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オンボロ人生からの脱却

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私の壮絶な高校3年間分の人生をまとめてみました。
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オンボロ人生からの脱却 〜6 完〜

オンボロ人生からの脱却 〜6 完〜

10月になった。

私は今、通信制高校に通っている。

通信制高校は時間に余裕があるので、入ったばっかの頃はやることが無さすぎて何をしたらいいか分からなかった。

とりあえず水族館の年間パスポートを買って、ほぼ毎日のように通っていた。

水族館が大好きだ。

まるで違う世界に来たかのような優雅な空間が広がっていて、時間が過ぎるのを忘れさせてくれる。

それは、時が止まるかのような幻想も見させてくれ

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オンボロ人生からの脱却 〜5〜

オンボロ人生からの脱却 〜5〜

家に閉じこもったことで、自分のことを見つめ直すことが多くなった。

あぁ、何やってるんだろ。

こんなん生きてる意味あんの?

何で生きてるんだっけ。 

生きないとしたらどうなる?

きっと何も思わないだろう。

暗い言葉しか浮かばない。

別にそれでも構わないとさえ思った。

そんな中、少しだけだが、今の状況を打開できるかもしれない案を1つ思いついた。

もう学校、やめようか。

凄く浅はかな

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オンボロ人生からの脱却 〜4〜

オンボロ人生からの脱却 〜4〜

私が倒れているところに話しかけてくれた夫婦は、1度私のもとを離れ、遠くの方に見えていたコンビニの光の方へ向かっていった。
何分かして夫婦の車が戻ってきた。
わざわざ私のためにスポーツドリンクを買ってきてくれたらしい。
私はそのまま何も話すこともなく、会釈だけしてそのスポーツドリンクを飲んだ。

手足は分かりやすく痺れていた。
明らかに熱中症と脱水症だろう。
そりゃ何時間も何も飲まず食わずで自転車を

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オンボロ人生からの脱却 〜3〜

オンボロ人生からの脱却 〜3〜

もともとストレスは感じやすい方だった。
友人関係だったり家族関係だったり、いつも円満でいられるほど私は器用ではなかった。
それなのに、2年生になれば楽しい生活が送れるだなんて、どこにも根拠は無かったのに思ってしまっていたのは何故だろう。

2年生の始まりは、まずまずだったと思う。
クラスの子とも普通に話せていたし、なんとなく自分の居場所があった。そこまで楽しいとは思えていなかったけども。

しかし

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オンボロ人生からの脱却 〜2〜

オンボロ人生からの脱却 〜2〜

高校1年の9月頃、何十年に1度かの最強の台風が来た。

もともと私は偏頭痛持ちで、小雨の日でも目眩がするほどたじろぐこともしばしばあるレベルだ。そんな奴に最強台風がきたもんだから、その時点でもうパニックだった。

実際台風が来て、予想通り頭痛が起きた。基本的に頭痛はその日のうちに治ることが多いのだが、その時は1日経っても2日経っても治らなかった。
流石にこれはまずいんじゃないかとは思ったが、病院に

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オンボロ人生からの脱却 〜1〜

オンボロ人生からの脱却 〜1〜

全日制の高校に入ったのは、周りに流されたからだった。中3の頃の私は、将来やりたいことも明確な目標も決まってなかったので、先生だったり周りの友達に言われるがまま高校を決めて、気がつきゃそこに進学していたのだった。

なぜ、この時に「通信制高校」という可能性を考えなかったのだろう、と今は思う。でも、私の中学校から通信制高校に進んで行きたいなんて人はほぼゼロに近かったし、もし私が行きたいと言っても先生も

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