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手話通訳士一次試験国語対策ッ!

【漢文のために】二字熟語の構成

2022.09.03

この記事は約6分で読めます。

目次

  1. はじめに

  2. 概要

  3. 解説

    1. ①似た意味の漢字を重ねる

    2. ②反対・対立の意味の漢字を重ねる

    3. ③主語・述語の関係になる

    4. ④下の字が上の字の補語・目的語

    5. ⑤上の字が下の字を修飾する

    6. ⑥接頭辞がつく

    7. ⑦接尾辞がつく

    8. ⑧同じ漢字を繰り返す

  4. おわりに

  5. 無料教材

  6. 無料教材

  7. おすすめ参考書

はじめに

今回は漢文読解にも効果的な「二字熟語」の構成について学習していきましょう!

ここでいう二字熟語とは、いわゆる漢字二字で構成された言葉を指します。

ここの知識は漢文読解への第一歩かつ根幹となる部分です。

【二字熟語】

身体・起伏・国営など

【三字熟語】

不可能・具体的・定量性など

【四字熟語】

換骨奪胎・気炎万丈・画竜点睛など






概要

漢字の構成は主に以下の8種類です。

まずはこれらを理解していきましょう。

漢文学習が捗ること間違いなしです!

①似た意味の漢字を重ねる

例)身体・離散

②反対・対立の意味の漢字を重ねる

例)起伏・着脱

③主語・述語の関係になる

例)国営・日没

④下の字が上の字の補語・目的語

例)登山・読書

⑤上の字が下の字を修飾する

例)高所・深林

⑥接頭辞がつく

例)非常・真昼

⑦接尾辞がつく

例)端的・弾性

⑧同じ漢字を繰り返す

例)淡々(淡淡)・長々(長長)






解説

①似た意味の漢字を重ねる

ここには「身体」や「離散」などがあげられます。

「身体」は

「身」も「体」もどちらも「肉体」を示します。

「離散」は

「離」は「離れる」、「散」は「散ちる」と読みます。

どちらの漢字も同じような意味です。

これらのように二字とも同じような意味を持つもの

「①似た意味の漢字を重ねる」に該当します。

②反対・対立の意味の漢字を重ねる

ここには「起伏」や「着脱」があげられます。

「起伏」の

「起」は「起きる」、「伏」は「伏ふせる」と読みます。

起きることと伏せることは反対の動作です。

また「着脱」は

「着」は「着る」、「脱」は「脱ぐ」と読みます。

着ることと脱ぐことも反対の動作です。

さらに「心身」という言葉がありますが、

心と体は対立するものと考えられるので「心身」もここに分類されます。

これらのように二字が反対・対立する意味をもつもの

「②反対・対立の意味の漢字を重ねる」に該当します。

③主語・述語の関係になる

ここには「国営」や「日没」などがあげられます。

そもそも主語とは、動作主を表す文の要素です。その多くは「~は・~が」の形をとります。

また述語とは、動作、状態などを表すことの多い文の要素です。

こちらについてはこの記事をご参考ください。

そして、

「国営」は「国が営いとなむ(運営する)」と読みます。

「国が」が主語にあたり、「営む」が述語にあたります。

「日没」は「日が没ぼっす(沈む)」と読みます。

「日が」が主語にあたり、「没す」が述語にあたります。

これらのように、主語と述語になるもの

「③主語・述語の関係(主述の関係)になる」に該当します。

なお、この主述の関係を見抜く知識は漢文を読むうえで必須です。

むしろこれが分かっていることが漢文理解の本来の基本です。

文法や単語の前に土台としてぜひ理解していきたいところです。

漢文の基礎ができたら、白文・訓読文・書き下し文の違いもはっきりさせておきましょう!







④下の字が上の字の補語・目的語

ここには「登山」や「読書」などがあげられます。

そもそも漢文でいう補語とは、述語の意味を補う語のことです。

特に、「~に」の形をとることが多いです。

また漢文でいう目的語とは、動詞の対象となる語のことです。

特に、「~を」の形をとります。

そして「登山」も「読書」も下から上へ読みます。

「登山」は「山に登る」と読みます。

下の「山に」が、上の述語「登る」を詳しくしているため補語になります。

「読書」は「書を読む」と読みます。

下の「書」が、上の動詞「読む」の対象になるため目的語となります。

このように、下の字が上の字の補語や目的語になるもの

「④下の字が上の字の補語・目的語になる」に該当します。

こちらも③主述の関係同様に漢文を理解するための基礎になるので、よく理解しておきたいです!

⑤上の字が下の字を修飾する

ここには「高所」や「深林」などがあげられます。

修飾するとは、ある語が別の語を詳しくすることをいいます。

だから、「上の字が下の字を詳しくしている」という意味です。

「高所」は「高い所」と読みます。

「高い」が「所」を修飾しています。

「深林」は「深い林」と読みます。

「深い」が「森」を修飾しています。

このように、上の字が下の字を詳しく(修飾)しているものが

「⑤上の字が下の字を修飾する」に該当します。

⑥接頭辞がつく

ここには「非常」や「真昼」などがあげられます。

接頭辞とは、簡単にいうと、ある言葉の頭に付く言葉です。

「非常」の「非」、「真昼」の「真」などが接頭辞です。

「非常」は後述しますが、

「真昼」の「真」は、ここでは「まさに」という意味を表します。

ほかに、「無限」の「無」、「未定」の「未」、「御社」の「御」、「弊社」の「弊」など多くのものがあげられます。

また、これは漢文において否定語として頻出です。

例えば、

「非常」は「非」が否定語の接頭辞で、

「常に非あらず」と読みます。

「無限」は「無」が否定語の接頭辞で、

「限り無し」と読みます。

そして、

「未定」の「未」は否定語の接頭辞で、

「未いまだ定まらず」と読みます。

この「未」という漢字は漢文においては、再読文字といわれ、

未いまだ…ず」と読みます。

これは絶対覚えておきたいですね!

これらのように接頭辞がつくもの

「⑥接頭辞がつく」に該当します。







⑦接尾辞がつく

ここには「端的」や「弾性」などがあげられます。

接頭辞が、ある言葉の頭に付く言葉なのに対し、

接尾辞は、ある言葉の最後(=尾)に付く言葉です。

「端的」の「的」、「弾性」の「性」が接尾辞です。

ほかに「液化」の「化」、「依然」の「然」なども接尾辞です。

しかし接尾辞は、接頭辞と比べ、そこまで意識しなくても漢文は読めます。他のを理解して余裕があれば、接尾辞も理解していきたいですね。

⑧同じ漢字を繰り返す

ここには「淡々(淡淡)」や「長々(長長)」などがあげられます。

ちなみに「々」は(反復)符号であるため、読み方はありません。

ただカタカナの「ノ」と「マ」を組み合わせたような記号に見えるため、「ノマ」と呼ぶこともあります。

また「々」のように、前の文字を繰り返す符号を「踊り字」といいます。

踊り字にはほかに「金子みすゞず」の「ゞ」もあげられます。

とはいえ、これも漢文においてはあまり重要度の高くないものなので、余裕があれば覚えていきましょう。

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