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20020323 救急車

 西洋の救急車の映像を見ると、救急車を意味する「AMBULANCE」という文字が時々、裏表反対に書いてあることがある。これ$${^{*1}}$$とか、これ$${^{*2}}$$などがそうだ。この車両$${^{*3}}$$は「paramedic$${^{*4}}$$」という文字が裏表反転している。

 この様なことを何故するかというと救急車の先行車がバックミラーで見た時に直ぐ認識できるようにするためである。ローマ字$${^{*5}}$$で書かれた単語は表裏逆になるとかなり読み難くなる。平仮名$${^{*6}}$$や片仮名$${^{*7}}$$でも読み難い。まず何が書いてあるのかすぐに判らない。ローマ字も仮名も文字自体は音しか表していないので書かれている文字を全て読まないと何が書いてあるか判らないのである。

 ローマ字の場合、母音と子音と$${^{*8}}$$を別々に表記するので、文字の並びが逆になっていると何が書いてあるのか仮名よりも更に判りづらい。鏡で見た時に正常に見えるように文字を裏表反転させておくのは先行車に後続の救急車の存在を知らせるのに効果がありそうである。因みに西洋の救急車がどれもそうなっている訳ではないようだ。これは正常な文字$${^{*9}}$$で書いてある。

 日本語の場合はどうか。例として挙げた「きゅうきゅうしゃ$${^{*6}}$$」と「キュウキュウシャ$${^{*7}}$$」の反転文字は実際には「きぉうきぉうしゃ」「キュウキュウツャ」と書いてある。音しか表さない仮名であっても「き」と「う」の繰り返しで「救急車」の事だとピンと来る。更に漢字の場合$${^{*10}}$$は漢字の形自体に意味があるので反転させても少々変形してもすぐ判る。

 従って日本語で表裏反転文字を救急車に書く$${^{*11}}$$のは全く意味がない。

*1 http://ambulance.eire.org/Images/Vehicles/sprinter.jpg
*2 http://www.city.toronto.on.ca/ems/pdf_files/type_2.pdf
*3 http://www.norfolkprioritycare.org/images/essex.jpg
*4 paramedicの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
*5 19991102 ローマ字
*6 kyuukyuu_hiragana.gif
*7 kyuukyuu_katakana.gif
*8 20000522 母音
*9 http://ambulance.eire.org/Images/Vehicles/merc408.jpg
*10 kyuukyuu_kanji.gi
*11 横浜市 消防局 消防局の紹介 消防車両の紹介 高規格救急車

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