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映画「やさしい本泥棒」ナチスの焚書坑儒の歴史

原題 Book Chief
公開年 2013
製作国 アメリカ・ドイツ合作
原作 マークース・ズーサック
監督 プライアン・パーシバル
キャスト ソフィー・ネリッセ、ジェフリー・ラッシュ、エミリー・ワトソン他
評価(10段階): ★★★★★★★★☆☆

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あらすじ
第二次世界大戦前夜のドイツ。共産党員である母から養子に出されたリーゼル。リーゼルは養父のもと読み書きを覚え、知ることの楽しさを覚えていく。ナチスの支配下におかれ、読書が禁止され本が焼かれるなか、リーゼルはとっさに一冊の本を盗み出す。

悲しい映画。でもそれと同時に人間への希望も託した映画だと思った。
邦題には”優しい”とついているが、リーゼル以外の登場人物たち、養父も、養母も、マックスも、隣の家のルディも、みんな勇敢で優しい。
引っ越してきたリーゼルに最初から寄り添うルディなど、可愛くてたまらない。

最後のナレーション。

 I have seen a great many things. I have attended all the world's worst disasters, and worked for the greatest of villains. And I've seen the greatest wonders. But it's still like I said it was: no one lives forever.

(私(:死神)はたくさんのことを見てきた。大惨事もみてきたし、名高い悪党にも仕えた。また、驚異もみてきた。それでも、人はいつか死ぬのだ。)

養父が教えてくれた読み書き。そして言葉の大切さを教え、リーゼルに多くの影響を与えたマックス。皆がその意味を考え、自問自答しながらマックスを匿った2年間という期間は決して無意味ではなかった。
それでもあっけなく人は死んでしまう。

言葉にすること、そしてそれを残すことの大切さを改めて思った。誰かに伝えることで、その人の中に何かを残し、たとえいなくなっても一緒に生き続けることができるのかもしれないと。

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