【**.なぜ防災を仕事にするのが難しいのか.**】

防災の普及にご尽力されていた防災ガールさん。
活躍は私もよく目にしておりましたが、
自身も人の命を守ることを生業とすべくここまで活動してきたので
ものすごく気持ちがわかるし、
活動を休止することになり、その想いには胸を打たれました。
たくさんの刺激をありがとうございました。

「本当に必要な事には人はお金も時間も割かない」

ということを痛感しており、
社会起業の難しさを常々感じています。

そして、何年もその原因を考え続けて気付いたことは

「人は恐怖から目を背けたい、それが人間の当たり前の習性なのだ」

それに気付いてやっと腑に落ちました。

私は災害について学んできたため
怖くても嫌でもどれだけ目を背けても
その時はくると知っているし
実際に被害にあわれた方の言葉も受け取ってきた。

だから準備が必要だと、理解している。

でも、広まらない防災意識も感じていて
東日本があり
胆振東部があり
それでもコロナでトイレットぺーパーはなくなった。
散々備えが必要だと、言われていたのに。

その歯がゆさから諦めも覚えて
本来ならそこまでの覚悟も準備も必要ないのかもしれない。
私が勝手に心配しているだけなのかもしれない。
自分が間違っているかもしれない。

そう自分の気持ちを誤魔化そうとも思いました。

でも。
先日のメキシコ大震災や
連日の地震・火山活動、今年も起こりうるであろう水害。
それを目にしてやっぱりどうにかできるうちにどうにかしたい。
少しでも、悲しい思い・つらい思いを軽減したい。
「知っててよかったね」「これがあってまだよかったね」
という前向きでほっとする思いを未来の自分にプレゼントしてあげてほしい。
そう、思うんです。

【**.減災.**】

時間やおかねをかけろということではないのです。
ほんの少し、意識を向けておくだけでも全然違うと思うのです。
日々ほんの数分でも考えておくことで、
きっとその時に大きな差になると思います。

【**.防災をつらいではなく楽しいものに.**】

きっと今までの私は、
目を背けたいものを無理に押し付ける形で防災を進めていたんだと思う。

自分が「備えるのは自分、足りなくても自己責任」
「自分の準備不足なのに他人に頼ってはいけない」
「他人のせいにしてもどうにもならない」
そう生きてきたから、自分に覚悟があったから、
「恐怖を感じ目を背けたい人がいる」ということを知らなかった、考えたこともなかった。

今はそのひとりよがりをとても反省しているし、気付かせてくれた人に感謝している。
だからこそ恐怖のケアをするだけでなく、
「気付いたらできるようになっていた」
を創り上げていきたいと思っている。

「楽しい」「可愛い」「おしゃれ」
人が好きな感情を行動に結びつける。
そして有事の際はこれを想い出してね。

そんな、防災普及をしていきたいと思っています。