置き去り猫を助けたい!⑬
大変でも愛おしいお世話の日々
怒涛の捕獲ラッシュからの手術が終わり、やっと少しだけ落ち着いた日々が戻ってきました。けれど初めての保護猫4匹のお世話は思っていた以上に大変で、この頃は朝起きた瞬間から夜眠る時まで猫たちのことで頭がいっぱい。猫部屋に篭ることもしばしばでした。
4匹もいるとごはんの好みも色々で、特にタビちゃんには悩まされました。もともと食への執着が薄いのと環境の変化であまり食べてくれず、美味しそうなフードがあればとりあえず買って試すフードジプシーに。反対にエビのものすごい食欲からタビマメのごはんを守るのも地味に大変でした。
苦戦したのがトイレの管理。カモちゃん以外はフリーにしていたので、なかなか治らない下痢の主を特定するのが難しかったです。
ちょうど私が見ている前でエビちゃんが下痢をしたので病院に連れて行くと、ウンチからマンソン裂頭条虫(ヘビやカエルを食べると感染する寄生虫)が。お薬を飲ませて駆虫が済んだところでなぜかまだトイレに下痢があり、今度の主はマメちゃん。
診察してもらうと腸内の悪玉菌が増えているのと熱があるということで2週間分のお薬をもらい毎日朝晩飲ませました。
あとはカモちゃんのブチギレ。手術後から絶許状態で、ケージの布をめくれば空気砲、ごはん皿を差し出せば強烈パンチ、目が合えばシャー。これ結構傷つくんです。
色々な方からアドバイスをもらい、孫の手でちゅーるをあげて人慣れさせるというのをひたすらやっていましたがキレられる度に心が折れそうでした。ネットで買った犬の訓練用の分厚い革手袋が手放せなかったです。
そして一番キツかったのがなんといっても寝不足。猫部屋にしている縁側が障子1枚を隔てた寝室の真横だったので、毎晩の運動会と夜鳴きでまったく寝られず。うちには飼猫がいるのと夫が猫アレルギーなので(愛猫キューちゃんは不思議と大丈夫なミラクル)完全に隔離しなければならず、縁側しか適切な場所がなかったのです。
別の部屋で寝たり(体がバキバキになった)運動会牽制のために猫部屋で寝たり(エビとマメに体の上を走り回られ、キレたカモちゃんがトイレ砂をぶち撒け)しましたが、結局無難に耳栓が一番マシでした。この時期は10歳は確実に老けていたと思います。
睡眠不足と毎日のお世話で体はズタボロ。それなのにどんどん愛おしく思ってきてしまうのだから猫って不思議です。
猫部屋で過ごしていると、マメちゃんが膝に乗って寝てくれたり、タビちゃんがそっと側に来てゴロゴロいってくれたり、エビがコミカルな仕草で笑わせてくれたり、カモちゃんがほんの少し柔らかい態度をとってくれたり、猫で溜まった疲れが猫によって癒される日々。
活動を始めた最初の頃にmayabellさんと共同で作ったTwitterアカウント「置き去り猫を助けたい!」に、猫たちの様子をポストするのがすっかり日課になっていました。
お見合い希望続々!
私が心穏やかにお世話できていたのは、ありがたいことにお見合い希望が入っていたことが大きいと思います。10月上旬に捕獲第1号のビワ一家をいざ保護した時は、これから抱えることになる8匹の存在がものすごいプレッシャーになり眠れない夜もあったほど。それがなんと11月前半にはカモちゃん以外の子全員にお見合い希望が入っていたのです。すごいことです。
どのお見合いも心に残っているので順番に紹介したいと思います。
⑭につづく
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