最中の美味しさに気づく
なんか、最中が美味しくてびっくりしている。
幾度となく申し上げているように、最中はサクサク派の私。
アイスはもちろんモナカジャンボほぼ一択。以前モナ王を食べたとき、このもっちり感もいいなとは思ったものの、結局モナカジャンボばかりを食べている。
そしてモナカジャンボであるにもかかわらず"しなしな"していると非常に萎えるため、手に取ったときに水分を含んでいなさそうな質感のものを選ぶ(潰すのは絶対ダメ。桃と同じように扱おう)(?)。そして、なるべく保冷剤を用意したり他の冷凍食品を買ってその間に挟んだりするなどの対策を講じる。
ここまでするから、しなしなだと激萎えするのでは……と今思ったが、サクサクだったときの喜びには代えがたい。
最中が好きなわけではなく、モナカジャンボが好き。ずっと、そう思っていた。
しかし和菓子の最中を食べてみて、それが勘違いだったことに気がついた。いや、子どもの頃は本当にそこまで惹かれていなかったため、思考がいつの間にか変わっていたのだろう。
サクサクしていないモナカジャンボや、しっとりがデフォルトのモナ王と、本家の最中は別物だった。柔らかいのにカシッとしていて歯切れが良く、お米の香ばしい香りが鼻を通り抜けていくのだ。
そして中に格納されている、こし餡の濃厚さとねっちりさよ。
どら焼きなど他の和菓子よりも餡の美味しさが前面に出てきている気がする。饅頭の皮よりは風味に存在感があるはずなのに、これはどういうことだろう。
シンプルにこのメーカーの餡が美味しいのかもしれないが、餡との差別化が皮よりもできているが故のような気もする。饅頭の魅力に「皮と餡が一体化する瞬間」があるならば、最中は「相反する素材同士だからこそ、それぞれの良さが光る」なのかもしれない。
最中、餡を収納する器だと思っていたが(酷い)、そんなことなかった。今まで勘違いしていてごめん。
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そういえば少し前にチョコレートが入った最中菓子を食べたのだが、あのときは「最中、うま……」とはならなかった。やっぱり最中はモナカジャンボが好きだなあという感想だったのである。
今回の最中がとびきり美味しかったのか、それとも餡子との組み合わせが私に刺さったのか。私はその疑問を探るべく、お菓子売り場の奥地へと旅立つかもしれない。