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学びのシェアNo.8 ~Japan Project~

Moi!

今週はとある高校(lukio)にお邪魔してきました!

ということで、そこでの実践をシェアしていくのですが、今回は ”どんな実践かを詳しくお話しするもの” というより、"自分の感じたことをシェアすること" がメインになっています。

でもすごく大事な感覚だと思うのでぜひ読んでいただきたいです!




Japan Project

今回訪れた学校は、首都ヘルシンキや自分の住んでいるトゥルクからは遠く離れたところにあります。

お世辞にも都会とは言えません。笑

しかし、とても熱心な先生方が多く、新しいことにも積極的に挑戦している素敵な学校です。

その一つとして、この学校ではグローバル化していく社会を見据え、語学に力を入れています。そのため、今学期はなんと、必修の英語・スウェーデン語に加え、ドイツ語・ロシア語・スペイン語・日本語を学ぶことができます。


え、、、日本語???


なんと、驚くことにこの学校では日本語も学ぶことができるのです。


日本語のコースは選択制で、週に4時間ほどレッスンがあります。そしてこの日本語コースをとっている子たちは、同時にJapan projectというものにも取り組んでいるのです。

Japan projectとは、なんと ”日本へ実際に修学旅行に行こう!” というわくわくすぎる挑戦なのです!


そのためにはお金が必要です。そこで、オリジナルデザインのお菓子を販売したり、クリスマスコンサートを開催したりして、実際に修学旅行に行くための費用を自分たちで稼いでいます。

もちろん、その利益だけではさすがに足りないので、奨学金を申請したり、アルバイトをしたりして、不足分は補っていますが、”自分たちでどうやってお金を作るか”ということを彼らがリアルに学んでいることは想像するに難くありません。


今回、自分はそんな日本語コースの授業のアシスタントとして入りつつ、彼らの取り組みを見学させていただきました。

その中で自分がひしひしと感じたことがあります。

「なんか、この風景どこかで見たことあるな、、、」

「なんでそんなに生き生きとしてるんだろう、、、」




「なんか、この風景どこかでみたことあるな、、、」

自分が訪れた日には、子どもたちは日本語コースの時間を使ってクリスマスコンサートに向けた練習をしていました。

そして授業の時間が終わると、「もっと練習しよう!」と言い、場所を変えて、自主的に練習を続けたのです。

子どもたちどうしで、「まずはこれ練習しよう!」とか、「こうしたほうがいいんじゃない?」とか、声を掛け合いながら、時に談笑しつつ、練習を自分たちのペースで進めていきます。

その光景を見ていて「この風景どこかかで見たことあるな、、、」と、なぜか懐かしく感じたのです。


思いを巡らせていると、ある記憶にぶつかりました。

「ああ、これ日本の部活動に似てるかも!!」

(フィンランドにの学校には、日本の部活動のようなものはありません。)


人によって部活動に対してもつイメージはさまざまだと思いますが、自分にとっての部活動は、


”必須ではないけれど”、”自分でやりたいことに挑戦し”、”似たことに興味を持った仲間と集まり”、”時にふざけ合いながら”、”朝も授業の間も放課後も”、”目標に向かって進んでいく”。


というものです。


あれ、完全にJapan projectと合致。笑


子どもたちは、別にとらなくてもいいはずの授業を”好きだから”と、週に4時間も受け、休み時間や放課後はJapan projectのために自分たちでミーティングをしたり、放課後を使ってクリスマスコンサートに向けた練習をしたり、時にはただおしゃべりをしたり。

その様子は、まるで部活動です。


これが自分が感じた”懐かしさ”の正体でした。




「なんでそんなに生き生きとしてるんだろう、、、」

自分は彼らの活動に”懐かしさ”を感じたとともに、でもそこには何か部活動との違いがあるようにも感じました。

なんというか、より「生き生きとしている」というか、、、

決して、部活動が生き生きとしていないというわけではありません。


でも、部活動とはまた違った楽しさのようなものをJapan Projectに取り組む子供たちから感じとったのです。



最近は、部活動と言えば教員側の長時間労働問題に関わるとしてマイナスなイメージが出がちですが、このJapan Projectを見た上で日本の部活動を改めて思い浮かべてみると、”よりたくさんの選択肢が学校の中に用意されていて好きなことに本気で取り組むことができる”という点で、めちゃくちゃ素敵だなあと感じます。


と同時に、日本の部活動は ”もっと子供たちに任せてもいいのではないか”とも感じます。

自分は、日本の部活動に対して ”先生がいろいろと指示してくれる” という印象を持っています。(もちろんこれは学校や部活によりけりだとは思いますが、、、)

それに対し、このJapan projectでは、先生側が日本語コースやJapan projectという枠組みを用意はしますが、その中身をどう使っていくのかのほとんどは子どもたちに任されています。

これこそが、Japan Projectに取り組む子どもたちから部活動とはまた少し違った楽しさのようなものを感じる理由なのではないかと思います。


そして同時に、この”任せる”が増えるほど、子どもたちはtry&errorや自分で決めること、1から作っていくことを経験し、より濃密で深い”学び”を得られるんじゃないかとも思うんです。


だから個人的には、部活動に限らず、学校はもっともっと子どもたちに任せてみてもいいんじゃないかと思うんです。


それに、さっきから子どもたち子どもたちと連呼してますが、彼らはもはや子どもではありません。Japan projectに参加してる子は、一番年下の子でも16歳。好きなことを見つければ、十分自分から動いていけます。

先生はそれを見守り、彼らが安心して取り組める環境の整備と最小限のサポートさえしてあげれば、十分なのではないかと思うんです。

この感覚がこれからの日本の学校にはもっと必要なのではないでしょうか。


というのが、今回Japan Projectの子たちと関わる中で、強く感じたことでした。




ああ~、もうすでにJapan projectのみんなが日本にやってくる日が楽しみです。

たっくさん学んで成長して、何より楽しんで、目標を達成した彼らと再会することを想像すると、こっちまでワクワクしちゃいます。

彼らのJapan Projectの成功を願って、今回のNoteは終わりにしようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



Nähdään!

またね~!

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