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人気ライターが教える! 伝わらない文章の秘密 【田中泰延✕小林昌平】に参加してみて

学生の皆さんが就職活動の際に役立てて貰えばいいなと思ってイベントの様子をレポートします。

昨日は、人気ライターが教える! 伝わらない文章の秘密 【田中泰延✕小林昌平】に参加しました。

イベント5人しかいないって聴いていたのにめっちゃ人いるじゃん!人、人、人。ほとんどが学生さんのようです。

小林昌平さんと田中泰延さんが登場です。
田中泰延さんはマイクを持ってお辞儀をしますが『ゴン』という音が強く鳴らずに2回繰り返します(笑)
学生さんが笑いますが、何をしているんだろうこの人は?の空気も若干(笑)

会場の空気を判断して、
「マイクを叩くなとよく注意されるんだけど、入っているのかな、このマイク」と言って手で叩きます

会場に響くマイクを叩く音。爆笑の会場。

一気に和やかな雰囲気になりました。

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小林昌平さんと田中泰延さんの簡単なプロフィールと今日のイベントの予定を紹介して、本題に入ります。

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このイベントの一番のテーマは
【自分を100文字でどのように紹介するか】
そのコツを学ぶイベントです。
そして、その事を学ぶと
就職活動での履歴書やエントリーシート、面接なんかにきっと役立ちます。

そして私も自分自身でイベントを振り返りながらスキルとして復習をして、
これを読んでくれている学生の皆さんの役に立てたらいいなと思って書きました。

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モニターに映し出されたのは1986年と現在の有名な大企業の就職活動の様子です。

1986年は、みんな私服で髪型も自由。まさに個性を出して就職活動をしています。

現在はどうでしょうか。
みんなが同じようなスーツ同じような髪型。
これでは人の個性は判断できません。

田中泰延さんから驚きのエピソードが。
僕達の時代は柔道に人生をかけてきたと言って柔道着で就職活動している人もいた。また内定を貰っていたと。

凄く重要なポイントとしては、
就職活動では企業は
応募してきたあなた自身をみています。

あなた自身がどこかに書いてあるようなテンプレートを使ってあなたを表現すると、この写真のようにあなたが判別できないのです。

企業も自分自身もお互いに知って理解して「合わない」と判断するのは正当ですが、
企業にあなた自身が全く伝わらずに落ちるのは悲劇です。

テンプレートを使うとあなたの良さが伝わりにくくなってしまいます

なので、あなたの良さを自分自身で伝えるスキルを身につけていきましょう。
というイベントの重要性を全員で再確認しました。

こんな話もありました。
企業に訪問する時に学生を大切にしない会社は、そういう会社であると。
「で、学生の君に何ができるの?」とかマウントをかけてくる会社ですね。
私も学生を大切しない会社はろくでもない会社だと思っています。要注意です。

心構えについても話がありました。
就職活動は対等であると。
これビジネスでの取引で大事な事なんです。
お互いが対等でなくなると悲劇を招きます
就職活動は「受けさせて貰っている。」というような変な感覚をもたずにいきましょう。
私は○○な人間です。それで良ければ採用してください。これが大事です。

学生の皆さんが事前に課題として書いてくれた100文字の自己PRの添削が始まります。(※個人情報がわからないようになっています)

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修正、添削される中で多かったのが私は○○力がある人間です。を具体化されたエピソード無しで紹介するパターンです。

面接を受けに来ている人が○○力があるかどうかを判断するのは他人であり、あなた自身ではありません。こう書いてしまう原因として写真にあるような「他人よりも凄い事をアピールしなければいけない」という心理の問題点を指摘しています。

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自己PRは無理に盛ってアピールするものではありません。あなた自身を企業に判断してもらうものです。あなたを知ってもらうには、あなたが他人から頼まれなくてもついやってしまう事を考えて書くと良いというコツを教えてもらいました。

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自己PRで沢山アピールを続けて『アピールが分散して薄まる』という問題もありました。

コピーライターさんの仕事での専門用語を使った格言として、キャッチコピーは1行、(説明の)リードコピーは2行というものがあるそうです。つまりそれぐらい読まないし言いたい事がありすぎると強みが薄まるという事です。

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面接時間って本当に短いです。短い時間の中で自分自身をアピールして知ってもらわないといけません。だから、あなた自身を紹介する時の一言。強みを考えて、どんな土俵で自分が戦いアピールしていくか、知ってもらうかを事前に考えておく事が大事です。

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人にエピソードを伝える時は、なるべく具体化されたものであればあるほど良いです。

また順番が非常に大事。具体化されたエピソードの中に抽象を埋め込むがポイントです。

田中泰延さんは会場のある最寄りの新宿駅を使って説明していました。

駅に来た。新宿駅だ。は駄目。

新宿に来た。駅にいる。が良いものです。

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次に実際に大手4社から学生時代に内定を貰った田中泰延さんの衝撃的な履歴書が紹介されました。

画質が荒くてハッキリ見えませんね

買ってください!田中泰延さんの『読みたいことを、書けばいい』の本を。ちゃんと掲載されています。無料で楽をして、ポイントだけ効率よく学ぼうとするのは危険です

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履歴書のポイントは伝えたい事があるなら短い言葉で言えるはず。シンプルに。田中泰延さんは1行がほとんどですが、そこまで振り切らなくても3行ぐらいにまとめるのが良いのでは?という事でした。

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履歴書で全てを判断する事は稀です。履歴書は会話のキャッチボールの為に書きましょう。つまりツッコミ待ちな状態が良し。

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私が大好きな話【プノンペンのジョー理論】です。

「2017年の4月4日でした。酷い豪雨の夜で大きな雷が落ちてプノンペンの街は大きな停電となりました。私が働いていたレストランも停電となりレストランのオーナーのジョーさんが倉庫から蝋燭を出し、火を灯して私にこう言ったのでした。『この国にはまだまだ支援の火が必要なんだ』と。その事が私は凄く印象に残っているんです。」

真剣な眼差しで食い入るように田中泰延さんの話を聴く学生の皆さん。そして続けます。

まぁこの話はウソなんですけどね。会場爆笑

ウソをつきなさいなんて全く言っていないです。エピソードは、できるだけ人に具体化して伝えた方がいいよ。という例です。

三島由紀夫さんの事例もありました。昭和24年に発表した『仮面の告白』での一節からです。冒頭より三島由紀夫さんの大胆な告白から始まります。

永いあいだ、私は自分が生まれたときの光景を見たことがあると言い張っていた。

凄いですよね。さすが神童だった、三島由紀夫さんですが、この一節をみてもほとんどの人は信用しないでしょう。しかし、このような具体化された文章で紹介していきます。

「どう説き聞かされても、また、どう笑い去られても、私には自分が生まれた光景を見たという体験が信じられるばかりだった。おそらくその場に居合わせた人が私に話して聞かせた記憶からか、私の勝手な空想からか、どちらかだった。が、私には一箇所だけありありと自分の目で見たとしか思われないところがあった。産湯を使われた盥のふちのところである。下ろしたての爽やかな木肌の盥で、内がわから見ていると、ふちのところにほんのりと光がさしていた。そのところだけ木肌がまばゆく、黄金でできているようにみえ
た。ゆらゆらとそこまで水の舌先が舐めるかとみえてとどかなかった。しかしそのふちの下のところの水は、反射のためか、それともそこへも光がさし入っていたのか、なごやかに照り映えて、小さな光る波同士がたえず鉢合わせをしているようにみえた。」
三島由紀夫  仮面の告白 第1章5頁より

真相は、本人のみが知るですが、このぐらいに具体化されたエピソードだと聴かされている方も、そんな凄い事があるんですねと伝わる場合もあります。エピソードは具体的に

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書いたら、人に見せてフィードバックを得ましょう。間違ってもあなたを否定する人に見せても駄目です。あなたをきちんと信用してくれていて、それでいてあなたに厳しいアドバイスをくれる人が良いです。目指す業界を絞っていたら、業界の人に相談しましょう。本当に業界で結果を出している人は、新しく業界を目指すあなたを否定しないでしょう。

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短い言葉で自分自身を表現してアピールする事は、社会の中できっと役立てられるスキルとなります。私もまだまだ修行中です。

表現するエピソードは、なるべく具体的に。これが大事です。強みは1つに絞ります

どうしても難しい場合は小学校の思い出を振り返り練習するのが良い方法との事でした。

最後にですが、読んでくださっているであろう学生さんに紹介したい本が3冊あります。

田中泰延さん 読みたいことを、書けばいい。

今回の講師を勤めていただいていた田中泰延さんの本です。昨年は就活生に支持されてAmazonの『学生の就職カテゴリー』でずっと1位でした。紹介できなかったエピソードがまだまだ沢山あって読みやすいです。

橋口幸生さん 言葉ダイエット

昨年末に発売されて、凄く売れています。Amazonの『学生の就職カテゴリー(エントリーシート)』で本日現在1位です。社会人になって文章の書き方、メールの書き方を教えて貰うのは稀です。きっと役立つ1冊になると思います。

小林昌平さん その悩み、哲学者がすでに答えを出しています。

今回、講師を勤めていただいた小林昌平さんの本です。仕事。健康。家庭。お金。どんな時代でも今の私達も悩みを抱える事が多いです。誰しも抱えるような具体化された25の悩みについて、わかりやすく哲学者の言葉から解説をして、くださっています。人生の中で悩み、迷った時に助けてくれる1冊です。就職活動で悩んでいる人にも、その悩みについてきっとあなたの力になってくれるでしょう。

この文章が就職活動を頑張っているあなたの力になれますように。自分自身を信じましょう。

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