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【詩】窓を開けよ

二人でいると
二人きりで生きてきたように錯覚してしまうから
窓を開けなければならない

世界には、夜の闇も真昼の太陽もあるのに
二人の部屋には電灯の白い光だけがあって
それが二人を包むすべてであるかのような
そんなふうに勘違いしてしまうから
窓を開けなければならない

世界には
善良な者も邪悪な者も、善良で邪悪な者もいるのに
二人だけで、二人きりで、世界が完結してしまうような
そんなふうな夢を見てしまうから
窓を開けなければならない

世界が球体に閉じて、ここに閉じ込められる前に
窓を開けて、世界の光と風と邪悪を取り込まなくては

いつか、二人は離ればなれになるのだから
もうそれは最初から決まっていることなのだから

窓を開けなければならない

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