ピンクのケータイ【詩】
ピンクのケータイ
パコンと開いてみる
信じられないくらい小さい
長方形の黒い液晶画面
ぼんやりと浮かび上がるのは
ハリネズミのチョコレート
大輪のユリが揺れる花瓶
制服姿の私とあなたの指
見切れた四角い青空——
ぼやけたピントがチカチカ光り
暗闇にとけていく
静かな、静かな、液晶画面
ピンクのケータイ
パコンと折りたたみ
引き出しのくぼみに滑り込ませた
この記事が参加している募集
最後まで読んでくださり、ありがとうございます(*‘ω‘ *) よかったらスキ・コメント・フォローをお願いします! もしもサポートをいただけるのなら、私が気になっていた食事やおやつを食べる金額に充てさせていただき、記事にしようと思っています✏