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言葉のつくりかた - 下準備編(α版)

 こんばんは、坂岡 ユウです。
 明日更新の「YOU ARE MY SUNSHINE -私の熱狂したラリードライバーたち-」と入れ替わりで、こちらのエッセイを新連載として始めさせていただきます!!

はじめに - この連載について

 この連載では「一年間長編小説に向き合う前と後で、どれだけ自分の創作手法が変わったか」を確認するために、私の“言葉のつくりかた”をご紹介していきます。

 大学一年生の今をα版、大学二年生の来年のβ版、大学三年生の再来年を正式版として、少しずつ言葉づくりの成長過程を皆さんにお見せできたらと思っております。

 単純に「上手くなる / 上手くならない」ではなく、『書き続けることでどれだけ捉え方が変わるか』をエッセイを通じて伝えることで、“私にも書けるんだ!”と思う方が一人でも増えてくださると嬉しいです。

 それでは、「言葉のつくりかた」スタートです!!

言葉をつくりかた - 下準備編

 まず「言葉をつくる」という段階に入る前に、下ごしらえとしていつもやっていることをご紹介させていただきます。

① 映画や小説を吸収する
 
いつもやっていますが、本当に大切なことなので、一番最初に据えさせていただきました。しかし、ただ観るだけではなく、題材を事前に決めておくことが大切です。

 ホラー・格闘・社会問題・野球・バイクetc……

 ここでは、とにかく「今描きたいもの」を書き出すイメージです。難しく考えなくても大丈夫。多少似ていても気にしません。長嶋茂雄さんのように擬音でもなんとかなる!

 描きたいものを決めたら、映画や小説をとにかく観まくってください。アクションものならアクションもの、恋愛ものなら恋愛もの。既存の作品たちは“教科書”です。

 大切なのは何回も観ることです。初回は感覚で、二回目は印象的なシーンをメモして、三回目はメモしたシーンの演出や表現技法を確かめながら。何度も反復すると、そのシーンを自分のものとして取り込めるようになります。

 もちろん“教科書”と同じようにはいきませんが、「こんなシーンを描きたい」「こんな登場人物を出したい」というひらめきのヒントになってくれます。

② 資料を集める
 もし物語を書けなくなってしまったとき、世界観がわからなくなってしまったとき、文章の進め方が見えなくなってしまったとき、実際の例は“最高の調味料”になってくれます。

 紙の本やインターネットなど、いろんな選択肢がありますが、ここで私が普段使っている資料たちをご紹介させていただきます!

 主に、文章や設定関係の「わからない!」を解決してくれるのがこの本たちです。特に「類語辞典」は欠かせません。詩や短歌を綴られる方は必需品といってもいいでしょう。私は毎日のように使っています。

【tips】
 他にも、テーマに応じて六法全書や神話、専門書なども加わります。
 専門的なことは法律や各分野のエキスパートに相談するのが一番ですが、自分である程度の知見を持っておくようにしましょう。
 知識がないのに見切り発車をするのと、ある程度理解してから書き進めるのとでは全く変わってきます。

 また、自分の信頼できる専門家や著述家、ポータルサイトを見つけておくことも大切です。これはインプットと共通しますが、私は「① 文章が誠実である・② 他者を攻撃するために言葉を利用しない・③ 過度に主張が偏っていない」の三点を特に重視しています。

③ 様々な人と出逢う・話す
 情報収集とは少し違うかもしれませんが、ある意味、一番大切なことだと私は思っています。最初の小説で痛感しましたが、「実際に体験した以上のことを“わたし”は書けない」からです。

 様々な人に逢って、話して、良いところを吸収する。

 私もめちゃくちゃコミュニケーションが苦手でした。苦手というよりは、苦手意識が凄かった。きっと苦手な方もいるでしょう。でも、一歩踏み出してください。それでもだめな方は、半歩だけ踏み出してください。たとえば、「生の声を聞く」とか。

 昨年、これまでの人生にないほどの多くの出逢いがありました。出逢いは有益なこともありますが、頭をパンクさせることも珍しくありません。情報量と、個性が一気に脳に入ってきますから。今となっては、かなり話せるようになりました。とにかく、初対面に慣れてください。

④ プレイリストをつくる(おまけ)
 
ここでは、単に作業用として好きな曲を選曲するのではなく、物語に合う曲を何十曲も事前にセレクトして、サウンドトラックのようなものを事前につくってしまいます。

 日常・感情・戦闘・見せ場・主題歌etc…

 何曲か同じテーマになっても良いので、作品と共通した音楽を事前に用意しておくと執筆が捗るかもしれませんよ。

 私はいつもやっていますが、こればかりは好みなのでおまけとさせていただきました!

まとめ

 今回は「詩や小説を書くための下準備段階でやっていること」をご紹介させていただきました。

 現在もそうですが、作品に手をつける前は机の上が資料で一杯になります。時には図書館の力も借りて、必要な資料を短期集中型で頭に叩き込みます。でも、この時が一番楽しいんです。正直。

 小説を書くときにもっとも気分が乗るのは設定を作るときだと私は感じています。逆に、そこで乗れないと最後まで書けないとも言えるでしょう。だからこそ、下準備はちゃんとしておくべきなんです。

 最後になりましたが、この連載を読んで、皆さんが少しでも文章を書くのが楽だと感じていただけると幸いです。今回はあくまで原点ですから、みなさんより様々なフィードバックをお待ちしております!

 2020.3.7
 坂岡 ユウ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。 いただいたサポートは取材や創作活動に役立てていきますので、よろしくお願いいたします……!!