見出し画像

20070920 マナーで防げる交通事故

 日本自動車連盟$${^{*1}}$$の機関誌に「規則だけではなく、マナーで守る安全も大切です」と題された記事があった。記事の中には「マナーで防げる事故も多いと思う」という記述もある。

 ここで言うマナーとは行儀とか礼儀という意味だろう。「少し頭を下げる」「笑顔」とか「渋滞の車線に一台一台交互に合流する」などについて書かれている。これらは道路交通法$${^{*2}}$$に書かれていない事項なので「規則ではなくマナー」と表現しているわけだ。食事のマナー$${^{*3}}$$などの場合は、規則みたいなものだからこの場合の「マナー」とは少し違うだろう。

 確かに行儀の悪い運転は事故につながる可能性が高い。行儀の良い運転は安全につながるということになる。しかし自動車の運転においての行儀の良し悪しは、規則を守っているかどうかに他ならない。事故につながる運転行為は、道路交通法で禁止されている項目なのである。マナー云々ではない。

 逆に「マナーで防げる事故も多いと思う」という発想が事故を誘発する可能性がある。相手も自分が信じているマナーを守ってくれるだろうと言う思い込みで事故になる場合もあるはずだ。当然道を譲ってくれるだろうと思って交差点に進入したら衝突されたということもあり得る。

 これまでにも何度も書いているが、自動車の運転というのは危険業務$${^{*4}}$$なのである。一つ間違えば簡単に人命を奪うことができる。往来で肩が触れ合うという程度ではないのだ。だから厳密に法律で運転の規則が決められている。そしてこれだけが事故を発生させない必要かつ十分な条件である。まずは規則を守る。そして防衛運転に徹する。相手はいつ規則を破るか判らない。それを常に想定して運転をする。最後に自分以外の運転者はマナーなど持ってないと思って運転する。または他人の運転の悪い行儀は気にしない。これが自動車安全運転の基本だと思う。

*1 JAPAN AUTOMOBILE FEDERATION | 日本自動車連盟(ジャフ)
*2 道路交通法
*3 便利!わかりやすい!「食事のマナー・テーブルマナー」
*4 20070219 サンキュー・ハザード

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?