再び物を買い始めて見えてきた、私のキモチ。
物が少ないと心もスッキリするとか…
本当に大切なコトが見えてくるとか…
よく聞きます。
少ないモノで暮らせてる人ってカッコいいし何か洗礼されてるし、整っている印象。
一方。
実家で暮らすころの私は本当に物が多くて…
じいちゃんの形見の小銭入れを邪魔だ…と感じたり、またその思い出が重荷になったり、そんな自分でごめんなさいって落ち込んだり。
だから結婚を機に、
部屋はガランとさせていました。
ベッドもなけりゃ、電子レンジもないし、ダイニングテーブルもない夫婦二人暮らしです。
そして今年は、たくさん買いました。
英語版星の王子さま、恋愛エッセイに、まだ履いてないレースのスカートに、おもちゃに、テレビ台に、コーヒードリッパー、デスクライト…
必要そうなモノから、必要なさそうなモノまで。
これが世に言うリバウンドですかね?
でも今年、確実に爆速で豊かになった。
たぶん我慢してたんだな。
買ったモノを振り返りながら、
この心に向き合ってみます。
・・・・
そもそも、お金を使うことに罪悪感を抱いていました。
結婚前にいい服を買った方がいいよ。
結婚してからは自分にお金を使えないよ。
どこかから聞こえてきたその声は、パワーがあって。
ちょっと繊細なレースの洋服を買うときや、ちょっと美味しそうなカフェに入るとき、罪悪感を抱いていました。
こんな勿体ないことはない。
お金は、歓びを得るために使いたい。
あと、物を捨てるのが苦手です。
あんな悲しい情けない思いをしたくない…と、買うことへの後ろめたさも募りました。
夫の夢、有機ELの55型テレビを買った。
テレビなんて観れればいい!
転勤引っ越しがあるんだぞ、いい家電はリスク!
子どもができたら画面割られるリスクだって抱えるんだぞー---…
言いたいことは山ほどありましたが、丸っと飲み込みました。
彼の夢だったのです。
数十万で夢が叶うんならさ、それって最高にハッピーなのでは?
木箱2つで賄ってたテレビ台もローボードと呼べるものに買い替えた。
だって、夢を置くんだぞ。
それで私は、チェストを買った。
これまで、100均の網を結束バンドで組み合わせた棚に服を収納してて…
こんな見かけでした。(全貌は晒せず)
洋服好きだと豪語してる割に扱いが雑だったのは、ご愛嬌ということで。
SATCのキャリーの部屋にありそうな木製チェストがよかったのが本音だけど…そこまで踏み切れない性格でして。
一つだけこだわって、
天板付きのチェストにした。
景観が良くなったのは言うまでもなく。
部屋に置いてみて。
飾り棚ができたことにドキドキした。
初めて自分の部屋をもらったときの、キモチ。
この天板の上は私の好きにしていい。
それって最高。
使わないモノは、無駄?
無駄なモノって、なんでしょう?
ミニマリストの本やInstagramの投稿を読んで、少ないもので生活できてる人ってすごく大切なものを知っているような、人生を悟ったような、まるで浮世離れした仙人のような…そんな風に感じてた。
多くの物に囲まれた私は、なんだかダサくて、大切なものを知らなくて、足りないモノを物で補う貧しい人…のような。
実家のガラス棚は、思い出の品がぎゅうぎゅうに敷き詰められて。美しいというより背負わされていて。大切なモノのはずなのに重たい荷物のような感じが、窮屈だった。
だから少ない物で暮らす人たちの”収納を増やさない”って観点にはものすごく共感したし、自分もそうしようって、心掛けてた。
だけど飾り棚を得たときの今にも踊り出さんほどの歓びで「あ、私なにか我慢してたんだな」って気づいた。
実家に置いて上京した、必要なかったはずの絵の具。
飾り棚の話からは少し離れますが…
絵を描くのが好きです。
でも、結婚生活に絵の具は必要ないよね、所有する物を増やしたくないなと思い、画材を実家に置いて上京しました。
そして今年、絵の具を買いました。
きっかけは友人との遊びです。
「好きな本のブックカバー作ろう!見せ合おう!」って勝負ではないはずなのに、ぎゃふんと言わせたい!と張り切り、絵の具を買った。
作品はまだ途中です、てへ。
絵の具がきっかけで、たくさんの経験をした。
絵を描いて、ひょんなことで、展示会に参加した。
そのために額を選んで、額縁の魅力を知り…それで絵が売れてビックリして…
絵の学校に行きたいと夢見て迷って悩んで苦しんで応援してもらって嬉しくて励まされて結局行かなくて…
「部屋に飾ろうよ」と夫が模様替えして絵を飾るスペースを作ってくれたり。
これはね、少し手を抜いて描いた絵でね…って予防線張っていつも自分で認めてこなかったはずの絵を、周りに見せられるようになった。
すごくうれしい。
大切なモノを見失ってたんですよね。
物が多かろうが少なかろうが、そんなの関係なくて。
どう生きたいか分からなくなるほどの物や人に囲まれて、てんやわんやで。
ちょっと大切なことを見失ってたんだなあって。
この見つけた大切にしたいことは、忘れっぽい私がすぐに見失っちゃったりすることだから、ちょこんと飾り棚に置いたり、額縁に入れたりして眺めてたいんだよな。
あのじいちゃんの小銭入れだって、埋もれちゃってたから嫌だった。
なんなら使って使って擦り切れて抱き締めてサヨナラしたっていいんだよ。
タイセツの答えは、自分の中にあるね。うん。
私の飾り棚は今、こうなった。
めちゃくちゃにガチャガチャしている。
とっても気分がいい。
おもちゃ箱って言葉が好きで昔アドレスに入れていたことを思い出す。
いつか、この子達の存在を負担に感じる時がくる…?
今この棚の主人公は
あなたたちヒーローに見えるけど…
主人公はいつだって、私なのよ!
えっへん!
と大口叩いて気を大きくして、不安に立ち向かってみた。
すかさず、ごめん、大好きだよ、とフォローを入れた私は、モノに振り回されやすく、モノが好きなんだろうと思う。
どうせなら楽しく振り回され、一緒に空飛んでピューンと宇宙旅行したいもんです。
手塚治虫先生のお部屋とか、絶対ガチャガチャしててたくさんのモノで溢れてると思うんですよね。
それでいろいろと一緒に旅に出てたと思うんですよね。
たぶんね。知らないけどね。
・・・・・
手塚治虫先生のお部屋を調べてみたけど、トキワ荘時代、めちゃくちゃキレイだった。
あわわわわー
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