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20040524 節電ナツメ球(6)

 家の発光ダイオードナツメ球$${^{*1}}$$が一個切れた。$${1}$$年$${2}$$ヶ月以上使わないと普通のナツメ球よりも得にならない計算なのだが、半年で$${^{*2}}$$切れた。これでは目論見が外れてしまっている。

 発光ダイオードの寿命は半永久的$${^{*3}}$$であると思っていたが、現実には違っていた。

 家の中で7個の発光ダイオードナツメ球を使っている。7個全部が毎日夜間はずっと点いているわけではないが、そういった使い方をしていると仮定する。

 7個の発光ダイオードナツメ球$${^{*4}}$$の点灯延べ日数は$${30 \times 6 \times 7=1260}$$日間である。この日数で一個のナツメ球が切れてしまったので、故障率$${^{*5}}$$は$${1/1260=0.0008}$$となる。$${1,260}$$日間で$${1}$$個壊れたから、$${3.45}$$年間で1個の割である。

 私が購入した$${7}$$個のナツメ球でたまたまこういう結果なったかもしれない。また残りの$${6}$$個のナツメ球はまだ点灯するので、全部が切れるまでの時間を入れれば故障する平均の時間はもっと延びるかもしれない。こういった不確からしさのある結果をある確率で保証するためには係数を掛けて故障率を多めに見積もる必要がある。発光ダイオードナツメ球の故障の発生の分布がある数式に従うと仮定して計算した係数$${^{*6}}$$がある。$${90}$$%の確からしさの場合、係数は$${3.89}$$なので、$${0.0008 \times 3.89=0.003}$$で$${320}$$日間に一個壊れるナツメ球であると予測できる。

 $${320}$$日間は$${1}$$年弱である。$${1}$$年$${2}$$ヶ月間保ってない。平均すれば1年弱で1個壊れるという意味なので、中には$${10}$$年保つものも含まれる場合がある。しかし平均で$${1}$$年弱しか保たないのであれば、いつまで経っても元が取れないことになる。$${1}$$年$${2}$$ヶ月以上使って初めて普通のナツメ球$${^{*7}}$$から発光ダイオードナツメ球に換えた意味が出てくる。たまたま$${10}$$年保つものに当たればいいが、そうはいかないだろう。

 とはいっても上の比較は普通のナツメ球が全く切れないことを前提としているので、何とも言えないような気もしてきた。ただ、今までに普通のナツメ球が半年で切れるというのを経験したことはない。

 発光ダイオード自体の寿命は電球のフィラメントに比べて格段に長い。一方、発光ダイオードナツメ球はフィラメントだけの普通のナツメ球に比べて部品が多く複雑な構造$${^{*8}}$$である。部品が増えたり構造が複雑になればどこか一箇所でも壊れれば動作しなくなるので、それだけ故障しやすくなる。低品質の部品を使用したり作り方がぞんざいだと今回のように寿命が普通のナツメ球よりも短くなる可能性は十分あるだろう。

*1 20031215 節電ナツメ球(2)
*2 20040115 節電ナツメ球(3)
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*8 20040217 節電ナツメ球(5) led.jpg

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