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映画『ハッピー・オールド・イヤー』公開記念 リアル引っ越しドキュメント⑥「兄さんのオンライン・ショップにも倉庫が必要でしょ」

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前回の記事はこちら☞ 連載⑤「ゴールを設定して、直感に従え」
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『ハッピー・オールド・イヤー』、プレス向け試写たけなわの今日この頃、ご覧下さったライターの方や編集者の方の多くが、「心に沁みた」、「身につまされた」とおっしゃって下さっています。ヒロイン、ジーン役のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンさんのリアリティある演技が一番の見どころなのは間違いないのですが、ほかのキャストも魅力的。特に評判がいいのが、兄ジェー役のキャラクター。これが映画デビュー(!)というティラワット・ゴーサワンさんの、ほんわかした佇まいと自然体な演技に癒される方が続出している模様です。

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ジーンと同居する兄ジェーは、自宅でオリジナルの服を作ってネットで販売している、という設定。詳細な描写はありませんが、画面には商品らしきメンズのジャケットが映り込んだりしています。ジェーはああ見えて整理能力があるのか、ジーンに「倉庫が必要でしょ」と言われても、「そういえば狭い気がしてきた」と返すのんびり屋ですが、一般論として断捨離において服の整理はかなり大きな比重です。

3回目の投稿で「会社の引っ越しだから箪笥の中の服を整理する必要はないけど、タイアップTシャツならたくさんある」と書きました。配給作品の公開時に作ったオリジナルのTシャツです。今回の断捨離中に、Tシャツの詰まった段ボールが何箱も出てきました。タイアップしたメーカーさんで作ってもらったものや自社で作ったものですが、映画自体の権利が既に切れているものも多いので、今さら売るワケにも行かず。保管状態が悪かったので一部変色してたり、しわくちゃだったりで、売るどころか、貰ってくれる人もいなさそう。もったいないけど捨てるしか方法がありません。

そんな中にあって、2014年に配給したオランダ映画『人生はマラソンだ!』のTシャツは状態も良く、これなら有効活用して頂けるかも、ということで「日本救援衣料センター」さんにお送りすることにしました。映画の公開当時も、市民ランナーの方々向けに「“マラソン大会でもらった未着用の完走Tシャツ”を寄付してくれたら、入場料割引します」というキャンペーンをやったことがあって、その時お世話になったNPOです。

NPOの写真 copy

※「日本救援衣料センター」から届いた会報。私たちが送ったTシャツを世界のどこかの国の人たちが着てくれる、と思うと嬉しいです。

送ったTシャツは80枚ほど。何故そんなに余っているのかというと、余らないように用心して少な目に作った最初の生産分がすぐに売り切れてしまい、商売っ気を出して増産したら売れ行きが鈍くなってしまい…という、見極めを誤ったありがちなパターン。生産管理って難しいです。あれに懲りて、以来オリジナルTシャツは作っていないザジフィルムズです。

そうそう!『ハッピー・オールド・イヤー』の中にも、マラソンの完走Tシャツを整理しているシーンがあるのを、予告編を繰り返し見ているうちに、つい昨日発見しました。“cotton pickin 5K”というレースのようで、私自身が市民ランナー歴20数年ゆえに気が付ついた事実でしょうか。市民ランナーから見ると、主人公のジーン、いかにも「以前、友だちに誘われて5キロのレースに出たことがあります」という女の子っぽい。ナワポン監督、ホントにディテール細かいです!

次回の記事はこちら☞ 連載⑦「携帯の先祖ね」

◆映画『ハッピー・オールド・イヤー』
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