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20050328 小さなちんちん

 実家に行った時、テレビジョンで放映されていた映画を家族全員で見ていた。その映画は「ミスター・ビーン$${^{*1}}$$」でお馴染みのローワン・アトキンスン$${^{*2}}$$主演「ジョニー・イングリッシュ$${^{*3}}$$」だった。

 ジョニー・イングリッシュが女性諜報員とロンドンかどこかの回転すし屋$${^{*4}}$$で食事をする場面が出てくる。日本酒が出てきて二人で乾杯をする。この時、イングリッシュは女性に向かって日本語で「あなたの娘さん達に小さなちんちんが付いてますように」と祈る。これを聞いた私の子供達は大喜びである。たまたまハードディスクレコーダ$${^{*5}}$$でこの映画の放映を録画していたのでこの場面を繰り返し観ては笑っていた。

 なぜ「娘さん達に小さなちんちん・・・」なのだろう。こんな台詞を考えた人は一体どういうつもりだったのか。

 イタリア語の乾杯の掛け声「チンチン(Cin cin$${^{*6}}$$)」が日本語では「ちんぼ$${^{*7}}$$」を意味するということを知り、それを面白がってこの台詞を作ったかも知れない。

 なごや弁で物が熱くなっている様を「ちんちん」という。「風呂がちんちんだがや(風呂が物凄く熱いですよ)」「ちんちん風呂(ぶろ)だでかんわ(物凄く熱い風呂なので如何ともし難いですね)」といった具合に使う。ちんぼを意味する「ちんちん$${^{*8}}$$」は、東京式発音では最初の「ち」が高い音になって「ちんちん」だが、なごや弁$${^{*9}}$$では後の「ち」が高くなり「ちんちん」と発音する。一方、熱いという意味の「ちんちん」は抑揚なしに「ちんちん」と発音する。

 おそらく鉄瓶$${^{*10}}$$の蓋などが吹き出す湯気によって音を立てている様子からできた言葉だろう。「ちんちこちん」とも言う。「ちんちん」よりも程度が甚だしい場合に使われる。こちらはもっと鉄瓶の蓋の音に近い。ただし発音は「ちんちん」と違い、最後の「ち」が高い音になり「ちんちこちん$${^{*11}}$$」となる。

 名古屋近郊では女性でもこの「ちんちん」を躊躇いもなく普通に使うので、それを耳にした名古屋以外の人はかなり怪訝な顔をする。そして一部の男性は嬉しがる。ジョニー・イングリッシュの製作関係者もこういった感覚なのだろう。

 この映画を見た後は、末の娘$${^{*12}}$$が何かにつけて「小さいちんちん」と言う。さて、どうしたものか。

*1 20050302 クレジットカードの解約
*2 B00009XLLI.09.LZZZZZZZ.jpg
*3 ジョニー・イングリッシュ
*4 YO!
*5 IT用語辞典 e-Words : ハードディスクレコーダとは 【ハードディスクビデオレコーダ】 ─ 意味・解説
*6 TG:食の情報/食の生活110番Q&A/世界中どこでも「乾杯」?!
*7 20050203 ちんぼ(2)
*8 20011124 Tintin
*9 20040628 なごや弁
*10 南部鉄瓶・財伸鉄器 / nanbu-tetsubin.com
*11 名古屋みゃーみゃー通信49-Toppy.Net
*12 20050310 逆さ絵

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