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Michael Franks 「Tiger In The Rain」 (1979)

GW、如何お過ごしでしょうか? 読書に音楽鑑賞に、まったりとした日にはマイケル・フランクスがお似合い。彼のヴォーカル、音楽スタイルって、ワンアンドオンリー的な存在ですよね。それ故に彼に対する評価は、嫌いな人は嫌い!好きな人は好き、と大きく2つに分かれるのではないでしょうか。もちろん私は大好きです。ボサノバタッチで、気品・知性を感じさせる音楽、AORというよりフュージョン・タッチな音楽スタイルが、私の好みにピッタリなんですよね。

過去、彼のサードの「Sleeping Gypsy」(1977)をご紹介済ですので、ここではよりジャージーな5枚目の「Tiger In The Rain」をご紹介致します。

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ジャケットはアンリ・ルソーの1891年の作品、「熱帯嵐のなかのトラ」です。マイケルは他の作品でも著名な絵画をジャケットに使ってますね。彼の知性を非常に感じさせます。
前作まではプロデューサーはトミー・リピューマでしたが、本作ではジョン・サイモンが器用されます。マイケル・フランクスというとジョー・サンプルやラリー・カールトン、ウェルトン・フェルダーといったクルセイダーズのメンバーを中心としたミュージシャンの演奏が思い出されますが、ここでは、Kenny Barron(P) 、Paul Griffin(org)、Joe Caro(G)、Bucky Pizzarelli(G)、Ron Carter(B)、Ben Riley(Ds)、Buddy Williams(Ds)等、ジャズ寄りの方々が参加。もちろんMike Mainieri(vib)、Rick_Marotta(Ds)といった今までの系統の方々も参加してます。

②「When It's Over」は今までの路線でしょうか。ボサノバをベースに、フュージョン・ライクな演奏、メロウなギター、ウットリしてきますね。

ちょっとジャージーな④「Hideaway」も私のお気に入り。間違いなく夜に聴くべきサウンド…。本作はボッサとジャズがバランスよく配置されてますね。ロン・カーターのベースが効いてます。

ヒーリングミュージックにも通じる⑤「Jardin Botanico」。ボッサのリズムが心地よく、リラックスするには最適なミュージックです。寒いニューヨークから、気候が全く逆の、12月の寒さとは無縁のブラジルへ…、リオの植物園でまったり…って歌詞が音楽とピッタリ合ってます。

アルバムタイトルトラックの⑦「Tiger in the Rain」。この曲はライブではシンプルにマイケルの弾き語りで演奏されることもありますが、レコーディングVerは素敵なオーケストラが心地いいんですよね。完全に歌の世界に引き込まれてしまいます。

マイケル・フランクス流のR&Bの⑧「Satisfaction Guaranteed」。イントロはスティーリー・ダン…というかドナルド・フェイゲンがソロでやりそうなR&B。ブロウしまくっているのはデヴィッド・サンボーン

マイケル・フランクスは今も現役、新作を発表してます。アップしたのは現時点での2018年発表の最新作からアルバムタイトル曲。相変わらず心地よりメロディ、よりスムースジャズっぽい感じになってきてますね。ここでギターを弾いているチャック・ローブ、彼は2017年に亡くなっていたんですね。チャック・ローブも素晴らしいギタリストでした。R.I.P.


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