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映画『ハッピー・オールド・イヤー』公開記念 リアル引っ越しドキュメント⑨「思い出に浸るな」

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前回の記事はこちら☞ 連載⑧「売る気になったら連絡してくれ」
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『ハッピー・オールド・イヤー』の劇中、テキストで登場する《捨て方のノウハウ》。ステップ1は、本連載第5回の表題「ゴールを設定し直感に従え」。そしてそれに続くステップ2が「思い出に浸るな」です。

「思い出に浸るな」。簡単に言わないで、という感じです。たとえ子供であっても、すでにこの世に生を受けて何年か生きていれば、それまでの何年かの間に、一生の記憶に残る体験をしているかもしれませんし、20歳なら20歳なりに、58歳なら58歳なりに(私)、いろいろな思い出が頭の中に詰まっているワケです。しかし、作業中にいちいちその思い出に囚われていたら断捨離が進まないのは当然です。

映画の中で大きなパートを占める、主人公ジーンの思い出は“元カレ”とのエピソード。予告篇でも、元カレ、今カノが登場して、一波乱を予感させています。ジーン曰く「ゴミを捨てるように、彼を捨てた」。いったいどんな別れ方をしたのでしょうか…。映画のように、断捨離には過去の恋愛遍歴にまつわる思い出がつきものと言えますが、この連載でいきなり初老男子の恋愛話を書いても引かれてしまうのは必至なので、やめておきますのでご安心ください(笑)。“仕事の思い出”については緊急事態宣言下に当noteで連載した、ザジフィルムズ30年の歴史を振り返る“Histoire De Zazie Films”で21回に渡って語り尽くしたので、ご興味をお持ちくださった方はそちらをお読み頂ければ幸いです。

トップの画像は、断捨離中に引き出しの中からバラバラと出てきた写真の数々。映画祭出張先で撮ったスナップや、社員旅行で撮ったもの、プロモーションで来日招聘した監督との記念写真等々。それらにいちいち見入って「皆、若かったなー」とか「この服、時代だよねー」などとやってたら、作業がはかどらないのは当たり前です。写真ってなかなか捨てられないのが困りもの。今はデータの時代なので、何でもかんでもプリントすることはないですが、昔は24枚撮りフィルムなら24枚全部、36枚撮りなら36枚の写真が焼き上ってきてしまうので、どんどん増えてしまいます。皆さん(特に40代以上?)は、写真どうやって整理してますか?

映画の中でも《写真》は思い出に直結する重要なモチーフとしてたびたび登場。特に、とある一枚の写真にまつわるエピソードは、グッと来ること間違いなしです。

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※主人公ジーンと、元カレとその今カノ。一触即発…というワケではありません。3人それぞれの“想い”は、映画を観てのお楽しみってことで!

写真にも思い出は詰まっていますが、思い出が詰まっているもう一つの代表的なアイテムが日記。断捨離中に昔つけていた日記が出てきたりしたら、読み返し始めたりして、時間がいくらあっても足りませんよね。事務所の引っ越しで個人の日記が出てくることはまずありませんが、今回の断捨離で仕事の日記ともいうべき営業ノートはごっちゃりと出てきました。31年の営業記録(@_@)。よくもまぁ、こんなに取っておいたものです。

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※31年の営業記録ノートの一部。捨てるにも、コイル式のノートは、燃えないゴミのコイル部分と、資源ゴミのノートを分けなければならないので、一苦労。今度からコイル式ノートを使うのはやめよう。

気軽に捨てられない理由は、お金の話やら相手先の会社の詳細情報やら、仕事上の機密が満載だから。同業者に読まれたら大変です(笑)。焼却炉で燃やしたいぐらいです。捨てるなら、とりあえずページをちぎってシュレッターにかけなければ…。思い出に浸っているヒマがあったら、シュレッターをかけろ、というオチにもならない〆で今回は失礼します。

◆映画『ハッピー・オールド・イヤー』
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次回の記事はこちらから☞ 連載⑩「家族の歴史を一掃した結果、家族がバラバラになる」



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