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20020905 スイスの略号

 インターネットでスイスの略号が「ch」であることをつい最近知った。

 インターネットの上でサイトのページなどのファイルが保存されているサ場所を示すURLに「ドメイン$${^{*1}}$$」と呼ばれる部分がある。

 http://gggzzz.cool.ne.jp/zakkisou/zakkisou.html

ならば、「cool.ne.jp」がドメインになる。ドメインは更に三つの部分に分類さる。「jp」の部分はトップレベルドメイン$${^{*2}}$$と呼ばれる。このトップレベルドメインが2文字の場合は国を識別する符号$${^{*3}}$$になっている。日本ならば「jp」、スイスならば「ch」、中国ならば「cn」、アンドラ公国$${^{*4}}$$ならば「ad」となる。

 海外のサイトを調べていて時々トップドメインが「ch」のページを見かけた時、なぜ中国に英語で書かれたページがあるのか不思議であった。そしてそのページの内容は中国とは全く関係がない。勝手に「ch」を中国の符号だと思っていたのだ。

 先日の記事$${^{*5}}$$を書いていた時でも、ISO関連のページなのに何故「中国」なのか不思議だった。

 「ch」はラテン語$${^{*6}}$$「Confoederatio Helvetica$${^{*7}}$$」の頭文字らしい。スイス$${^{*8}}$$は公用語が四つ$${^{*9}}$$あり、それぞれ自国を表す単語の綴りが違っているためこの名前を採用したようだ。

 confoederatioは「連邦$${^{*10}}$$」という意味。Helveticaは「ヘルベチア人の国の$${^{*11}}$$」と言う意味らしい。Helvetia$${^{*12}}$$ が「ヘルベチア人」で、Helveticusは「ヘルベチア人の国の」という意味の形容詞の男性形、Helveticaはそれの女性形のようである。ラテン語は形容詞の形が修飾する名詞の性、格、数と対応$${^{*13}}$$していなければいけないらしい。従ってconfoederatioは女性名詞と言うことになる。

 Japonica$${^{*14}}$$とかBritannica$${^{*15}}$$という単語もHelveticaと同じような成り立ちのようだ。更にAmericaやAfricaも同類$${^{*16}}$$らしい。

*1 20000507 ドメイン名
*2 ドメイン
*3 Some Codes from ISO 3166
*4 20020823 小さな国
*5 20020903 ISO
*6 ラテン語
*7 スイスはどうして ch なのか。 では中国は何か。
*8 スイス連邦(Swiss Confederation)
*9 Confoederatio Helvetica: Schweizerische Eidgenossenschaft - Confédération Suisse - Confederazione Svizzera - Confederaziun svizra - Swiss Confederation
*10 スイス政府観光局
*11 世界の道と街角から~スイスアルプス番外編 2
*12 Commentarii De Bello Gallico
*13 ラテン語愛好会 形容詞:その1
*14 モクズガニ
*15 Encyclopædia Britannica
*16 ラテン語愛好会 形容詞:その2

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