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君の歌を聴かせて

爪が割れていた。右足の薬指。特段思い当たる原因もないが、気が付いたら割れてた。自分の身体のことなのに、気が付かないくらいに一生懸命日々を生きていたんだな、と拡大解釈。

自分なりに前向きに24時間を過ごしているつもりだけど、それを評価して褒めてくれる人がいるわけではない。
そんな寂しさを埋めるために、缶ビールをまた一つプシュッと開ける夜。

ちょっとくらい酔ってしまわないと、この世界があまりにもまとも過ぎて、直視できなくなってきた。まぶしすぎる。

石の裏でじっと過ごすダンゴムシも、そこの居心地が良いわけで。
心地よく生きるための場所が誰にだってあるはずで。
少なくとも私にとってそれは、大人数の飲み会でも、クラブでも、旅館に迷惑をかけた某大学のバドミントンサークルでもなく、一人で思いを巡らせることができるような、静かで物寂しいくらいの場所だと思っている。

なかなかそんな場所ばかりにいてられないんですけどね、人生っていうのはね。
まぶしいくらいの太陽を浴びることも大切さね。


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