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Rainbow「Down To Earth」(1979)

レインボー、大好きでした。オンタイムで聴いていたのは「I Surrender」以降のレインボーですが、私の大好きなレインボーのアルバムは「Down To Earth」です。POPS好きな私にとって本作が好きというのは道理に適ってますが、それ以上に本作参加メンバーがハードロック史上最高のメンバーだと思っているからです。

そのメンバーとはリッチー・ブラックモアに、ヴォーカルは地声のハイトーンで怒鳴るグラハム・ボネット、ドラムに私の大好きなコージー・パウエル、ベースは本作のプロデューサーでもあるロジャー・グローバー、キーボードはドン・エンリーの5人。
凄いメンバーです。またこのアルバム、根っからのハードロックファンには不評かもしれませんね。かなりアメリカを意識したハードポップアルバムですから。

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多くのハードロック初心を虜にした①「All Night Long」。イントロの「ウォーウォー」と唸り声を上げるグラハムに驚くと共に、従来からのファンは、そのあまりのポップさに戸惑ったことでしょう。もちろん当時ハードロック初心者マークの私は、この曲を何回も何回も聴きました。
当時としては珍しいPVをアップしておきます。グラハム・ボネットを見たことがない人は、そのハードロック・ヴォーカリストには似つかわしくない容姿に、思わず笑ってしまうかもしれません。グラハムはもともとはハードロック・ヴォーカリストではないので、その衣装といい、髪型といい、サングラスといい、冷静に考えると、どこを見ても苦笑モノですね(笑)。実はそんなグラハム、私は大好きです。
また相変わらずPVでもコージーのシンバルワークはかっこいいですね。

このポップさは⑥「Since You've Been Gone」では際立ってます。
本作のみオリジナルではなくArgentのギタリストとして活躍したラス・バラードの作品ですが、流石にこの曲の収録にあたってはメンバー間でも揉めたそうです。コージーなんかは、こんな曲、叩きたくなかったんじゃないでしょうかね。個人的にはこの曲、嫌いになりきれない自分が妙に悲しいです(苦笑)。リッチーのギターソロや、その後に続くグラハムのヴォーカルがあまりにもメロウなもので・・・。

旧来ファンから総スカンを食らった本作ですが、こうしたポップソングとは別に、しっかりリッチー節が炸裂しているハードロックがバランスよく収録されているのがミソなんですね~。

特に大好きなのが②「Eyes Of The World」。
イントロはなんとクラシックの名曲、ホルストの「惑星」をモチーフにしております。フェードインしてくる「火星」のメロディ。なんとも緊張感のあるイントロです・・・。素晴らしい!
そしてコージーのスネア打ちでバンド演奏がスタートする、その一瞬がいいんですね~。この間がレインボーの良さですね。
以前この曲のライヴ映像を見て、グラハムの衣装にガッカリ…。なんとかしてほしいと思ったものです(笑)。そこがこの人のウィークポイントなんですよね。実はリッチーも相当グラハムの衣装には怒り心頭だったようで、当時グラハムの衣装をすべて破棄させたこともあったようです(この辺のエピソードはwikiのグラハムの記事に記載されてます)。

そしてこの②「Eyes Of The World」の路線の延長線上に⑧「Lost In Hollywood」があります。
イントロの激しいコージーのスネアロールがハードロックの真髄を感じさせます。この当時の黄金の5人組の素晴らしい演奏がここにはありますね。

その後当然のことながら(?)グラハムは脱退。1981年にコージーやジョン・ロード、ミッキー・ムーディ等が参加したすばらしいソロアルバムを発表後、エイティーズには御馴染み(?)のアルカトラスを結成します。このアルカトラスのファーストには私、狂喜乱舞しましたね~。
ちなみにこのアルカトラス、2007年に再結成され、来日までしていたらしいですね~。但し、やっぱり昨年に脱退。新たなアルカトラスを立ち上げるらしい。
相変わらずマイペースなグラハムに笑ってしまいます。


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