東洋思想家の予言する、きたる動乱の世の中でモテる男とは

割引あり

 現代の日本は実に平和であり、男も女もみんなのんびりしたものである。鼓腹撃壌の世の中は実にいいものだ。

 しかし、そんな太平の世もどうやら終わりが近い。大国間での戦争は起こり得ないと長年いわれていた結果が、いまのウクライナ戦争である。五年前ではとても信じられないことだったろう。

 東アジアにおいても、隣国中国は2027年までにはほぼ間違いなく台湾に侵攻する。どうせ起こらぬと高を括る者は、今の日本が戦後最も危機感をもち、異質なほどに防衛体制をつくりかえている現実をみよ。
この平和ボケした国の指導者たちでさえ、台湾有事は相当な確率で起こるとみて、非常に慌てているのだ。そして台湾有事は日本有事でもある。

アメリカは台湾有事の戦略シュミレーションに当然のごとく自衛隊を入れているし、実際自衛隊は戦うことになるだろう。
台湾と沖縄の距離からみれば、これは不可避であるといえる。

つまり戦後初の動乱の世はすぐそこまできている。いずれ日本人は過去の様に戦わねばならないのだ。

そうしたこれまでの長い歴史を見ると、動乱の世には時代相応の男が女性にもモテたことが分かる。
第二次大戦の頃は、軍人が町の女の子の羨望の対象となり、身分がそのまま階級と結び付いた。すなわち庶民の子は兵卒に、中流家庭の子女は下士官に、良家の子女は士官に嫁いだという。

これは時代の風潮もあったろうが、時代の危機感を敏感に感じとった、女子たちの本能的なものでもあるとみている。

例えば平和な時代には、危険な男は秩序を乱す邪魔者にすぎず、婦女子も嫌悪せざるを得ない。
が、危険な時代、生きるか死ぬかの動乱の世にはそうした男こそ最も頼りがいがあり、女性は最も惹かれるのだ。
これは彼女らの有する、生き残るための本能である。

それも、求められる男の危険さとは、必ずしも物理的な危険さではない。
大局を見据え、達観した目を以て常人にはなし得ぬとんでもないこと、危険なことをする知的な男がそうした人種の最上のものである。

思想的というか、とてつもないことを考えて実行を狙う様な男、「乱世の奸雄」は、どんな時代にも女の子をひきつけてやまない。これは歴史に明らかである。

例えば独自の世界観、大局観からひとつの国をつくった危険人物である(私は敬愛するが)、関東軍参謀石原莞爾は、士官学校時代から非常な多読により独自の世界観を得ていて、そこには凡人の及ばぬ視点の高さと視野の広さがあった。
そんな彼は当然若い頃芸者から大層モテて、武官として赴いたドイツでも社交界で大変な人気を博した。

また、幕末という動乱の時代にも、誰よりもモテたのは倒幕という反体制活動に従事する若き志士たちだった。
江戸の平和な世では、商人の粋な若旦那が最モテる人種であり、地方の武士などは見向きもされなかったが、反対に動乱の世には若旦那は見向きもされなくなった。
高杉晋作のように、思想体現のためには放火も殺人も辞さず、西洋人に魔王のようだと評される様な男、過激なインテリこそがモテるのである。

つまり、台湾有事を契機として動乱に突入する日本、東アジアにおいても、これからはある種の危険な男が人気をはくするだろうと私は考えるのだ。これは私の予言である。



だが、これを読む紳士諸君は今の世に適応した若旦那たちであろうから、大いに困るにちがいない。危険思想なんてとんでもない、といった温厚な方々とみゆる。

そこで、長年自衛隊幹部として勤務してきた経歴をもち、またその職を辞して今日は政治団体を運営する私が、動乱に生きるますらをたるの心構えを伝えたいと思う。

こういっては何だが私は結構モテた。背も高からぬし、二枚目でもない。しかし若い頃は多くのロマンスもあり、既に結婚もしておる。

平和な世でも一定の需要がある私たちの様な人種は、動乱の世だったらもっと際限なくモテたろうと思うのだ。それを君たちになってもらいたい。
乱世の奸雄たるにはいかにすべきか、これから具体的にその精神構造の作り方について解説してゆこう。
これから話すことは、例えモテるという目的がなくても、真の男になるに必要なことが詰まっている。


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