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師走

福岡から上京して1年半、独立してから8ヶ月が経ちました。

今年の春に独立して、まずは独立展示と次期アシスタントへの引き継ぎがあり、そこから写真家としての活動していくため、さらに環境を変えることから始めました。

独立したからといって、いきなり写真の仕事がどんどん舞い込むはずも無く、業種の異なるお仕事も継続してやっていたので、食いっぱぐれることは無かったものの、その環境に甘んじてこのまま時間が過ぎていくのでは無いかという不安が常につきまとっていました。

すでに夏に個展が決まっていたため、展示の準備をしたり、作品撮りや旅をしながらポートフォリオを再構成したりして、何とかモチベーションを保っていたように思えます。

いくつか写真の仕事を頂ける機会ができてきた頃、もう一つの仕事がある日に写真の仕事の依頼を頂くことになったのです!

実は僕のやっているもう一つの仕事というのは『看護師』なんです。

ナースのお仕事です。

病院の勤務はすでに確定しているため、写真のお仕事の方を申し訳無く断ることになりました。

いつかこうなることは分かっていたのですが、思った以上に早く起こってしまいました。仕事を頂けることの喜びと、断らなければならなかった悔しさ。

東京で、写真で食べていくために今できることをもう一度考え、その時働いていた病院を辞めることにしました。

当時はアシスタントをやりながらの契約だったため、病院は非常勤で働いていたものの、独立したあとには月のほとんどを病院で働くようになっていました。いわゆる日勤と言われる業務時間帯だったので、日中の時間は埋まっている日々。

僕の場合は、写真の仕事も日中に行われることが多かったため、まずはその時間帯を写真の仕事ができるように変えていったのです。

8月になり、初の個展"Oasis"を開催しました。展示をしたことで自分の写真を改めて見つめるきっかけにもなり、取材やトークイベントを通してアーティストステートメントも自分の中でより強くなったのを感じました。

また、その時すでに、YUKAI HANDS PUBLISHINGから写真集の刊行のお話を頂いており、制作活動にもより一層取り組むように。

仕事と制作と旅を重ねているうちに、気がつけばお気に入りのコートとブーツで出歩るく季節。

昨日は新宿花園神社の酉の市に。商売繁盛を願った後に、露店商の方おすすめの飾り熊手を持ち帰りました。

今年もあと少し。

来年は熊手を少し大きなものにできるように、全力で12月を駆け抜け、2018年のスタートを切りたいと思います。

皆様のサポートは、今後の写真展や写真集などの作品制作に使わせて頂きます。より良い作品を皆様のもとに届けられたらと思っていますので、お気持ちだけでも幸せます。