見出し画像

家族計画に至るまでの私のはなし


家族計画は人それぞれだ。

家族計画に関して、我が家は、というか私は、子を出産したいとか育てたいとこれまで一度も積極的に思ってこなかった。結婚する前も後も。
私に子どもを愛しとおせるのか、責任がもてるのか、その覚悟がなく自信がなかった。
確かに、いつか将来的にはという気持ちは頭の片隅にはあった、頭の片隅に。
でも、結婚して二人の暮らしが始まり、それだけでもうすでに充分すぎるくらいに幸せだし、仕事も頑張りたいという気持ちもあり「今ではないよな」といつも思ってた。

「もし、いつかほしいと思っているなら早いほうがいい。欲しくなったときにすぐにできなくて後悔する」「妊娠して変わっていく身体の変化がとても神秘的。経験したほうがいい。」と言う先輩たちもいた。

そもそも出産したい願望がないし、タイミングとしても今じゃないと思っている私には全く響かなかったけど、ずっと頭には残っていた。

一方で私のパートナーは、気持ちの準備が万端でいつでも歓迎という状態だった。

今じゃない私の考えをパートナーに話すと、ある時、「分かった。もうこれ以降自分からは、こどもほしいと言わないようにする。準備ができるまで待つよ。」と宣言された。
最初のうちはそれがありがたかった。
でもしばらくして思うようになった。もし、その覚悟ができるいつかが私にこなかったら、どうするんだろう?と思うと、ありがたかったその配慮さえプレッシャーになることもあった。
じゃあどうしたらいいんだよと言いたくなってもおかしくないけどそういうことは口には出さずに、
「二人で色んなところに出かけたり、新しいチャレンジをしたりして、自分達のこの暮らしがとっても幸せ」と言ってくれた。おかげで私は変に焦らないでいれた。

子育て真っ只中の家族を町中でみかけたり、アメリカのドラマThis is usをみたり、何かをきっかけにして時折家族計画に対する考えやそれぞれが思う子育て感のようなものを話したりはしていた。話すたびに、パートナーが人としていかに真面目で、立派な人であるかを知ることができ、信頼感は増したと思う。

ある時二人で、引越しを伴う転職(の可能性)について考えていたのです。

今の職場で私は勤続何年目かな、2022年で何歳、2023年で何歳と自分達の年齢つきの年表を書いてみた。
二人ともまだ30代前半だけど、もう30代前半ともいえた。
転職、家族、あらゆることを考えるのに「いつか」じゃなく、「今だね!!待ったなしだね」と思うようになる大きなきっかけになった。
歳をとっていくんだよ、と目の前の年表が強く訴えかけてた。
このまま自分のいつかの完全な覚悟を待ちつづけると、本当に何年先になるかわからないぞと感じた。
この人となら大丈夫かもしれないと少しだけ自分の気持ちが整いつつある時でもあった。
「ようやく完全な覚悟ができたと思った時には、自分がさらに歳をとっていて今度は高齢出産という新たな不安を抱えることにもなるかもしれない。いつ子どもが産まれようが心配がなくなることはない。」と、パートナーが前に言ってたのも思い出した。

たしかに、完全な覚悟ができたわけではない。
けど、今が、自分の気持ちの整理のでき具合と老いる身体の現実的な問題の真ん中くらいで、ちょうどいい時だ!とは自信をもって言えた。

これまで頭の片隅にあった「いつか」の入口が急に目の前に現れた。

子を授からなかった場合の次なるアクションも含めて色々二人で想定しながら、妊活をはじめるに至りました。

以上、私の気持ちの変遷記録でした。

(サムネ📷: タイのセブンイレブン入口の風物詩、2018年撮影)



この記事が参加している募集

#これからの家族のかたち

11,277件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?