**.看護助手ってどんな仕事?看護師との分業に関する現地調査報告.**

どうも。自称スパイ看護師です。
今回は看護助手の立場でスパイ活動を行ってきました。

正直、白い目で見られている面はあると自覚しています。
「あいつ結局口だけでそんな仕事しかできないんじゃん」
という看護師のマウンティングがあります。

でも私はその先のことを考えて・・・・
考えて選んだことだから・・・
全然・・・・・
悔しくなんて・・・
悔しくなんて・・・・
しかも「そんな仕事」って・・・・
あなたたちどんだけ世話になって・・・・

ちくしょーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!

ということで、自分にも意外とプライドがあったんだなということも自覚できてよい機会になりました。
大事にすべきプライドと不要なプライドについても言及していきます。


**.看護助手ってどんな仕事?.**

・特別な資格や経験がなくてもOK!!!(中には持っている人もいる)
・看護チームの一員として医療行為以外の業務を担当
・看護師のサポート、患者さんの身の回りのお世話、滅菌操作・管理

など、多岐に渡り活躍している医療現場には欠かせない存在となっています。私たち看護師は本当に助手さんには頭が上がらないくらいお世話になっており、大変感謝しております。


**.今回の助手業務で行ったこと.**

今回は2交代の夜勤のみを6セットほどお手伝いさせていただきました。
※スパイ活動における施設情報などは完全に非公開とします

基本的には1病棟40~50人ほどを一人で担当。
看護師さんは3交代で各勤3~4人のチーム構成でした。

***業務内容***
16:00~18:00:夕食前のお水配り+飲水介助+食事の準備(患者全員分)
18:00~20:00:食事介助+口腔ケア(必要な方のみ)+下膳(全員分)
20:00~20:30:ごはん休憩
20:30~21:00:お水配り+飲水介助+身の回りの整理(全員分)
21:00~1:00 :翌日の配薬準備→このシステムは別で紹介します
1:00~2:00 :PC再起動・デスク周りのお掃除・テープ切りなど
2:00~3:00 :仮眠
3:00~5:00 :各病棟(他フロア含む)の雑務お手伝い
5:00~6:00 :尿破棄(約15~20人分)
6:00~7:30 :モーニングケア+お水配り+飲水介助+食事準備(全員分)
7:30~終業まで:食事介助+口腔ケア+下膳
***すべての時間帯でナースコール対応****

**.助手業務を経験して正直思ったこと.**

・・・上記文字では伝わらないかもしれないけど、正直大変でした。
その大変というのは、全員分の下膳や多くの飲水介助・口腔ケアそして尿破棄20人とか泣きそうになったけど(わかってくれる人いるかな?)

「水飲ますだけでしょ?」「はみがきくらいでしょ?」
「尿破棄20人分つらいって、それしかやらないんだからいいじゃん」
って思ったそこのあなた。ちょっと来なさい。


一番大変だったのは、労働的な大変さというより心の葛藤でしたよ。

今回の病棟は、40~50人のうち平均10~20人はお水も自分で飲めない方でした。私が回るたびに「ありがとねー・・・」ってここぞとばかりにおかわりする勢いで飲む方もいました。
尿破棄をして、文字で何ミリ破棄って担当に手渡しする。
みんな尿量がとっても少ない。わかってるから頑張って飲水を介助する。
でも全員分の下膳やお手伝いをしながらだと終わらない。(時間配分参照)
看護師時代に感じていたジレンマを、助手さんも感じるわけで、それは看護師の責任なのではと思うわけです。
ここが足りない、もっとお手伝いが必要だと時間が足りない人もいれば
かたや勤務時間をスマホや私語で消化する人もいる。
この差を同じ正看護師という資格一つでまとめるのはもうそろそろ無理があるよ。

わたしはたまたま医学的知識があったから、尿量少ないから飲水促すとか医療面で見ても必要だと思って頑張るけど、じゃあ担当看護師は何をやってるんだと。
もちろん昔はわたしも忙しすぎて1日何人かの飲水介助すらできない時代もあったし、その組織ではみんながそうだった。
でも今は違う。(日勤者さんは遅くまで残らざるを得ない風潮は変わらずでしたが)
わたしみたいなお手伝いがいて、準夜深夜帯だと大体詰所ではスマホをいじりしゃべりながら記録を書いている。
夜勤手当とかいらんしょ、日勤手当つけません?特に3交代は。

何も休憩するなと言っているわけではない。
ただ、助け合いが基本のこの仕事で、それはなくないかと思うことが多かった。
必要なことを確認するためにのみ訪室し、それ以外のことをしない看護師存在する。たとえ食べ終わって歯磨きができていなくても目の前に下膳するものや残渣物含むガーグルベースンがあろうとも関係ないのだ。
‘医療行為以外は助手がやればいい‘ 
そう思っているのだろう。そこのあなた、ちょっと来なさいagain。
そんなわたしは40~50人のお片づけをしながらベッド回りのお手伝いをするのだ。

いつからそういう時代になったのか、うまく言えないけど、そうなのだ。
助手として働いているからとは思っても、やはり看護師としてそこはやろうよとか色々な葛藤がありました。
そして看護師じゃない助手さんは多分私よりも患者さんに寄り添った見方ができていて「やさしさ思いやり」があるからこそ気付き、生じている葛藤もあると思います。

*.*やることしかやらない看護師が増えている.**

ここ数年のスパイ活動でそれが確信に変わってきた。
2025年に向けて看護師を量産したつけだと思っている。
「質より量」ビジネスや加算、病院も経営を重んじるようになり「質」を守ろうとしてくれなくなった実感がある。
だから私が尊敬している人の多くは幻滅して潜在看護師になってしまっているし、かくいう私も正社員ではもう働けないと思っている。
悔しいのだ。そんな看護師が看護師なのが。

資格があるから?資格がないやさしい助手さんのほうがお水たくさん介助してくれてしっかり尿量としての成果出してるけど?
もはや宝の持ち腐れでしょう。だから看護師の印象が悪くなるんだと私は思ったよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

経営を重んじるならなおさら!
その判断ができるのに!飲水介助を全くしない看護師に給料払うより!
アセスメントがなくとも気持ちを慮ることのできる助手さんの給料を上げて人数増やそうよ!そのほうが少なくとも飲水の件に関してはいいと思うよ!
どう考えますか!


やってやるぞ!いいのか!?
数字で出しちゃうぞ!いいのか!?
いい加減気付いて!!!!!!!!

しかも途中から助手業務に「ナースコール対応」って大きく追記されていたの。(我先にとれ位のウエイト)
どうして追記することになったのか確認したところ、「いかない人がいたから」とのことでした。

いやいやいやスマホいじる時間あるんだからコールとりなさいよ。
もちろん本当にいけない状況で協力しなかったということだろうとは思ったけど、もちろん管理職に現状をお伝えしておきました。

「もはやクレーマー?」って自分でも思うときあるけど、患者さんや今後くる助手さんのことを考えると改善の余地あり、自分にできることはすべてやろうと思っている次第です。

**.結局いやなことに目が付きやすい.。それが印象**

うまく制度化されていかないなあと思ってみている看護師の業務拡大。

ものすごく色々考えて図り知れない努力をしている看護師も多い一方、愚痴っぽくなってしまったが上記のような看護師も多い。
私自身も、患者さんの言葉をお借りするなら今の看護師に対する印象を「何もしてくれない人たち」とみている。
患者さん、看護師自身がそう思っているなら、きっと医者やその他業種も思っている。そんな印象があるままに「権利を拡大しろ」とはさすがに言えない状況だ。

「あんたが来てくれてよかったよー、なかなか手伝ってもらえなくてさ」

その言葉が私がスパイ活動で得た答えだと思っています。

**.看護師の捨てるプライドと守るべきプライド.**

冒頭で触れたプライドトークもしっかり回収せねば・・・。

捨てるプライド=名ばかりの看護師という肩書。冒頭に書いたような悔しさ
守るべきプライド=ここに書いた気持ち

・・・全然回収になりませんでした(笑)
こんなに長くなってしまったのでまた別の機会に(笑)
ご拝読ありがとうございました。
いつでも仲間を募集しています。

それでは、現地にお返ししまーす!