第二次世界大戦における日本人犠牲者の人類史的意義
私が幼い頃から疑問に思い、また悔しくも感じてきたことがひとつある。
それは第二次世界大戦における日本の民間人が、空襲によりあまりに多く殺されたこと、そしてそれは「日本軍国主義に対する正義の報復に伴うやむを得ざる犠牲」として、西洋列強中心の世界史に解釈されてしまうのか、ということだった。
これは幼心に疑問だった。
しかも彼らは日本が負けたことにより、何の意味も持たない、何も生み出すことのない死であったことになる。その数八十万。
現代の平凡な日本人が同じ数いたずらに死ぬと考え