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映画『ハッピー・オールド・イヤー』公開記念 リアル引っ越しドキュメント⑤ 「ゴールを設定して、直感に従え」

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前回の記事はこちら☞ 連載④「本は買わない。クラウドの時代よ」
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『ハッピー・オールド・イヤー』の主人公ジーンは、今の住まいを住居兼デザインオフィスにリフォームすることを思い立ち、友人で内装の仕事に携わるピンクに相談。映画はピンクを家に連れて行き、一緒に下見をするシーンから始まります。「1階をオフィスに、2階を住まいにしたいの」…。希望を伝えながら家の中を見て周るこの場面では、現在一緒に住んでいる家族が、ジーンのリフォーム計画を知らなかったことが判明し、観客はこれから起こる波乱の展開を想像することになります。

部屋の模様替えなら自力で何とかなりますが、大規模なリノベーションをするとなると、やはり専門の業者さんの助けを借りなければなりません。ザジフィルムズが現在の場所に事務所を構えたのは、20年ほど前。機能的で洗練されたオフィス(!)を目指していたので、自力ですべてを作り上げていくのには限界があります。そこで友人を通じて紹介してもらった専門の業者さんのアドバイスを受けることにしました。家具デザインや店舗の空間プロデュースを手掛けるデザイナーAさん。その頃のザジは非常に景気が良かったので(笑)、いろいろ相談に乗って頂きながら、大容量で収納できるキャビネット、パーテーション、デスク、接客用のテーブルなど、事務所のサイズに合わせてすべてオリジナルのものを作ってもらいました。今となっては超贅沢な話です。

そしてあれから20年…。スッキリと洗練されたオフィスを目指していたはずが、今やそこらじゅうに物が溢れてグッチャグチャになっている現状は、本連載の初回に書いたとおり。さぁ、もう一度初心に戻って、引っ越し先ではスタイリッシュなオフィスライフを目指さなくては!

…ということで、当時お世話になったAさんに20年ぶりに連絡。このコロナ禍で先の読めない状況の中、予算が潤沢にあるワケではないので、いかに今あるオリジナルの家具を再利用しつつ、3分の2の広さになる新オフィスに収め、働きやすい環境を作るかをディスカッションしている今日この頃です。今のオフィスが入っているビルもオシャレでも何でもないですが、今度のオフィスは、より一層“コンクリート打ちっぱなしのオシャレなビル”とかのイメージからはかけ離れた蕎麦屋の2階なので、せめてドアを開けたら、外のイメージとは違う洗練された空間を創出させたい…。デザイナーさんの責任は重大!と、予算もないのを棚に上げての無理難題。

今回のタイトル、「ゴールを設定して、直感に従え」はセリフではなく、劇中に出てくる《断捨離ノウハウ STEP 1》的なクレジット。映画の主人公ジーンの“ゴール”は、北欧風のミニマルなオフィス兼住居。ザジフィルムズの引っ越しの“ゴール”は、前述のように“洗練された空間の創出!”(笑)です。が、それより何より本当の“ゴール”は、3分の2の狭さになるオフィスに、物も人もすべてを収めること、です。このままだと「あぁ~、これ以上デスク置く場所が無いから、誰かに辞めてもらわないと~」みたいな恐ろしいことが起こりかねない…(ウソですよ)。

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※右端にジーンと友達ピンク。「趣味はインテリアショップ巡り」な二人。

最後に。前回の「本は買わない。クラウドの時代よ」の続き。段ボール5箱分を1箱に厳選して古書店に送った映画パンフレット。古書店から連絡が来ました。さて、査定額は…

900円でした(´;ω;`) 少なくとも2、3,000円にはなるのではないか、と予想していましたが、その予想はあっさり裏切られました。ちなみに一番高く値段が付いたのはレスリー・チャン出演『欲望の翼』の92年の日本初公開時のパンフ。50年代、60年代のパンフは保存状態が良くないので値段は付けて頂けなかった模様。世の中、厳しいです。

◆映画『ハッピー・オールド・イヤー』
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次回の記事はこちらから☞ 連載⑥「兄さんのオンライン・ショップにも倉庫が必要でしょ?」


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