『あゝ、荒野　前篇』

◆あらすじ◆
少年院上がりの新次は裏切り者の裕二に殴りかかり、逆にプロボクサー・デビューを果たした裕二に返り討ちにされてしまう。そこに偶然居合わせた吃音と赤面対人恐怖症に悩む建二が、倒れかかった新次を助け起こす。その一部始終を目撃していた元ボクサーの堀口は、2人を自分の運営する歌舞伎町のジムにスカウトする。

菅田将暉も良いのだが共に主役を演じるヤン・イクチュンに魅せられた。
2008年の彼が監督・主演をこなした『息もできない』がホントにそのタイトル通り息が出来ないほどの緊迫した作品だったのだが今作でも相当に引き込まれる。

東京オリンピック後の2021年が舞台だが原作が寺山修司作品なので映像は非常に昭和の匂いが漂う。

現日本でも【貧困】と言う言葉が囁かれまさにこの作品が改めて時代を経て制作される事に納得が行く。

どん底に叩きつけられた若者達を巡る群像劇として先ずは登場人物紹介と種蒔きの前篇だがこの時点で既に大渦がグルグルドバーンだ！

なかなかにエロい菅田将暉が観られたりユースケサンタマリアが思いの外適役だったり、モロ諸岡・でんでんなど大好きな❤︎個性派バイプレイヤーが見事だったりと長尺を忘れさせる展開も見事。

そしてパズルの如くランダムに挿し込まれる過去の描写が次第に型に嵌り始める。

後篇は怒涛の回収劇になること間違い無しだが主役の二人がどんな人生を見つけるのか今から楽しみだ。

あぁ、それにしてもボクシングシーンは血が滾るぜo( •̀ω•́ )〇"ｼｭｯ