「カフェに行こうよ」と3人の子どもたちに言うと【島の夏休み】
夏休み中のとある日、お昼前のこと。私たちが暮らす島には、1軒、ピザとパスタをいただけるカフェがあります。
普段は民宿をしていて、不定休でたまに開いています。ピザやパスタをいただけるのは島内ではここのみ。「今日お店あけますー」とお知らせをもらうと足を運びたくなるのです。
「カフェ行こうよ。パスタ食べたいな」と3人の子どもたちへ声をかけると、「やったーいくいく!」と盛り上がる次男と末っ子。一方、「家でラーメンが食べたい」と言い張る長男。
パスタvsラーメンの戦いが始まってしまいました。
「じゃんけんをして決めて」と私が言うと、じゃんけんがあまり好きではない長男は「嫌だ」と言う。「じゃあもう話し合いで決めて」と子どもたちを放って観察をすることに。
「家で作るラーメン美味しいよ!」「や!ピザとスパゲティがいい!!」我の強い長男と末娘の争いの声が聞こえます。マイペースな次男は様子を見ているようです。
全く話がまとまらないまま、約30分が経過。お腹が空いているだろうに、お昼を何にするかで30分も言い争えるのだから子どもたちのエネルギーはすごい。一歩引いて観察してると、感心さえしはじめます。
「………ジャンケンで決めていいよ」
ようやく長男が折れて、「ジャンケンで決めるからね、いいね」と念を押して、ラーメン代表長男とパスタ代表次男がじゃんけんをしました。
「じゃんけんポン!!!」
ラーメンを食べたがっていた長男の勝ち。次男は負けたらすぐに切り替えて、「お腹すいたから早くラーメン作ろう」と言いながら長男と一緒にキャベツを切り始めます。娘が頬をふくらませ、口を尖らせています。
「カフェがよかったー!!!!」
ややこしい末娘。泣き叫び始めました。
「カフェがよかったね」
と私が言うと
「うん、カフェが良かった」とひたすら泣き続けること20分。
「あら、寝てる」
娘は寝てしまいました。
息子たちが手際良く野菜を切り、フライパンで炒めます。鍋にお湯をわかし、ラーメンを入れる。ぐらぐらとお湯が揺れて、めんがほぐれていきます。どんぶりにスープの素を入れてお湯を注ぎ、ラーメンを入れていきます。
もうすぐラーメンができるかなという頃、娘がむくりと起き上がりました。
「あ、おはよう。ラーメンできたよ」
「うん、たべる」
泣いたことをすっかり忘れた様子で、テーブルについてラーメンを食べ始めました。
***
3人子どもたちがいると、いつも思い通りにはいかないことばかりで、こんな小競り合いはしょっちゅう。子どもの「これがやりたい」と主張するエネルギーを感じた出来事でした。
ただただ子どもたちを観察すると、それぞれの動きや発言に個性があり面白くもあります。
夏休み中はオリンピックの開会式のピクトグラムに釘付け。小3次男は自由研究もピクトグラムにしたほどで、先日図工でも紙粘土ピクトグラムを作ってきました。
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