映画『ハッピー・オールド・イヤー』公開記念 リアル引っ越しドキュメント④「本は買わない。クラウドの時代よ」
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前回の記事はこちら☞ 連載③「使わない、ってことは、つまり不要ってことでしょ?」
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『ハッピー・オールド・イヤー』の序盤、主人公ジーンが書店で、インテリア誌を拡げて写メを撮っているのを友だちのピンクが見つけ、「信じられない!ケチ女ね!」とたしなめるシーンがあります。その時ジーンが返す言葉が今回のセリフです。「3ページのために買いたくないわ」とも。
皆さんは家に溜まっていく本、雑誌の類をどう整理しているのでしょうか?たいていの住まいは、書棚スペースに限りがありますので、読んだ本をすべて取っておくことは出来ません。元々溜めたくなくて、読みたい本は図書館で借りる派の方もいらっしゃるでしょうし、読んだらブックオフなどに持ち込んで買い取ってもらい、マメに書棚をアップデートしている方もいらっしゃると思います。一番困るのは、買ったのに読まないままの本がどんどん溜まっていくこと。私のように年を食うと、買ったのにすっかり忘れて読まないうちにまた同じものを買ってしまい、2冊も“積ん読”状態の本があったり。それはまた別の話ですね(笑)。
さて。引っ越しに向けて絶賛断捨離中のザジフィルムズにも、恐ろしい量の書籍や雑誌が溜まりに溜まっていて、今回思い切って整理をしている最中。週一回の資源ゴミの収集日が来るたびに会社の前の通りには、紙物がうず高く積み上げられています。キネマ旬報は2月下旬の決算号だけを残し、あとはすべて処分。国内外の映画祭の公式プログラムなどは資料性も高いのだけど、今どきはネットで調べれば分かる事柄が殆どなので全部手放すことに。
そして次なるターゲットは、映画パンフレットです。自宅から持ち込んだ、中学の頃からコツコツ買い集めてきたものに加えて、クラシック作品の権利を扱う際の資料として入手したもの、知人友人から譲り受けたものなど、トータルは数えませんでしたが、おそらくは600冊、700冊はあったでしょう。今後も仕事に関わる可能性が少なからずあるものだけを残して、あとは「全部捨ててしまえ!」と宣言したら、周りから「もったいない」の声多数。「買い取ってもらいなよ」、「ネットオークションやメルカリに出品すれば?」とのアドバイスをもらいました。元来面倒くさがりの私。引っ越し準備に加えて通常の仕事もしているので、出品の労力はかけていられないので、ネットで調べて古書店に買い取り査定をしてもらうことにしました。
が、しかし!電話で問い合わせた際、「どんな映画のパンフか画像を送ってほしい」と言われ、「こんな感じのものが段ボール5箱分ほどあります」と伝えたら、画像を見た店主から「段ボール5箱分の送料も出ないかもしれません」との返事を頂きました(泣)。70年代~90年代の作品は在庫も多いらしく、売れるものは限られているそうで、50年代、60年代のものや、アメコミ、SF、レスリー・チャン出演作(@_@)などの需要が高いのだそうでした。そのアドバイスに基づいて精査し直し、段ボール1箱分に絞り、昨日宅配にてお送りしました。さて、査定はいくらになるのでしょうか??次回をお楽しみに(笑)。
↑の画像は、今回処分した日本映画のパンフレットの数々。洋画の場合はたとえメジャースタジオの作品であっても、作品によっては自社での劇場リバイバルの可能性がまったく無いワケではないし、資料としても残しておきたい場合もあるのですが、『花の高2トリオ初恋時代』は、今後仕事で関係することは100%無い、と言い切れます(笑)。
蛇足ですが、先日『ミッドナイトスワン』を観に行きました。鑑賞後、どんな執筆陣がレビューを書いてるのかな?と見本を見ようと思ったら、紙のパンフレットは作っておらず、オンラインパンフレットのみとのことで、ちょっと驚きました。それこそ『ハッピー・オールド・イヤー』の主人公ジーンのセリフそのままの世界になってきているのですね。
◆映画『ハッピー・オールド・イヤー』
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次回の記事はこちらから☞ 連載⑤「ゴールを設定して、直感に従え」
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