グロースサイクルを見出すためのARRRAモデル
今回のお話
あなたが携わるサービス・プロダクトにおいて生態系(エコシステム)はありますか?
そしてそこには食物連鎖(スパイラルカーブ)が存在していますか?
食物連鎖というと言い方が悪いですが、サービス・プロダクトにおける施策は部分最適になっておらず、全体最適化されており循環するようにユーザーに価値提供できているでしょうか?
今回はこれらの記事を見ながら、UXのグロースサイクルについて考えていきましょう。
UX爆上げ式循環型モデル=ARRRAモデル
グロースハックという言葉を聞いたことがある人は、それらを紹介する記事・書籍の中で、AARRRモデルというのは聞いたことがあるかもしれません。(ア アラララァ ア アァ!ではありません。果たしてどれだけの人がこれを理解できるでしょうか・・)
AARRRモデルというのは以下のようなフレームワークを指します。
獲得→活性化→継続→(紹介→獲得)→収益という流れになっています。
このモデルは、各ファネルがユーザーの行動の指標となっていることです。
サービス・プロダクトを考えた際にどこかしらでボトルネックが存在しているため、収益につながっていないのだろうと定量的に捉えることが可能となります。
このモデルを意識しすぎた際の留意点としては、以下があります。
①ボトルネックの解消≠ユーザー体験の向上
②大局観の欠如
③ファネルの独立
何かしらファネル分析などでここが悪いと判断して、そこに手を入れて解消したからといってサービス・プロダクトの提供価値が上がると同義ではありません。
ボトルネックはあくまで「サービス・プロダクト」側にとっての問題なのが大半です。そこにユーザーにとっての問題はありませんでしたか?
またファネルごとの施策を検討しすぎると大局観=サービス・プロダクト全体としてのUXを見失うことがあります。
どれだけどこかの歩留まりが良くなったとしてもUX的にはなんら変わっていないということはよくあります。(な、、んだ、と・・・という気持ちになります)
個人的にUXはチームプレイで検討するべきであると考えております。
各ファネルごとに担当が着くのは分業的で良いと思います。ただサービス・プロダクトに関わるあらゆる立場の人と意見交換してユーザーのインサイトに踏み込んでいくことが重要だと感じます。
さて、ではARRRAモデルでは一体何が違うのでしょうか。
記事によると、以下のような流れになっています。
ユーザー活性化→継続→紹介→収益化→獲得
中身は同じでも順番がかなり異なっています。獲得が最後にきて活性化が最初にきていますね。
活性化が最初=サービス・プロダクトの提供価値を来訪者に余すことなく伝えられているかというところがポイントであり、達成すべき指標となります。
確かに、どれだけ優れている商品だったとしてもその価値が伝わらなければ意味がありません。とりあえず買ってもらってから価値を知るというのは普段の購買活動においてほとんどないですよね。商品価値を知ってから購買活動を行いますよね。
オフラインでは得てして辻褄があう行動をしているのに、オンラインでのサービス・プロダクトではそれを忘れているのでしょうか。不思議ですね。
現実世界での行動原理に即したこのフレームワークは、UXを図る上で有効であり、かつUXを良くすることを頭に持ってくることでUXを考えることが後手に回らないというのも利点に思えます。
最後に
UI/UXを検討していると、どうも部分最適な施策に陥りがちです。
もちろん、目の前の穴を埋めるために仕方がない場合もあるかもしれません。
ただ、そうしてしまうと度重なる増改築によるハウルの城化してしまいます(=大局観の欠如。あれはあれで美しいかもしれませんが・・)。
また一方で理想的なグランドデザインに凝ってしまうと匠の家と化してしまいます。神は細部に宿るというように、細部と順序に気をつけるべきです。
成長のスパイラルカーブを描き続ける仕組み(エンジン)をサービス・プロダクトに付け替えたいなと模索しています。
11000まできっちり回せるようになりたいですね。
それでは、また。
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