの物を抱えてきたからだと思う。
決して健やかに生まれたとは言えないこの肉体は、ちょっとした刺激でもさんざん私を苦しめてきた。
成長が遅くなかなか他の人と同じことが出来ず、持病の発作は周りを困らせ、それが更に自分を孤立させた。
「なんでこのような形で生まれたのだろう」と、自分の誕生を恨むことなんてしょっちゅうだった。
でも今、私は感謝している。
「生きること」を叶えてくれたこの身体に。
私の両目は、高く広がる青空、暖かい日差し、愛する人達を見せてくれた。
ちょこんと顔の真ん中に佇む私の鼻は、コーヒーの香り、干したての布団の柔らかい匂い、ピリリとした真冬の朝の空気で、胸いっぱいの心地よさをくれた。
勇気を出そうと決めた瞬間、私の両足は夢を叶えるあの時、あの場所へと運んでくれた。両手は休むことなく、未来を創ってきてくれた。
今日も私の口は目一杯笑う。口元が笑顔になると、世界が輝いてキラキラしてくる。それを私の口は知っているんだ。
「特別」とは何だろう。
かつての私にとっては、それはガチャガチャとした音楽、ぐるりと自分を囲む友人、山のようなお菓子だった。
でも、今の私にとって、「特別」は健康、平和、何気ない日々。
それだけ。
それだけで、十分過ぎるほど幸せで充実なのだ。
きちんと「生きている」ことが、一番の誕生日プレゼント。
そう悟った瞬間、私は自分がまた一つ成長していることに気付き、安らかに夢の世界へと入っていく。
ハッピーバースデー。
誕生日を迎える、全ての人々に。
📚命に、喜びを
記事は気に入っていただけましたでしょうか? もしよろしかったら、サポートお願いします!(◡‿◡✿) 不求多,真心便知足~!(量より真心!) よろしくお願いします~请多指教!✿