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BBQでVCにスカウトされ、阿波おどりで仕事始めしました。〜阿波おどりは人生を救うのか?〜

はじめに、今回の台風7号のご被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
阿波おどりの開催も中止になるなど甚大な被害だったかと思われます。しかし、私が参加した日(8/12)の景色はこんなに美しかったのだとお伝えしたくこの記事を記載しております。宜しくお願い致します


こんにちは!最近旅してるわけでもないのに週一ペースで地方にいるゆずです!

先にオチだけいうと、

先日よりSkyland Ventures(以下SV)というベンチャーキャピタル会社でインターンを始め、阿波おどりで仕事始めをしてきました。

はい。なぜか私は今ベンチャーキャピタル(以下VC。企業に投資をする会社のことです)でアソシエイトとして働きつつ、阿波おどりを盛り上げています。わけわかんない!

このnoteでは何でただの旅人ひよひよ大学生がVCで働いているのか、

昨今Twitterで#阿波おどりで起業しろ というハッシュタグと共に謎に豪華なVC、起業家、学生が徳島に集結していましたが、その全貌を伝えていきたいと思います。

長いので、急いでる人は『阿波おどりは人生を救うのか?』パートだけみていただければおkです!

なぜ全くバックグラウンドのない私はVCで働いているのか

・お肉焼いてたらVCに誘われました

ことの顛末を超ざっくり書きます。詳しくはnote読んでね!

始まりは6月。友達に誘われIVSというスタートアップ企業の大型イベントのスタッフをして、その感想noteを書きました。

そしたらそれを偶々読んでくれたSV代表の木下さんが、私が就活で30社連続落ちをカマしておかしくなってた頃の記事を読んでくれました。

この記事で興味を持って頂き、SVが主催するBBQに誘って貰って、肉を焼いてたらMVPに選んで頂きました(謎)

はい!あらすじ終わり!ここから始まります!!

BBQの翌日、あれよあれよとSVのオフィスに遊びに行くことになりました。

そこで(色々端折りますが)木下さんからのひと言。

「Youキャピタリストを目指しちゃいなよ(超意訳)(もっと丁寧に仰ってます)」

ワイ「よ、よく分かりませんが私は数学からきしです!(?)」

街中でスカウトされたJr.ってこんな気持ちなんだろうな。知らんけど。

全く予想していなかったVCとしてのキャリアのお誘い。とはいえ私はずっと自分のプロジェクトを動かす側の人間で、その中で一番苦手だったことがお金を作ること。どう頑張っても自分のプロジェクトをマネタイズできない。お金やビジネスは超苦手分野だと思ってます。

ていうか私めちゃくちゃ数字と論理的思考ダメなんですよね!こう!目の前にあることはやれるけど!逆算できねえのよ!(noteで察されてると思うけど)

と、ほんっとうに私でええん??とポカン状態。ですが、まずはインターンから初めてみることになりました。

(SVがどんな会社か?というと「起業しろ」と書かれたしゃもじを持ってBBQを開催してるお祭りのようなVCです)

その日に撮った写真これだけだった

・インターン始動の本音と後付けの理由。

で。なんでインターンに入ったのかと言われると、

完全に波が来てるから

という理由でしかないです。感覚です。マジで。

でも、後から自分の選択を分析してみると

  1. 自分の可能性を食わず嫌いしたくなかった

  2. 起業や投資という自分と真逆と思われていた環境と、自分が生きていた環境は結びつくことができるのか、自分を使って実験してみたかった。

という理由があります。

私は「どんな人間も一緒に遊べば楽しい」ということを大切にしています。(理由は長いので端折ります)

この世には確かに地域や身体、知識や年収の差があります。でも、そんな人たちが混じり合う瞬間はあるはずで、私はその瞬間を「楽しさ」や「遊び」といったもので紡げる一助になれたらといいな思ってる。だから日々の文体もこんなだし、企画をすれば遊びだし、「寄り道」という無駄と言われることの研究をしたりしています。

寄り道研究の一環でこんなもの作ったりしてます。

正直、今まで私はビジネスやVCに特別憧れはなかったし、なんなら分断の対象のように見ていました。ただ、ここ最近自分自身がその中心部にいる方々に関わり、偏見を持っていたなと反省もしたし、一方確かに閉鎖的だ、と感じたりもしました。
大きな事は言えないし、言いたくないですが、

今、私がその真ん中に飛び込んだら何が起きるんだろう。

と考え、SVがその垣根を壊す存在なように感じて、飛び込むことにしました。

と言うわけでインターンを始めることにしたのですが。

今村「あの…私8月は友達の企画に行くために阿波おどり行ったりしなきゃで忙しくて…」

木下さん「え、阿波おどり行くよ」

SV、私が私用で行く阿波おどりのネーミングライツ取得している。

と、言うわけで

まさかの阿波おどりが仕事始めになりました。

阿波踊りで仕事始め。学生80名イベントに乱入したり、TKG食べたりしたよ!

・全国から若者100人を阿波おどりに集めたイベント、変化聯に絡む

そもそも、私は元々阿波おどりに行く予定でした。というのも「変化聯(へんげれん)」という、全国の活動的なU30が阿波おどりに集まって語り合う、というイベントに誘われていたのです。

この企画の代表が留学奨学金の先輩で、100人くらいおもろい学生が来るからゆずちゃんも来て!とのお誘いが。

なので。

とりあえず、SVと変化聯を絡ませよう。
と、木下さんに変化聯にスポンサーとして参加して頂けないかを打診してみました。

というのもこの変化聯に参加するU30の学生、彼らの中心となる領域は「社会課題解決」「地方創生」「教育」「アート」というように、ゴリゴリビジネスのスタートアップ的な世界観とは関わることがない世界線。

私もそちら側にいたのでその感覚は非常によくわかる。

だからこそ、この祭りに乗じて絡んだら何が起こるのか。を見てみたいと思いました。

とはいえ私はまだぺーぺーだし、このイベントに関わることで投資に直接役に立つ訳ではない。まじで何の価値あるねんと一蹴されたらどうしよう、、とおずおず「こんなイベントがあるんですけど、、」とご提案したところ

誰だよこの紹介画像考えたやつ

スポンサーになっていただきました🌟

更に

・木下さん「なんなら変化聯のサイドイベント(前夜祭)もやらない?」

めっちゃノってくださってる…!

スポンサーになって頂けただけでなく、阿波おどり前日の8月11日にはイベント企画も行うことに。(徳島渡航3日前に決まりました)

ここまで来ると私は完全におかしくなり始め。
「起業しろしゃもじあるならTKG(たまごかけごはん)前夜祭イベントやろう」

おそらく全員がわけわかんねえ中イベントページが立ち上がり」

完全にご好意で英語サークルの部室を借りられることになり

みるみるうちに参加者が集まり


何故か徳島市長の内藤佐和子さんまでいらっしゃることになり(困惑)

完全にノリと勢いで阿波おどり前日に学生とVC、そして市長が徳島大学の部室で卵かけご飯を食べるという謎イベントが決行されました。

圧倒的違和感!なはずなのに何故か馴染んでる、、何が起こってるんだ、、

西條さん(X Tech Ventures(ベンチャーキャピタル)代表、元サイバーエージェント取締役員のとんでもなくすごい方。徳島がご実家だそう)までTKGしていらっしゃる。。

私が誰よりついていけない

そんなこんなで

亜空間で米をよそい続けたり

しゃもじでスイカ割りしたり(まじで割れた)

そんなこんなしてたら

・気づいたらみんなで神山観光してました

阿波踊り前日のTKGイベントの終了後、ほぼ丸一日予定が空いた我々。

そんな中、変化聯の副代表、東京の大学生なのに徳島を愛しすぎて週一で通っている男・納田くんが徳島を車で連れ回してくださることに。

彼が納田君だ!

徳島県は神山町は、約10年前に日本でほぼ初めて地方のサテライトオフィスが導入されたスタートアップ先進地。地方創生領域において奇跡の神山とも言われる地です。

私も旅人時代からお世話になっており、今回で4回目の来訪。これは行かねばならぬと一緒に案内を試みました。

移住者も含む子育て世代のハブ的な存在である鮎喰川コモンに行ったり

地産地消の食材を使い、日々の消費活動を発信する試みをしている飲食店、かまやでお昼ご飯を食べ(奇跡みたいにおいしい)

これが学校なんだと

偶然神山まるごと高専の先生にお会いし、遊びに行かせてもらったり。

(あと、川に行ったり)

ドタドタと決まった割にはかなり充実した神山ツアーができました。

納田君を始め、協力くださった徳島大学の皆さん・受け入れてくださった神山町の皆さん。ありがとうございました。

・阿波おどり当日。まずは学生100人カンファレンスだ!

そして翌日。いよいよ阿波おどり当日。

日中は徳島大学に訪れ、変化聯に参加させていただきました。
U30の参加者それぞれの興味分野に分かれて議論を行います。

私は教育・アートチームでした
普段の領域と変化させたい、ということで木下さんは地方創生チームに。

話をしてみると右は東京、左は大阪の若者。興味領域もビジネスから地方創生までごちゃごちゃ。なんでこんなバラバラな人が徳島で真っ昼間から議論しとんねん、、

皆「なんでかここに集まった」口を揃える中、とはいえこれは東京では成立しなかったなあとしみじみしました。

やはり口を開けば「忙しい」が出てくる人たち。地方にある意味では隔離しないとこんなに多領域の人たちが関わることはないだろう、、

・ついに、阿波おどりが始まる。

そういえばところで皆さん、「阿波おどり」ってどんなイベントだと思いますか?

『一般大衆が誰でも踊れる、日本最大級の大衆祭り』とは知っているものの、正直私はイメージが全くできず、阿波おどり常連的な人に聞いてみたのですよ。
そうすると

「行けばわかる。」「明日になればわかる。」「現地に行きなさい。」

ゼンゼンワカンナイヨー

阿波おどり担当として仕事をはじめ、ここまでイベントを引っ張っといて、夜になったら何が怒るのか分からん。

そんな中カンファレンスイベントも終了し、海外でも公演しまくっているプロの阿波おどり集団、「寶船」によるパフォーマンスを見ることに。

前情報なしで見たのですが、本当にすごかった。

本気でプロの阿波おどりはすごい。覇気も、踊り方も、盛り上げ方も違う。

もはやフェスでした。

阿波おどりって…阿波おどりってなんなんだ…

そこからはもう、バタバタで(駆け足解説になります)

阿波おどり開会式で木下さんがテープカットを行い

これ全部起業しろって書いてあるんだぜ…

想像の5倍以上に起業しろのぼりの掲げられた会場に唖然としながら演舞を眺め

街に出れば踊る人がいて。一人一人と人が増え。

私も混ざる。

最後にはもう自分は踊ってるのか叫んでるのかなんなのか分からないまま雑踏の中で手をあげて、足を動かして、歌って。狂った世界を目の当たりにしながら帰路につきました。

夜行バスで帰って翌日夏フェスに行くという狂ったプレイをしました

ここまでみて、「おいおいかなり内容適当じゃねえかよブログ舐めてんのか」と皆さん思うでしょう。思いますよね。

本当に皆さん阿波おどりに行ってください。

なんというか、時があまりに一瞬で過ぎ去りすぎて、いちいちどうだったっけとか書けないほどなんです。冒頭に書いた、「現地に行け」という感想しか伝えられないくらい。感情が爆発したヤバいイベントではありました。

阿波おどりは人生を救うのか?

そんなこんなで私の阿波おどりは、怒涛のスピードで始まり、訳がわからないまま通り過ぎ、ハレとケでいう、ケ(=日常)の世界に帰ってきたのです。

私のSV仕事始めだった、阿波おどり、一言で総括するとしたらなんなのか。

それが表されていたのがプロ阿波踊り集団・寶船の演舞中に発された、演者さんの一人、たかしさんのひとことでした。

「阿波おどりは、僕らの悩みを解決することはできません!」

「でも、悩みながらでも、踊ることはできる。悩みながら、もがきながら踊るんです。」

阿波おどりそのものが巻き起こっている瞬間は、正直なんの生産性もありませんでした。SVの仕事は止まってるし、学生同士でカンファレンスを開いても社会課題なんて解決されないし、私の進路の不安はそのまんま。

でも。

生まれたばかりの赤ちゃんも、腰が曲がったおじいちゃんも、社会課題解決に帆走する学生も、ビジネスの世界を生きてきたキャピタリストも、何がしたいのやらわからずふわふわ進路に悩む私だって、

みんなが平等に踊っていました。

時間に対する効果だったり、何を得るためにどのような時間を使うかだったり。忙しないことが至上とされるこの世の中に一瞬だけ風穴があいて、
普段は絶対に混じり合わない世界線が混じり合って、利害も好き嫌いも関係なしに、フラットになっていく。

多分ここで出会ったのは、翌日からは全然違う世界線で違う目標を持って生きていく人たち。二度と出会わない可能性の方が高いと思います。でも、万が一出会ったときに、「あの日に阿波おどりおどったよね」とは言い合えるよなあという、カユくなっちゃうようなことを思ってしまうのが祭りの力なんじゃないかと。

阿波おどりは決して私たちの人生を救ってくれる薬なんかじゃないけど、でも、一瞬だけでも無駄な夢をみさせてくれる、世界と世界を繋いでは消えるかさぶたみたいな、そんな場所でした。

救ってるかどうかは知らんけども。この阿波おどりは私の人生を動かす起点にはなっりました。最初の方に書いたのですが、「無駄な時間」がモットーな私らしいですね本当に。

ながーいながーいレポートになってしまった。5000字越えですよ。夏休みの宿題やん。

なにはともあれ、今村柚巴は超スタートアップの世界に入ってしまいました。私がどうなってしまうのか。生暖かい目で見守っていただけると幸いです。

阿波おどりの夜に。

ベンチャーキャピタルが投資する意義とかは、木下さんがあらゆる場所で発信してくれているので、私からは言及しないでおきます。みんな聞いてね!

木下さんの阿波おどり関連のVoicy↓
① 数日で100万人超が参加する日本最大のお祭り徳島市阿波おどりに参加してきました | 木下慶彦
https://voicy.jp/channel/3022/589307
②価値が定まっていないものを見つけることと、祭り×スタートアップの可能性 | 木下慶彦
https://voicy.jp/channel/3022/589889

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