【私的読書生活】週刊読書録vol.18(2022/4/30〜5/6)
ゴールデンウィークをお楽しみの方も多いと思います。
楽しみの後には憂鬱さもまたじわりと増してくる頃ですね。
五月病に負けないように、皆さまご自愛下さい。
ちなみに私自身はこの期間、仕事の日が多いので、恩恵も弊害もさほどはありません。
例年通り、GWの唯一のイベントは、ブックオフの20% OFFセール!
(↓行ったついでの雑文です)
大丈夫。
本があれば、きっと幸せです。
さて今週の読了本は。
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今だからこわい物語、だといいのだけれど
短編とはこう書くのだな。
『乳と卵』ではいまいち入りきれなかった川上未映子さん。
今回、コロナが広まる少し前の世界が舞台の短編集。
たしか王様のブランチで紹介されてまして、気になって手に取りました(少し間は空いてしまったけれど)。
書きすぎず、書かなすぎず、世界を切り取るように、凝縮するように、紡がれた6編。
印象に残った部分を2箇所ほど、引用。
文書巧いなぁと素直に感嘆。
リズムが好き。
そして匿名世界の雑多な感じがよく表されている。
特に決め台詞というわけでもないであろう文章の中のひとつだけど、研ぎ澄まされている。
これがプロなんだなぁと平伏した。
川上さんでも、こんな感覚がわかるのだろうか。
思われたことがあるのだろうか。
自分自身が先日、ちょっと新刊書店にて、感じた本に酔う感覚が見事に言語化されていた。さすがに泣くことまではなかったけれど。
もう3年目になって、コロナのない世界、忘れてしまいそうになるけれど、こうして小説として残されることで、私たちはふと思うことが出来る。
本当のこわいものは何だろうと。
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食べることは生きること
連れ合いが、ブックオフセールで見つけてくれた漫画。
好みだった。
最近、いわゆるトーンや書き込みモリモリだと読みにくいのだけれど、これは線がシンプルで見やすい。
テーマは「薬膳」「働き方」そして「生き方」かな。
ちょこちょこ挟まれる薬膳豆知識好きだなと。
食べ物で全て解決というわけにはいかないけれど、やはり少し気をつけることで、体は応えてくれるし、心もそれについてくるとは思う。
そういえば今年は春のうちに自分で茹でた筍も、山菜の天ぷらも食べなかったな。
だから毒を出しきれず、イライラしてしまったのだろうか。
なんて思ってみたり。
暦の上では夏が訪れている。
最近厳しい夏に負けない体、作るため、乗り切るために、今日も食べよう。美味しいものを。
ちなみに今日の朝ごはんは手作りの米粉食パンでトースト(たぶん薬膳関係ない、笑)。
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もしかして、ものすごく面白い!?
こちらは先日、連れ合いが観ていた映画より興味を持ったゲーテ『ファウスト』。
(ディスクではなかなかないけれど、Amazonの primevideoで観られるようです)
ゲーテの『ファウスト』の新解釈とのことですが、とてもエスプリも効いていて面白く。
最近、ゲーテの名言集も読んでるので、気になり。
でもいきなりのゲーテ、おまけに戯曲か…と臆していたら、ちょうどブックオフで見つけた!
まさに「あるじゃん!」(ブックオフの宣伝文句より)
絵はどこか藤崎竜さんの『封神演義』を思い出す感じ(また世代がばれる、笑)。
話は普遍的な面白さ。
同時に、ゲーテに希望に満ちた名言が多いことが納得できる。
世界をこう受け止められることは、才能であり、そしてそれをこうして物語にしてくれていることに、大ゲーテと言われる所以がわかるような。
ゲーテの生きた時代って、それこそフランス革命とかもあり、まさに激動。
そしてゲーテ自身も何度も大病をし、身近な人との別れを何度も経験する波乱に満ちた人生を送っている。
その中で60年近くかけて、この大作を作り上げたと言うこと自体が至高だなと。
世紀を超えて残る古典名作というものはやはりとても面白そうだと改めて思った次第。
少しずつ挑戦できればいいな。
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ブックオフでの収穫本達はちょこちょこ摘み読みのため、(つまりは積読化)、読了報告はもう少し遅くなりそう。
買った時のモチベーションを忘れないために、なにか書いておこうかな。
たぶんそんなことをしているうちに、さらに読みたい本が増えるので(本の末尾の新刊紹介とか、大変危険)、積読病は治らないけれど(治す気もない)。
最後までご覧下さり、ありがとうございました。
皆様にも、素敵な本との出会いがありますように。
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