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「おしっこ」のガマンで世界が変わる 〜尿意からみる集中力〜

人は何かに急かされたとき、驚くほどの集中力を発揮することがある。

例えばテストの時、ラスト5分がまるで30秒くらいのように感じたり。

あるいは好きな人とデートしていたらあっという間に終電の時間になったり。
(ぼくはその道のプロなので、終電が来た場合相手はほぼ100%お帰りになられる)

そんな記憶はないだろうか。

実際のところ、何かの締め切りや期日に終われる、いわゆる「切羽詰まった状態」になることは、集中力を発揮するのにちょうどいいと言われている。

ということは...切羽詰まった状態を意図的に作り出せれば、完璧なコントロールができるのではないか?


そこで「おしっこ」である。


尿意をガマンするとき、人は確実に切羽詰まった状態になれる。
ならば尿意をガマンしている限り集中できる状態になれるのではないだろうか。

小便小僧

尿意を貯めよう

まずは尿を貯めなければガマンすることすらできないだろう。
ということでまずは水分補給だ。毎日1本くらい消費している「南アルプスの天然水」2Lを空腹時にがぶ飲みした。(1.2L分消費)

以後、勉強中も飲みたいときに水分は摂取することとしよう。

その状態で尿意が少し発生するまでTwitterをポチポチしながら待機。1時間ほど経って、少しトイレ行きたいかな?となってきたところで勉強&計測開始!

計測開始。尿意はどうなる?

開始直後は通常通り。昨日までちょっと落ち込んでいたが、今日は大分復活しているので、通常通り動いている。やや集中できていない感じではあるが。

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30分経過。尿意が徐々にきついことになって来た。太ももを合わせ、椅子の上で体はモゾモゾ動く。圧倒的不審者だ。心なしか横に座っている社員も不審な目で見ている気がする。

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ラスト5分。もう限界が近い。自分で狙ったこととはいえ、こんなにトイレを我慢したのは久しぶりだ。小学生の頃、チャイム5分前にトイレに行きたくなって「永遠の5分間」を過ごした記憶が蘇る。席の上でのモゾモゾも極まれり。

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バラバラだとわかりにくいので、最後に全体を通してみると
(全体を統括してみるページだと、なぜか少しより細かく出る。メガネの仕様だと思うのでご容赦ください)

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結果から見ると、集中できていない訳ではないが、あきらかににz伝藩部ヴンと比べて細切れになっている。
体感的にも、全然集中できた感じはしない。

結論としては、おしっこを我慢しても持続した集中力は得られないようだ。体感としては尿意が少しあった時が一番集中できている気はした。

集中力は低下するが・・・

色々と調べてみた所、初期の尿意では、小脳(両側)・前頭葉(左下側のみ)が活発になり、尿意MAXでは、加えて中脳(左側)と視床(左側)も活発化することが判明しているらしい。

脳図解

尿意によって体の動きは抑制され、逆に脳は活性化するが、集中力を司る部位が活性化する訳ではないので、研究結果からしても、やはり集中力は下がるようだ。

なお、活性化する部分は、自身にとって利益・不利益など、生命維持に必要な判断を司る部位のようなので、将来的な利益への判断は鋭くなるらしい。

ということで、投資をする際などはもしかするとおしっこを我慢した時の方がいいのかも知れない。でも明らかに、テスト勉強や作業などをする場合にはしっかりとトイレを済ませてから行うべきだ

なるほど、「身体的な」切羽詰まった状態と「精神的な」切羽詰まった状態では大きく異なるという当たり前のような事実も、脳科学からすると別の部分の活性化だからと判断がつく。

おしっこを我慢するのはいいことか? 

トイレ

今回の検証で、おしっこを我慢するメリットとして、将来的な利益に対する判断が活性化することはわかったが、明らかに体にはよくない。

おしっこを我慢し長時間に渡って膀胱に尿を溜めてしまうと、大腸菌などのバクテリアが繁殖してしまい、尿路感染症になってしまう可能性がある。

調べたところ、さらに悪化すると膀胱に尿が大量にあるのに排尿できない「尿閉」などの排尿障害に陥ることもあるらしい。最悪の場合、膀胱が破裂してしまうというケースもあるそうだ。

となると、おしっこを我慢するのは、あまりいいこととは言えないだろう。
集中力をコントロールするなら、適度なタイミングでおしっこをしよう。


適度なトイレコントロールで、明日も1日、良い集中を。

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