第142回MMS(2017/01/13対談)「成功報酬型システム開発でスタートアップエコシステムの一翼を担う」前編 株式会社ブイ・フォース代表取締役 佐藤 光一さん
●ご挨拶と出演者紹介
三木:皆様2017年明けましておめでとうございます。本年もマイクロモノづくりストリーミングをよろしくお願い致します。本日は第142回マイクロモノづくりストリーミングを収録しております。(2017年1月13日)司会は株式会社enmonoの三木でございます。本日はブイ・フォースの佐藤社長をお呼びしています。システム開発のお仕事をされており、最近はIoTのお仕事も増え、システムとハードウェアのことなど色々お話を伺っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
佐藤:よろしくお願いします。
●enmonoとの出会いについて
三木:ブイ・フォースさんには当社のモノづくりに特化したクラウドファンディングzenmonoを作るのをご協力いただいている会社さんなので、今日は急遽こちらのMMSのほうに出演いただくようにお願い致しました。
宇都宮:急遽すいませんでした。
佐藤:いえいえ、大丈夫です。
三木:こちらzenmonoというサイトでして、非常にすばらしいデザイン!
宇都宮:自画自賛(笑)2012年に開発やってらっしゃったんでしょうか?
佐藤:はい。5年目になりますかね?
宇都宮:そうですね。
三木:開発には非常に色んな面で協力いただいて感謝しています。ありがとうございます。
佐藤:いえいえ、こちらこそありがとうございます。
三木:佐藤さんとenmonoの出会いなんですが、以前の某中小企業支援ネットワークから私がいなくなった後にシステム開発のコンサルティングというか…
佐藤:その時はたぶん面識が全くなかったはずです。その後にそっちの会社の共通の知り合いの方を通してご紹介いただいてみたいな感じだと思います。
三木:我々もその時仕様はなんとなくはできていたんですけど、細かいところの仕様決めとかプログラミングとデザインできるところがなくて色々探していたんですね。スタートアップなので最初の資金が非常にかけられない状態でお付き合いいただける会社さんというのを色々探している中で、以前マイクロモノづくりストリーミングに出ていただいた工藤さん経由でご紹介いただきまして、実際にお仕事をお願いすることになりました。
●株式会社ブイ・フォースの紹介
三木:ブイ・フォースさんのお仕事紹介とどういうビジネスモデルでやられているのかを簡単にご説明いただいてもいいですか?
宇都宮:いつ頃創業されたんですか?
佐藤:創業というか僕が代表になったのが2011年とか10年とかだったと思うんですけど…
宇都宮:じゃあzenmonoのちょっと前、震災の前後?
佐藤:そうですね、震災の後ですね。その時に僕も前の会社を辞めて、前の会社はベンチャーだったのでスタートアップのおもしろさみたいなのを肌で感じていて、そういうようなサービスモデルをシステム開発として作れないかなというところで考えたのがスタートアップに特化したシステム開発なんですけど。スタートアップの会社さんってお金があまりなかったりするので…
宇都宮:ないです。
一同:(笑)
佐藤:初期の開発投資であるとかそういうのをできるだけ圧縮して、その代わりお客さんが儲かったら僕らにもレベニューシェアさせてくださいねっていうビジネスモデルでやらせてもらってます。普通に受託の開発だと受託する請負の開発会社さんと発注者がいて、発注者はできるだけ費用の中でもっといっぱいやってほしいというベクトルが働きますし、受注者はその中でできる限り効率よくやりたいという逆のベクトルが働いてるなとずっと思ってたんです。ただ、ビジネスモデルをレベニューシェアにすることによって、お客さんが儲かったら僕らも儲かるんだから一緒の方向を見てやれるよねっていうので、あんまりお互いがストレスなくそのような関係性を作れるんじゃないかなと思ってこういうビジネスモデルを作っていったという感じです。
三木:なるほど。確かにそういうレベニューシェアとかは聞いた限りは非常にいい、お互い理想的だと思うんですけど、現実見込んだサービスが成長しなかったりとかそういうリスクもあるわけじゃないですか?その辺はどういうふうに考えられてこのモデルを選ばれたのかっていうところです。
佐藤:一応最低限の費用はもらってたりとか、例えば外注さんにお願いする費用はお客さんのほうで負担していただいたりとか、あとはレベニューシェアのモデルだけじゃなくて普通の受託の開発とかももちろんやってるので、そっちでキャッシュを回しつつこちら側に投資をしていくというような位置づけでやってますね。
三木:色んな案件が持ち込まれると思うんですけど、当然お断りするものもあると思うんですが、どの辺を見て判断されてるのかというところをちょっと聴きたいですね。
佐藤:基本は全部やりたいんです。
一同:(笑)
三木:全部ですか?
宇都宮:そうなんですか!?
佐藤:はい。やっぱり作りたい人の想いが必ずあるはずなので、それをちょっと実現したいなって。それもあって今のことをやってたりとかするので、できることなら全部やりたいんですけど、もちろん経営判断としてちょっとうまくいかなそうだなとか、人となりとして合うか合わないかみたいなところとかで、例えばすごくいいビジネスモデルなんですけど、僕らと付き合うよりは別の会社さんと付き合ったほうがいいんじゃないかなみたいなのでご紹介させていただいたりとかっていうのはもちろんあります。
三木:非常にミニマムな最初のコストでできるっていうところが我々のマイクロモノづくりの考えにも非常に近いのかなと思ってお話を聴いていたんですけども、ちなみに我々のzenmonoを引き受けていただいた背景みたいなのがあるんですかね?
佐藤:もちろんおもしろそうだなというのは最初のインプレッションですし、もちろん三木さんとか宇都宮さんのお話を伺ってそこに何か想いみたいなのがあって、それを実現していきたいなというふうに思って開発させていただいて。
三木:ありがとうございます。
宇都宮:でもベンチャーっていってもおっさんで。
一同:(笑)
宇都宮:年齢は関係ない?
佐藤:それはあまり関係ないです(笑)
三木:おっさんベンチャーでも大丈夫なんですか?
佐藤:全然大丈夫です(笑)
三木:実際我々もまだ十分お返しはできていないと思うので、今年色んなことでお返しをしたいと思っていて。佐藤さんとお付き合いをしていて感じるのは、一緒の方向を向いてお仕事できるなというところが非常に我々もありがたくて。当然前みたいに小さいベンチャーが佐藤さんクラスのエンジニアを雇えるわけもなく、そういうとこでちゃんとそこを対等にお話しできるのは非常にありがたい。僕らの知らないIT技術とかデザインのこととかもシェアいただけるので、当社のIT担当役員ぐらいな感じに勝手に思って相談をさせていただいております。
佐藤:はい、そのつもりで。
●ブイ・フォースさんが手がけるサービスのトレンド
三木:ちょっと今Webサイト、システム関係が中心だということなんですが、最近のトレンドってどういうようなサービスの依頼が増えてるんですか?
佐藤:冒頭にも話がありましたが、IoTがらみの話がここ1、2年で増えてきたかなというような感じですね。
三木:IoTがらみっていうのは、具体的には例えば何か外にハードウェアがあってそこと連携するサービス?
佐藤:そうですね。そのモノ自体のソフトウェアの開発であったりとか。
三木:中の組み込みですか?組み込みもできるんですか?
佐藤:僕らの経験値はまだそんなにないので、今時点ではプロトタイプレベルですけど、それこそラズパイ使って実証実験のところまではやりますよみたいなというのは…
三木:初期のプロトタイプモデルの動作・機能確認みたいな。
佐藤:はい。
三木:いいですね。例えばハードウェアってそこはやっぱりソフトと違ってイニシャルコストはちょっとかかるじゃないですか?そこはどういうふうに切り分けてお仕事を受けられる感じなんですか?ハードを作るにしても、例えば中の実証モデルなんかはできると思うんですけど、そのモノを作る時にデザインをおこしたりとか金型したりとか、そういうガツっとかかるお金があると思うんですけど、それはもうお客さん持ちみたいな?
佐藤:そうですね、もちろん。そこまではちょっとさすがに体力がないのであれですけど、僕らが受けられるのはサービスを作る上でソフトウェアとして必要なところまでは今 踏み込めてるかなとは思っているので、そこの実証実験までやって、「じゃあ量産になりますよ」とかってなった時はまだちょっと経験値がないっていう段階ですね。
三木:最初の機能モデルを作って、機能モデルをもってそのスタートアップというか、起業家がVCを回って調達した後にまた発注してもらうみたいな流れなんですか?
佐藤:そうですね。今後あるかとは思っています。
三木:今までの実績みたいなのあります?そういうプロトタイプを作ってうまく当たってとか……
佐藤:まだないですけど、プロトタイプを作って今まさにそこから調達までをやろうとしてるところがあります。
宇都宮:じゃあこれから色々山がたくさん見えてきつつある段階なんですかね?
三木:通常のWebサービスと違ってIoTがらみのお仕事の難しさはどんな感じのところが?
佐藤:まずその工程がすごく難しいなと思ってて、例えばそのプロトタイプに関してもそれなりに時間がかかったりとかするので、ソフトウェアは普通に仕様さえ決まってしまえばあとは開発を残すだけだったりするんですけど、モノを作るプロトタイプができたとしても、それを実証実験でやるために色んなとこに根回しに行かなきゃいけなかったりとか、そこで条件が変わったりとか、そこに1個1個アジャストしていくのがすごい難しいなと思ったのが1つと、あと…
三木:意外と思ってたよりもコストがかかる?
佐藤:そうですね。マンパワーもかかりますし。
三木:(笑)毎回その中身のシステムを実証実験に合わせて変えていったりとか?
佐藤:というのも結構多かったですね。
三木:かなりイニシャル持ち出しになるんじゃないですか?
佐藤:でもそこはおもしろいのでこっちとしてもやってるって感じです。その先にある量産もまたちょっと…そこはもう完全に後戻りできない世界ですので。ソフトは出してもその後回収すればいいとかっていうところは多少そんなに稼動かからずにできたりとかするんですけど、ハードに関しては世の中に出てしまったらそれはもう後戻りできないので、その品質のコントロールであったりとかそこに莫大な費用というかコストがかかっている。
三木:そうですね。ちょうど今日Webのニュースで出ていましたが、キックスターターっていうクラウドファンディングで掲載された、何かポーンと空中に投げる、勝手に浮いて人をトラッキングするカメラを備えたのが非常に注目が…2年ぐらい前だったかな?40億円ぐらい、キックスターター以外からもたぶん調達をして、今日「できませんでした!」っていうニュースが出ていて、その記事を見てみるとデザインとかエンジニアリングとかうまくいってプロトタイプもうまくいったんだけど、その後のおそらく調達とか量産調整とかがクリアできなくてお手上げということで。お金はたぶん返すって言ってますけど全部は返せないと思うんですけどね(笑)
佐藤:そうですよね。もう使っちゃってるってことになりますね。クラウドファンディングして。
●クラウドファンディングの成功と失敗について
三木:最近多いんですよね。「クラウドファンディングで集めたけどできませんでした」っていうのが。しかももう10億超えるようなものがバンバンあるので。その辺はどういうふうに…もしご自身がプロデュースで…
佐藤:やっぱり俯瞰で見られる人がそんなにはいないんじゃないかなと思っていて、例えばハードが得意な人もいればソフトが得意な人もいて、ただハードウェアのモノ作りにおいては両方見えなきゃいけなかったりとかする。プラスその資金調達であったりとか、諸々の要因であったりとか、それを全部見られる人がたぶん数限りなく少ないんじゃないかなと。
宇都宮:圧倒的に少ないですね。
三木:だから自動車で言うとプロダクトマネージャー…
宇都宮:主査クラスですね。
三木:主査クラス?自動車ほど特別じゃなくても、たぶん家電メーカーの中で一製品立ち上げたような経験値が…でもメーカーでも立ち上げた経験があったとしてもその部署に振ればいいんだけど、ベンチャーってそんなにリソースがないから、ある程度自分で手を動かしたりとか(笑)、中国までいってボロボロの工場の中で中国人とやり合えるとか、そういう能力がないと…
宇都宮:おっさんを巻き込んだほうがいいです。おっさんを(笑)
佐藤:そうかもしれないです(笑)本当に経験値がないとできないですよね。
三木:そうですよね。だから限りなくないんですよね、そういう人材が。
佐藤:クラウドファンディングってなると、どこかに得意な分野の人がいるかもしれないですけど、それじゃまとめてってなった時にその人に全部をまとめられるような経験値がないからそういうことが起こってるのかもしれないなというのはちょっと思いますね。
宇都宮:もしそういう時はzenfactoryにご相談いただければ(笑)こっそり(笑)
三木:そういう事例がある一方、僕の友達の今村さんっていう方がいたVIE SHAIR (ヴィー・シェアー)っていうオープンイアーのヘッドフォンのプロジェクトがあって、今村さんって今までソフトウェアしかやったことない人なんだけど、ちょっと納期2か月くらい遅れたけどかなり完成度の高いヘッドフォンがこの間私の手元に届きまして、たぶん金型代だけでも相当いってるはずだし、非常に複雑な構造なのでよくできたなと思ってですね。
宇都宮:パッケージもちゃんとしてるんですか?
三木:パッケージもすごい本当にきれいな化粧箱に入っていて。
佐藤:すごいですね。
宇都宮:かなりなロットたぶん在庫してたと思いますけどね(笑)発注してると思いますけどね。
三木:お金だけの問題じゃなくて、やっぱりコーディネーション力、巻き込み力が非常に必要だと思う。ハードウェアの場合もっと必要になると思う。あと現地に行ったりとか、今回の場合は確か某音響メーカーと組んでいたりとかしてそこの交渉とかもあって、相当パワフルじゃないと。
佐藤:でもちゃんとそういうところを押さえられる人はいいかもしれませんね。
三木:そうですね。事業経験値がかなりあるおっさんじゃないと(笑)
佐藤:「ここが肝だ!」みたいな。
三木:そうそう(笑)
宇都宮:今村さん40代でしたっけ?
三木:40代ですね。
宇都宮:そのぐらいになっちゃうのかな?
三木:でも音楽業界の経験しかないから、あとソフトウェアしかないからすごいですね。鎌倉に彼は住んでいて。禅的なモノ作りと勝手に言ってるんですけど。
佐藤:うちもそうしないとだめですね。
●株式会社ブイ・フォースのレベニューシェアモデル
三木:今ブイ・フォースさんって何名でやってるんですか?
佐藤:今3名です。今まさに募集中ではあるんですけども。
三木:やっぱり案件は増えてるんですか?
佐藤:ぼちぼち増えてるのと、あと1個に対する稼動もちょっと増えてたりするんで。
三木:レベニューシェアご希望の方が多いんですか?
佐藤:そうですね。多いですね。
三木:全部を受けるわけじゃないでしょうね。
佐藤:そうですね。でも引っかかりどころとしてレベニューシェアっていうので、スタートアップの業界のこと分かってこういうモデルを作ってくれてるんだなっていうのを理解した上で来てくれるので、話はすごいしやすいですね。
三木:レベニューシェアモデルで最初始めていて、そこからこういうモデルに進化するといういくつかのパターンがあると思うんですけど、例えば我々zenmonoで作っていただいたモノを、「そのzenmono自体ほしいよ」みたいなお客さんがいて、それを一緒に作ってもらったりとか、たぶんそれはレベニューシェアの進化版みたいなものだと思うんですけど、そういうケースも増えてますか?
佐藤:そんなにいっぱい数をやってるわけでもないので、増えているかといえば徐々にかもしれないですけど。単純にお客さんのビジネスモデルがto Bのビジネスだと結構最初にスケールしやすくて、to Cだとやっぱり時間がかかっちゃうと思うんですね。なので、
どっちかというと今to Bのビジネスに注力を置いてるような会社さんとなるべくやって、to Cのやつももちろんやってはいるんですけど、そこも徐々に回しながらみたいな感じです。お客さんの稼動に合わせて僕らも稼動させていくっていうようなやり方です。
三木:to Bっていうのはあれですか?スタートアップの先のお客さんが企業とか?
佐藤:そうです。企業とかですね。
三木:to Bのほうがその成長が早いっていうのはどういう…?
佐藤:立ち上がりが早いっていう感じですかね。to Cだとやっぱりこう…
三木:小さいお客さんがたくさんユーザー数を増やしていって…
佐藤:そうです。広告をガンガン打たないきゃいけなかったりだとか、それこそハードウェアの業界と近いかもしれないんですけど、最初にたぶんコストがかかると思ってます。to Bだとお客さんが頑張って営業すれば何とかなる局面とか結構あったりとかするので、そっちのほうが企業さんの立ち上がりとしては早いんじゃないかなと思ってます。
三木:なるほどね。我々はなかなか増えづらくてすいません(笑)
佐藤:いえいえ(笑)
三木:to Cなので。でもto Cから発展してto Bのもありますから、それはなるべく貢献したいと思います。
佐藤:ありがとうございます。
●zenmonoサイトの立ち上げと今後について
三木:ずっと我々とお付き合いいただいて作っていただいたzenmono、こちらの立ち上げの大変だったこととかそういうお話をしたいなと思うんですけど、基本的にクラウドファンディングってその時はCAMPFIREさんとReadyforさんしかなかったじゃないですか?そこからまた新しいプラットフォームを一緒に作るみたいな感じだったと思うので、一緒に「こういうふうなシステムがあったらいいんじゃない?」って結構ディスカッションしましたよね?
佐藤:はい。
三木:ある天才的なエンジニアが(笑)いらっしゃって、実質的には佐藤さんが仕様を作って、その方がお1人でコーディングされたという…
佐藤:そうですね。1人ですね。
宇都宮:天才ですか?
佐藤:天才ですね。
三木:すごいですよね。私の元いたFという会社でたぶんオーダーしたら、その10倍はかかったんじゃないかって言われましたけど。
佐藤:そこはそんなにコストをかけずに立ち上げられたので。
三木:そうですよね。
佐藤:苦労はそんなに正直なところなかったかなという気はしています。立ち上げに関しては。一番苦労するのはその仕様を決めるところだったり意思決定するところだったりするので、そこは三木さんも宇都宮さんもIT業界のことはある程度ご理解いただいているので、コミュニケーションを取りやすかったっていうのが結構印象としてあるので、立ち上げる時はそんなに苦労はなかったかなと思っていて。その先の「じゃあこれスケールさせなきゃいけない」ってなった時にそこがちょっと難しいかな。それこそちょうどその頃ってGoogleの検索ではなくてSNSで拡散していって例えば認知度を広げていくみたいなほうに段々シフトしていく時のようだった気がするので、そこをうまく活用してもうちょっと広げられる手立てがもしかしたら今考えればあったのかもしれないなと思っています。
三木:結局我々もこのzenmonoは今はスケールさせる方法というよりかは、僕らはzenschoolっていう生徒さんが事業を立ち上げる発射台になるみたいな立ち位置で、件数を増やすというよりかは1件1件を確実に成功させるという方向になってきてるんですね。
佐藤:でもそれはそれですごい重要なことだと思いますね。
三木:一方、競合というか同じクラウドファンディング業界の今はMakuakeさんっていうのが我々の後に出て来られて成長しているんですが、その後でまたさらにCAMPFIREさんが手数料を5%にして一気に案件をガッツリと持っていくみたいな、たぶんそこに我々はいないほうがいいなというのも何となく分かってるので(笑)
佐藤:そうですね。そこと対抗してもちょっとしょうがない気はします。
三木:僕らはだからゴジラ対ガメラのとこにミニラみたいな感じで横から見てるみたいな(笑)
一同:(笑)
佐藤:すごい印象的だったのがクラウドファンディングにも関わらず振り込みの機能を付けるっていう、あれがすごい画期的というかおもしろかったなと思っていて(笑)
宇都宮:失敗したら返金の手数料がかかるっていうリスクを…(笑)
三木:そうですね。そこがおもしろかったですね。一緒に考えるっていうのが。
佐藤:でもそれで結構伸びたっていうことが…
三木:そうそう。それで結構伸びましたね。
佐藤:やっぱりターゲット層としてそういう人達なんだなっていうことをすごい理解できたんですよね。
宇都宮:地方に行くと特にそうですね。
三木:うん。あれは何か結構一緒に悩みながら作りましたよね。
佐藤:他やってるとこはたぶんないですよね(笑)
宇都宮:その当時はなかった。今は何個かあるんですけど。
佐藤:今はありますか。
三木:でも他のとこでも大量の案件を回すとこではたぶん難しいんじゃないかな。
佐藤:うん。たぶん機械的にできるようにならないとそういう大量には回せないと思って、だから1個1個のプロジェクトに関してきちんとコミットしてる感みたいなのがそこで出ててすごい良かったなと思ってます。
宇都宮:モノづくりを生業にしてた2人だから割とそういう方向性にどうしてもなっちゃって、スケールするよりきっちりやり切るほうが性に合ってて。
佐藤:はい。
⇒後編に続きます。
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佐藤 光一さん
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