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アイス専用スプーン、遂に導入


何年間も、毎日と言っていいほどアイスを食べてきた。夏も冬も、春も秋も。

しかしこれまで周辺機器、例えばスプーンや……スプーンしか思いつかないが、とにかくアイス以外への意識はかなり低かった。


毎日となると、もはやルーティンである。


ルーティンというのはたいてい、より快適にできるよう改良を重ねていくもの。

掃除のハードルを下げるために至る所に布巾を置いてみたり、掃除用具エリア自体を使いやすくしてみたり。料理がしやすくなるよう調味料や器具の位置を変えてみたり(例が家事労働者なのよ)。


だが、アイスに関してはアイスそれ自体にしか頭が回らず、より快適に味わえるような努力はほとんどしてこなかった。強いて言えば、冷凍庫の温度調整を季節によって変えるとか、モナカ類はより冷えるよう奥に押しやるとか、その程度のもの。


これではいかん。アイス好きならば、アイスをより美味しく食べられる努力もすべきなのではなかろうか。

景気づけに啖呵を切ってみたものの実際はそこまで一念発起したわけではなく(え)、"あれ"を買ったのも百均へ掃除グッズを探しに行ったついでだった。


"あれ"とは、熱伝導スプーンである。


***


アルミでできており、手の温もりがアイスに伝わることでスッとすくいやすくなるという代物。


この存在を知ったのはもう随分前だし、百均でも売っているらしいという情報も風のうわさで届いていた。

しかしアイスは硬いぶんにはまったく構わないという思想で長らくやってきたし、仮に買うなら百均じゃないのがよかった。毎日のように使うものだし、デザインや機能性に一応こだわりたいといいますか。


買っちゃったけど。


猫の手デザインがあったから、まあいいかなって。

探している間にもアイスは食べるし、もしも予想より値が張ったらスプーン自体を諦めそうな気がする。それなら何も知らないうちに1回買っておこう、というわけである。


***

初デビューはMOW。


前回食べたときは少し硬く、ふつうのスプーンを使ったときは結構力をこめていた記憶がある。

しかし今回はするりと入っていった。すごい。これが熱伝導の力か。



私の体温が、スプーンを介してアイスに伝わっている。

つまり、私は今まで以上にアイスとつながれているのではないか。我々は赤い糸ならぬ、黒いアルミで結ばれたのである(まったくうまくない)。



ただ、残念なお知らせです。

ふつうのスプーンのほうが、いいです。



「熱伝導」という意味に、私は「体温→アイス」という方向しか考えていなかった。しかし当然「アイス→体温」という流れもあるわけで、指がどんどん冷えていくのである。

これが愛しい人の体温なのね……と思えばロマンティックだが、残念ながら私はロマンチストではなかった。シンプルに寒くて困る。



ややザラザラした舌触り(アルミ製だからか、商品によるのかは不明)なのも手伝って、いつもよりもゾワッと感のあるアイスタイムだった。これなら必死にスプーンをめり込ませているほうがいい。



***

もちろん、もっとグレードが高いものなら感想も変わっていたかもしれない。

しかし現状としては、良いスプーンを買うならその金額でちょっといいアイスを買いたいと思っている。



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