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时移世易ーーテクノロジーが遅れし者を淘汰する

(1405字・この記事を読む所要時間:約3分 ※1分あたり400字で計算)

【时移世易】

ピンイン:shí yí shì yì
意味:時代が移り、世の中が変わっていく様。

『テクノロジーが遅れし者を淘汰する』

 キャッシュレスが進む中国。

 スマホをかざせば瞬時決算が出来、ジャラジャラとした小銭やお釣りから解放されたということで「便利になった」と多くの人が思う一方、新技術についていけない故に生きていくことでさえ困難になった人達も出てきた


 「現金なら持ってるぞ!なのに何故買わせてくれんのだ!!!」

 がばっと商品が入った袋をつかむと、老人は支払いもせずに店を出ようとした。
 瞬間、店員に腕を捕まれる。「まだお金を払っていません」と言われる。

 「払えぬと言ったのはお前らだろう!!!」

 老人の怒鳴り声が店いっぱいに広がった。

 その目は怒りと悲しみに満ち、自分は何も間違ってはいないのになぜ買い物でさえ許されなくなったのかと、必死にもがいていた。


 近年、こういった現象が中国でどんどん増えつつある。

 いずれは、日本でも同じことが起こるだろう。


 技術の発展が目まぐるしく、老人だけでなく、若者でさえうかうかしていると社会から「見捨てられ」そうな時代になったものだ。

 「けどあなた達のような若者はまだ良いものよ」と、母は言う。

 「年を取ると、そういった新しいものに接する機会も減るし学ぶ力も衰えるわ。そういう意味では、ほんっとお年寄りには厳しい世の中になったわね」

 ごもっとも。

 思い返せば、一昔前まで、たとえ新技術が分からなくてもせいぜい「ちょっと不便」、「少し遅れている」なぐらいだった。

 が、今はどうだ。

 「知らないとそもそも生きていけない」。

 実に過酷で無情だ。

 生活を便利に豊かにするテクノロジーが、本格的に追いつけない人々をふるいにかけ淘汰し始めている。


 中国語に「活到老,学到老」という言葉がある。
 「年を取っても、常に常に学び続けよう」という意味だ。

 私は、この言葉がまさにこれからの時代を渡るヒントであり、生きる術なのではないかと思う。

 「もう学生でもないし、仕事は安定していて、生活もそれなりに落ち着いたし」と気を緩めてしまうと、あっという間に置いてかれてしまう。

 5G?人工知能?
 空飛ぶ車?Maas?
 VR?AR?XR?
 スマートシティ???

 この記事を書いている時点では最先端とされる単語の数々も、数年経てば古びてしまうだろう。

 時代は待ってはくれない。

 「そんなのは若いやつらのやることだ」と、無関心のままでいるといつか必ず付けが回ってくる

 冒頭の例に書いたご老人も、普段からしっかり新聞を読み、情報を集め、新しい知識を仕入れていたらそのようなことにならなかっただろう。
 「今までのやり方ではダメだ」と知り、その時点で我を張らずに学ぶ姿勢を取れていたら、あれ程不愉快な事態は起こらなかったかもしれない。


 もちろん、学びたくても出来ない人、環境に恵まれずに出来なかった人もいっぱいいる。
 例えば:
・テクノロジーに全く触れるチャンスのない地域に住んできた
・かつて十分に教育を受けられずに学習力が不足している
・周りに教えてくれる人がいない
等、「情報の格差」はどうしても存在する。

 そしてこの格差を如何に埋めるかが、これから私たちが考えるべき課題ではないかと、私は思っている。


 積極的に学ぶ、アンテナを張る、好奇心を持つ。
 一方、既にスキルを習得している者は面倒くさがらずに、丁寧に教える。

 学ぶ側・教える側がしっかり協力し合い、誰でも自在に心地よく生きていける社会にしていきたいものだ。


📚頑固に待っていても、過去はもう二度と戻ってこない。変わろう!



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