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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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#1979年

Led Zeppelin「In Through the Out Door」(1979)

先週はAORやらメタルやらハードロック、フュージョンなど、あれやこれやと聴いていたのですが、やっぱりインパクトがあったのがレッド・ツェッペリンの実質的なラストアルバムである1979年発表の「In Through The Out Door」。 この「In Through The Out Door」、ZEPのハードロックの名盤と呼ばれている「Presence」から3年振りに発表されたもの。 正直、どれだけの方がこのアルバムを率先して聴いているのでしょうか? ボンゾ在籍時の最後の

Lowell George「Thanks I'll Eat It Here」(1979)

1979年という年はリトル・フィート・ファンにとっては衝撃的な年だったでしょう。 同年、リーダーであるローウェル・ジョージのソロアルバムの発表、そしてリトル・フィートの解散声明。突然のローウェルの死・・・。 このアルバムを聴く限りにおいては、ローウェルが体調不良であったことは全く感じさせない力強いヴォーカルを聞かせているですが。 ご参考までに参加ミュージシャンを列挙しておきます。 Bill Payne(Keyboards), Bonnie Raitt(Vocals), C

TOTO「Hydra」(1979)

TOTO流のAOR&ハードロックな名盤個人的にはTOTOはデビューアルバムからビッグヒットした4枚目の「聖なる剣」までが大好きです。その初期4枚のアルバムはどれも個性的なんですが、このセカンドアルバム「ハイドラ」は今までずっと苦手意識が先行していました。 ファーストはどれもシングルヒット出来そうなキャッチーな曲が多く、サードはジャケットのユニークさと大好きな「グッバイ・エリノア」が収録されてますし、「聖なる剣」は言わずと知れた世紀の名盤。そうなるとこの「ハイドラ」はちょっと地

Lee Ritenour「Feel the Night」(1979)

リー・リトナーほどいろいろなジャンルにトライしたプレイヤーもいないのではないでしょうか? もちろんフュージョンという大きなジャンルは外していないのですが、クロスオーバーロック⇒AOR⇒ニューウェーヴ⇒ブラジリアン⇒ジャズ⇒クワイエット・ストームと微妙に姿を変化させてますね。 そして過去にはANRI(杏里)と結婚(関係ないですね!)。親日家としても知られます。 さて本作「フィール・ザ・ナイト」は1979年発表。ソロでは「ファースト・コースト」(1976年)、「キャプテン・フィ

Marc Jordan「Blue Desert」(1979)

マーク・ジョーダンのセカンドアルバム。デビュー作品はゲーリー・カッツのプロデュースでこれもまた屈指の名盤です。ただAOR好きはジェイ・グレイドンのプロデュースによる本作がお薦め。 この後のマークはなぜか商業的にはあまりぱっとしないのですが、これら2作品は世紀の名盤と思ってます。 さて本作品。このCD帯には「しゃれたシティ感覚が眩しい、マーク・ジョーダンのセカンド・アルバム」とありますが、まさにその通り。ただしランディ・グッドラムの名盤「Fool's Paradise」がエリ

ABBA 「Voulez-Vous」(1979)

巷では、ABBAの再結成で盛り上がってますね~。あの世代で現役表明…、なんか元気を貰いますね、こういう話は。 ABBA、懐かしいですよね。私が洋楽を聞き始めの頃は、洋楽入門編的な楽曲として、よく聞いてました。 つい先日もABBAの楽曲のオンパレードの映画「Mamma Mia!」を拝見。ストーリー自体は非現実的で、突飛な展開であったりして、面白みはそれほど感じられないものなんですが、ABBAの楽曲をバックとしたミュージカル風な作りと、主人公3人の踊りと歌についつい見入ってしまい

Paul McCartney & Wings「Back to the Egg」(1979)

今回ご紹介するウィングスのラストアルバム、どれだけの方が認識されているでしょうか(笑)。かく言う私も全く、ホントに存在すら忘れるくらいにスルーしておりました。この1979年って年が微妙だからなんでしょうか。ディスコブームから80年代へ、特に英国ミュージック(ニューロマンティック、NWOBHM等)がブームとなる前夜、ポールの音楽も中途半端なのでは…と勝手な先入観があったので。でもジックリ聴いてみて、結構新鮮な驚きでした。 ビートルズのメンバーで誰が一番好きか、と聞かれれば、私

Michael Franks 「Tiger In The Rain」 (1979)

GW、如何お過ごしでしょうか? 読書に音楽鑑賞に、まったりとした日にはマイケル・フランクスがお似合い。彼のヴォーカル、音楽スタイルって、ワンアンドオンリー的な存在ですよね。それ故に彼に対する評価は、嫌いな人は嫌い!好きな人は好き、と大きく2つに分かれるのではないでしょうか。もちろん私は大好きです。ボサノバタッチで、気品・知性を感じさせる音楽、AORというよりフュージョン・タッチな音楽スタイルが、私の好みにピッタリなんですよね。 過去、彼のサードの「Sleeping Gyps

Marc Benno「Lost in Austin」(1979)

今回は知る人ぞ知るマーク・ベノです。スワンプ好きの方ならよくご存じとは思いますが、一般的には知られていないですよね。また仮にご存じであったとしても、彼のセカンド「Minnows」くらいしか認識されていないのではないでしょうか。 なのでこのアルバムを知っている方はよほどのマニアの方と思われます。1979年という時代にあっても、ディスコサウンドとは全く無縁(笑)、流行に左右されていないサウンド(よって全く売れていないんですが…)。しかもバックはエリック・クラプトン・バンド…と聞け

The Police「Reggatta de Blanc」(1979)

エイティーズ世代の私にとって、ポリスのリアルタイムは迷作(??)「De Do Do Do, De da da Da」からです。湯川れい子作詞の怪しげな日本語ヴァージョンも違和感なく聴いてましたね。 その後、私が洋楽にのめりこんでいた1984年、ポリスは超メガヒットとなった「Every Breath You Take」を発表。この曲だけ聴くと、ポリスの本質を見誤ります。幸いにも当時、遡って「Roxanne」や本作収録の「Message in a bottle」を聴いて、レゲエを

Wilson Brothers「Another Night」(1979)

スティーヴ・ルカサーがフューチャーされたAORの名盤!AORの名盤として名高いウィルソン・ブラザーズ、唯一のアルバムです。当時兄、スティーヴが28歳、弟ケリーが19歳!。以前ご紹介したキーンブラザーズと似てますね。しかしウィルソン・ブラザーズの方が相当AORしてます。 ジャケットからしてAOR度が高いですね。 本作、プロデュースはカイル・レーニング。この後、ボビー・コールドウェルのプロデュースなんかもしていた方です。レコーディングはLAと思いきや、実はナッシュヴィル。ナッシ

Hall & Oates「X-Static」(1979)

デヴィッド・フォスター・プロデュースのポップアルバム80年代のビッグアーチストであるホール&オーツが本当にブレイクする前夜のアルバム。セールス的には惨敗に終わった作品であることから、H&Oの作品のなかでも地味な印象のアルバムかもしれません。 邦題は「モダン・ポップ」。むしろ邦題の方がぴったりくるような気がします。 後に「Kiss On My List」という超名曲を発表する彼等ですが、その原型ともいえる曲が②「Wait For Me」。 これぞ「モダン・ポップ」、という気が

Rainbow「Down To Earth」(1979)

レインボー、大好きでした。オンタイムで聴いていたのは「I Surrender」以降のレインボーですが、私の大好きなレインボーのアルバムは「Down To Earth」です。POPS好きな私にとって本作が好きというのは道理に適ってますが、それ以上に本作参加メンバーがハードロック史上最高のメンバーだと思っているからです。 そのメンバーとはリッチー・ブラックモアに、ヴォーカルは地声のハイトーンで怒鳴るグラハム・ボネット、ドラムに私の大好きなコージー・パウエル、ベースは本作のプロデ

The Beach Boys「L.A.」(1979)

ビーチボーイズ、大好きなんですよね。ただ、ビーチボーイズが好きでも、このアルバムをご紹介する人は殆どいないかもしれません。そもそも70年代のビーチボーイズをスルーしてしまっている人が多いと思うので、実はいい曲もあることを分かって頂きたく、こちらをご紹介します。またこの時期、ピンクレディーと共演していることを知っている人は、よほどのマニアかと思いますが、そちらの音源もご紹介します。 70年代のビーチボーイズは、全く商業的なヒットにも恵まれず、所属するレーベルのリプリーズからも