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ダイエットの基礎知識【8】私を太らせた真犯人は誰?レコーディング・ダイエット

ごきげんよう、柚木ロマです。
今日はレコーディング・ダイエット法について書いてみようと思います

人間が太る原因とは、「消費カロリーよりも摂取カロリーが上回っている」というところにあります。(消費カロリー<摂取カロリー)
すごく単純な方程式ですね。

なぜ、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうのかというと、
①摂取カロリーが多すぎる(過食等)
②消費カロリーが少なすぎる(運動不足等)
の2パターンあると考えられます。

肥満に関して基本的には「食べ過ぎ」が原因ですね。
特に体重が3桁に行くような人は確実に食べ過ぎています。

ここで問題になるのは「何を食べ過ぎているか」ですよ。
食べ過ぎてしまう理由については、ストレスだったり、習慣だったり、環境だったり、いろいろな理由があると思います。
ですが、とりあえずこれらの心理的あるいは外的な要因はひとまず置いといて、実際に何を食べ過ぎて「食べ過ぎ」の状態になってるのか?っていうのを知りたいと思いませんか?

レコーディング・ダイエットとは?

そこでお役立ちになるのが、レコーディング・ダイエットです。
これは、ご存じの方も多いと思います。

「食べたものを記録する」

という手法のダイエットで、紙に食べたものを書きだすだけで痩せる魔法のダイエットと言われています。

いや、魔法でもなんでもなく科学的にも実証されている手法です。
きちんとした食事指導のある病院や管理栄養士に依頼して食事の管理を行う場合には指導を受ける事前の準備として、「食べたものを全部記録して持ってきてください」と言われることもあります。

特に何も考えることなく、機械的に記録を付けてもいいのですが、ここで少しスパイス的な発想の妙を加えてみましょう。

レコーディング・ダイエットとは「ある人物を太らせた真犯人を探す探偵のお仕事」である、と。

貴方は探偵になって、日夜張り込みを行います。
痩せさせたい人物が毎日何を食べているのか、克明に記録しルポタージュを作成するのです。

痩せさせたい人物が自分なら、自分が何を食べているか詳しく調べましょう。

調べる方法は、この2つです。
①食べる前にスマホやカメラで写真を撮る
②レシートを確保し食べ物を抜き出す

スマホで食べ物の写真を撮ってアップすると、おおまかなカロリー計算をしてくれるというサービスもあるみたいですけど、興味のある人はそういうものを使ってみてもいいと思います。
でも、とりあえずは手続きはごく簡単に、カロリーなどは全く気にせずにメニューについて写真をとり紙に列挙するようにしましょう。

1週間~1ヶ月くらい続ければ、だんだん見えてくるのではないでしょうか?
貴方を太らせた、真犯人が・・・・!!


太る原因、太る食材、痩せる方法、痩せる食べ物、実は、人それぞれで違います。
体質が違う、食事内容が違う、生活環境が違う、運動習慣・食習慣が違う、必要とする栄養素が違う、消費するカロリーが違う。
全部全部、一人ひとり違っています。

かろうじてありそうなのが、親子とか兄弟などの血縁でたまたま似た体質であれば同じダイエット方法が有効だった、というのはありそう。
あるいは似たような仕事をしていて、生活環境が似ており、偶然にも体質も似た感じだった。というような場合も同じダイエット方法が有効だった。
そういう偶然みたいなことはあるかもしれない。
でも、全然そうじゃない場合も(当然)あるかもしれない。

つまり、誰かにとって有効だったダイエット方法が自分にとって有効であるかどうかは、結局わかんないんだよね。

でも、「自分が何を食べたか?」を詳しく調べて、そこから導くダイエット方法はかなりの確率で成功しそうじゃないですか?

レコーディング・ダイエットで成功する多くの人は、「あ、これ食べ過ぎてた!」と自然に気づく人ですね。
ただ漫然と記録を付けて「記録するのを頑張った!」とそこで満足してしまうと、もちろん効果はありません(;'∀')

これは家計簿と同じで、収入と支出を分析するために家計簿をつけているはずなのに、単に記録をすることを頑張ってそこで満足してしまうと分析までたどり着けず、全然分析されないまま現状が維持される
これでは家計簿をつけているとは言えません。
(家計簿がつけられないあるあるだと思います)

意図的に「犯人を探すぞ!」という気持ちで食べたものを見返してこそのレコーディング・ダイエットです。

レコーディング・ダイエットのコツ

レコーディングダイエットをする時に、ちょっと気をつけて欲しいポイントがあります。
忙しい毎日を送っていると、けっこうな頻度で起こるのですが、食べたことを忘れていることがあるんですね。

忙しいときに小腹が空いたから、とちょっとつまんじゃったお菓子。
コンビニに寄ったついでに買っちゃった新作スイーツや、ジュース・コーヒー飲料、はたまたアイス。
あと、普段の買い物、スーパーなどで定期的に買っているもの。
脂質の多いチーズや牛乳、加糖されているヨーグルト、健康に良さそうと思って買う野菜ジュースなど。

実際に食べたり飲んだりしているんだけど、食事以外の場面で飲食するこういうものがけっこう記録から漏れやすいです。

以前、管理栄養士の人が依頼を受けて食事指導をしているのに、依頼者が全然痩せないことを不審に思って調べたら「毎日1Lの牛乳を飲んでいるのに全く報告されてなかった」という恐ろしい話を読みました。

普通の牛乳って、60kcal/100mlくらいあるんですよ。
1Lだと600kcalになるので、ダイエットしたい場合に2000kcal/1日くらいで献立を組むと、牛乳だけで1食分相当になるんですね。
それは大きく計算もズレるし、痩せないよねってなります。

その人の場合は、たぶん牛乳を食事やおやつのときに摂るのではなく、冷蔵庫の前に立つたんびにちょこちょこ飲むか、お風呂上りにキューっとまとめて飲む、みたいな感じだったんじゃないかと思います。
食べることが決まっている食事のときや、時間を決めて摂るおやつのとき以外のタイミングで食べたり飲んだりするものは、記録から漏れやすい。

記憶力に自信がある人なら、そういう「ついで」「ちょこちょこ」みたいな食べものや飲み物も忘れずに記録できるのかもしれませんが、人間というものは自分の記憶をあてにしないほうが賢明です。

そこで、登場するのが「レシートの確保」です。
レジで「レシートいりません」「もらったレシートは専用の箱にポイ」ってしている人はやめてください。
必ずレシートをもらってください。品名がきちんと書いてあるものを。
レシートがなかったり、金額のみの領収書だったりする場合には、忘れないうちに買ったものをメモをしておきましょう。

家計管理のためにレシートに「無駄遣いしちゃったな」と思うものに赤線とか丸をつけているという人もいると思います。
同じ手法で、食べ物に線を引いたり丸を書いたりしてピックアップして記録表に書き込みましょう。

食べたことを忘れてしまっても、食べ物や飲み物にお金を支払った事実は消えません。
そして、それを記録し証明してくれるのがレシートです。
必ず確保し活用しましょう。

また、「食べ物を買わずにもらってくる」という場合もあるかもしれません。
出張の多い職場で、仕事に行くといつも誰かがお土産と称したお菓子をくれますという人もいると思います。
そういう場合はレシートはありませんが、忘れずに記録しておきましょう。
さすがにお土産をいただいたことを即座に忘れる人はいないかと思いますので、こちらは難しくないかもしれません。

真犯人を見つけたら?

無事にレコーディングを完遂し、「太らせた真犯人」を発見したとします。そのあとはどうするのか?

もちろん真犯人を排除する方策を練ります。
さっきの例で出てきた牛乳1Lが真犯人なら、牛乳を低脂肪のものに変えたり、1Lのパックをやめて半分の500mlのパックで我慢する。
そんな感じで対策を取ります。

一言で「食べ過ぎ」と言っても、お米の食べ過ぎ、菓子パンの食べ過ぎ、チョコレートや甘い物の食べ過ぎ、せんべいやおかきの食べ過ぎ、揚げ物の食べ過ぎ・・・・
人によってそれぞれ違った「食べ過ぎ」ている食品・食材が浮かび上がってきていると思います。

いきなりそれらをスパンとやめるのはとても大変です。

対策としては、
①より低カロリーのもので代替する
②単純に量を少なくする(少しずつ減らす※)
 ※少しずつ減らす場合は、具体的な数字目標を設定しましょう。
  重さを図るなどして食べる量を把握して、具体的に何グラムずつ減らすか(何段階で減らすか)、どこまで減らすか決めるとよいです。

ということが挙げられると思います。
食品・食材ごとで最適な代替品や減らす方法は違ってくると思いますが、「何を減らしたらよさそうか」がはっきりとわかっているのなら、「これなら痩せられる」と自信を持って取り組めますよね♪

また、記録を見返すときに「あまり摂れていない栄養素」についても着目してみましょう。
「摂りすぎているものを減らし、十分に摂れていない栄養を補えば、自然に痩せることができる」と栄養学では考えられています。
太っている人は体にお洋服をアジャストすることに悩みがちですが、お洋服だけではなくて、ごはんも同じように「何が自分に不要で、何が自分に必要か?」「何が自分にピッタリな食事(とおやつ)なのか?」についても、ぜひ好奇心を持って探ってみてほしいと思います。

巷で流行のダイエット(特にりんごダイエットとか、バナナダイエットとか、ヨーグルトダイエットなどの単食ダイエット)は、はっきり言って無視したほうがいいです。自分に合ってるかどうかわからないから。

自分の身体に合った、食べ物・飲み物を選ぶことをレコーディング・ダイエットを通してぜひ考えてほしいと思います。
また、自分以外に痩せさせたい人物がいる場合には、一人で頑張るのではなくその人と一緒に考えていきましょう。

今日はここまでです。
読んでくださってありがとうございました。

痩せたい人・痩せさせたい人が健康的に痩せられることを祈っています。

ご支援いただけるととても嬉しいです。夢をかなえられるように頑張ります。