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「欲と知足ー船上で揺れる心」
今回は、青空文庫から。
森鴎外の「高瀬船」の紹介をしてみたい。
あらすじ
高瀬川を上下する高瀬舟は大坂まで受刑者を運ぶ船である。乗船した喜助は、弟殺しの罪で島流しの刑を宣告されていた。彼を護送するのは、同心の羽田庄兵衛だ。喜助は弟を殺したのにも関わらず楽しそうに見える。一体どんな心持でいるのだろうかと庄兵衛は気になり声をかけた。
みどころ
高瀬舟は、1916年森鴎外が54歳のときに中央公
手のしわを見て思うこと
祖母に何もできなかった
幼い頃、私は兄弟の中でも一番祖母に構ってもらっていたと思う。
祖母の膝の上に座るのが好きで、膝に座るとほのかにお香のいい香りがした。祖母は、手先も器用で、何でも手を動かして作る人。
日記もずっとつけ続け、日々を丁寧に生きる人だった。
祖母が80代になり、認知症の症状が進み、独居するのも難しい状況に。
高齢者施設(特別養護老人ホーム)に入所することになった。
私は、その時