見出し画像

TRFスキル・ステップ❽〜アキレス腱のバネを駆使するための「足首」について〜

胴体回旋&落下(TRF)スキルの目的は「腱の弾性エネルギーを活用して、筋肉による代謝エネルギーの消費を抑えること」にあります。

そこで今日は「落下」することによる「アキレス腱」の弾性エネルギー発揮について考えていきます。

ポイントは「足首」。

アキレス腱って、ふくらはぎの筋肉が収束して踵に付着する組織ですから「足首」をまたぎます。

ということは、足首の振る舞いがアキレス腱の弾性エネルギー発揮に大きく影響するということです。

アキレス腱の弾性エネルギーを駆使し、推進力を高めるための「足首(足関節)」の使い方とは?

それでははじめましょう。

アキレス腱の弾性エネルギーが強化される足首の角度とは?

走行中の力学エネルギーのうち、下肢3関節(股関節・膝関節・足関節)の中で足関節の貢献は58%と言われています(Schache etal.,2015)。

それだけ、足関節で発生させる力学エネルギーが推進力に影響を与えるということです。

そのなかでもアキレス腱の関与は大きく、アキレス腱の弾性エネルギーを活用できるかどうかは、走パフォーマンスに大きな影響を及ぼします。

では、アキレス腱の弾性エネルギーは、どのような条件で大きくなり、どのような条件で小さくなるんでしょうか?

その条件とは、足関節の角度、です。特に、底背屈角度が大きく影響します。

足関節が90度の状態を「中間位」とし、それよりもつま先が下がっている状態を「底屈位」、逆につま先が上がっている状態を「背屈位」といいます。
では、足関節がどの位置にあると、アキレス腱の弾性エネルギーが強化され、逆に弱化するんでしょうか?

ポイントは…

ここから先は

1,146字

¥ 150

高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員