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精神科作業療法とは

こんな時間にこんばんは。
とあるSNSで個人的にとてつもなく重たくて何とも言えない気持ちになった投稿を見ました。

それは

精神科の作業療法士が国家資格である意味があるのか?

というもの。

あの業務を胸を張って家族に自慢しないだろう
一般の人や他職種でも出来るのでは

とも。


正直、とてもショックでした。

その方にはその方なりの見え方があったのだと思うので
否定するつもりは全くないです。

ただ、作業療法ってそんなふうに見られていたのか、と。

信念対立、と言うやつですね。


私は精神科の分野での勤務経験はなく
実習での経験のみです。
なので精神科の作業療法の実態については分からないことも多い。
なので間違っていた事を言っていたら教えて欲しいと思います。

ですが、一言言うならば
現場の作業療法士たちは信念を持って患者様と関わらせてもらっている。

そう思うのです。



精神科の作業療法は、正直なところ
目に見えた変化や成果というものは
本当に見えづらいものだと思っています。

それに関連して、評価も患者様の状態にはよりますが
客観的評価はなかなか難しく、評価者の主観的評価が軸となってきます。(と思っている。)
むしろそれがとても重要だとも思います。

関わっていく上で些細な違和感にいち早く気づけるか
それがカギでもあり、とてつもなく難しいことのような気がします。

だって、日常を過ごしている様子の観察とか
会話からその人の今日の様子や変化って
数値でパッと表せるものでは無いし
皆がみんな、その変化や違和感に対して納得し理解を得られるかといえばそうでは無いから。

だから主観的評価はとても難しいし、専門性を要する。
そう思っています。

、、何回も言いますが間違ってたら指摘してください。


精神科のリハビリ内容的には、確かに手作業や季節感のある行事、レクリエーションなど。
医療的技術とでも言いましょうか、そういうのとは少し違います。


ですが、何度も言っているように
そこから、その作業から読み取る感情やいくつもの小さな変化が
とてもとても難しくて重要なのです。
それにこれは精神科に限らずですが
私という存在が相手にどのように影響しているのか
それも考えながら接していく。

1か月前と比べて、
1週間前と比べて、
1日前と比べて、、
何なら1時間前や1分前、1秒前、、
そうやって、誰しも感情だったり様子は変化します。
それは良い方にも悪い方にも。

そんな変化を敏感にキャッチし
それは何故かを考え
より良い接し方でアプローチさせてもらい
その人を引き出していく。

それが作業療法士の役割だと思うのです。

ただ作業させるだけじゃない。



精神科での実習中
私は何も出来なくて、出来なさすぎて
果たして私が作業療法をさせてもらっている意味はあるのか?
と考えたこともありました。


実習指導の作業療法士の方からは
特別何かをしなくても、それで良い。
ただ一緒の空間に居るだけでも良い。
例え拒否されても良い。
だけど、どうして自分がその対応をしたのかというあなたの考えと
どうして患者様はそのような態度だったのだろうか
それはしっかりと分析しなさい。
答えはひとつじゃない、何個もあって良い。
だから考えることを怠らないで。

色んな可能性を出すことで
色んな接し方や見方が出来て
時には失敗もしながら
その人の本質へと近づいていくんだ。

そう学びました。



身体障害分野
精神障害分野
老年期分野
小児・発達分野

全部に今のこと、当てはまりますよね。

その人を評価して仮説を立てて関わって、再評価してみて違うなと思ったらまた新しい仮説を立てて関わる。

そこには専門性を生かした評価や関わりがあり
専門職の信念もある。


作業療法士はとりわけ一風変わった専門職かもしれません。
だって『誰にでも出来そう』なことをしているように見えるから。

だけどその裏にはかなりの高度なテクニックや知識、そして患者様を想う気持ちがあります。


理学療法士や言語聴覚士みたいに
おっ、リハビリやってるな〜!っていうのと違い、
傍から見ると分かりにくいかもしれませんが
そういう分かりにくいことをやりながら
患者様の本質を引き出していくのが
作業療法士の仕事です。
そしてそれがどんな意図でどんなことを引き出すためにやっているのか
説明するのも作業療法士自身です。


私は作業療法士の資格を取って、良かったと思っていますし
それについて後悔なんてひとつもありません。

ただ、だからこそと言うべきか、
今回みたいな投稿に触れてしまうと
どうしても心は痛くなります。


色んな考えや思いがあっての投稿だと思うので
特に投稿者を責めたり叩き上げたりするつもりは
決してありません。

ただ、作業療法士という仕事について
誤解はして欲しくなかった。

それだけです。


何回も言いますが、、
私は精神科作業療法は分からないことだらけです。
間違ったこと書いてるよ!とか
何言ってんだこいつ、ってことがあれば
教えて欲しいです、勉強します。


精神科に限らずどの分野でも
ひとつも欠けて良い職種なんてありません。

だから他職種についてより理解し
認めあっていくことがチーム医療であり
患者様をより良くさせることの出来る近道だと思っています。



はあ、何だか思いの丈を書いたら
ちょっとすっきりしました。


深夜になってしまったので、、
おやすみなさい。(書き逃げしまーす笑)



#日記 #ブログ #エッセイ #作業療法士 #リハビリテーション #リハビリ #精神科

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