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エッセイというほどではない雑文ちゃんたち

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日常のちょっとしたこと、感じたことを、エッセイっぽく(?)書いた雑文ちゃんたち
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うまれてきてくれてありがと!|2023.12.31

うまれてきてくれてありがと!|2023.12.31

しゅわしゅわの黒を注ぎ、グラスに入っている黄金(こがね)色の水面を揺らす。

冬にそなえて、ゴールド・ラムを入荷してみた。
お酒はほとんど飲めないけれど、ウイスキー好きがいるおかげでのんでみたいものをちょくちょく仕入れる。
カフェで出せないかなあ、と試作も兼ねている。

◇◇◇

コタツに隣り合わせで座り、肩を寄せ、息遣いを頬に感じるキョリでグラスを近づける。

彼は穏やかな目元の目尻にたくさんシ

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北加賀屋から、再出発|KITAKAGAYA FLEA日記

北加賀屋から、再出発|KITAKAGAYA FLEA日記

運転席に座る彼の、
力の入りきっていない優しげな目元と、すこしあまっているふにふにな頬が特徴的な横顔のそばを、
視線の一部が通り過ぎる。

大阪の懐かしい街並みが、視界の隅に入ってくる。

ごちゃごちゃした、ところどころすりきれている、
色んな人が暮らしていることが顕れている街並み。

徳島から大阪まではクルマで約2時間半。
彼は大阪で親族の集まりがあるということで、便乗して大阪へ向かう。
私は久

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しけんおわりはうちゅうへ→ |2023.8.8

しけんおわりはうちゅうへ→ |2023.8.8

なーーんにもしたくない、試験の日。
諦めてとりあえず受けにだけ行って、30分で退出する。

(取り立てて伝えたいことがあるわけでもない、ただの雑文です。お気をつけて。)

教室を出てすぐ
虚無感がふんわりと私を包んでくる。

自分の学生としての義務を全うできていないことには気づいている。
しかし、全うしなければと思えば思うほど気持ちはついてこなくなるのだ。
それを自分の個性として消化して合理化しよ

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光の中の記憶 |2022.12.30

こんにちは。

冬の晴天は、南向き3階のベランダから、カーテンの影をうつしながら光をたくさん注いでくれます。
小学生の頃からこの明るい部屋で過ごしていた私は、もう南向きの家でないと満足できなくなってしまいました。

光は、感情を思い出させてくれます。
この部屋で、色んなことがあったこと。
母と喧嘩して泣いていた思い出も
恋人からのLINEのやりとりが楽しくてしょうがなかった思い出も。
家具はもう一

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