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ダンサーの超リアルな市場を分析【給料、仕事内容、人口】

いつもはモチベーション関係の発信や
ビジネス系の発信をしているので
ダンスにまつわる話はあまりした事が無いな
と感じ、今日はダンサーのお金事情
について記事にしようと思います。

当たり前の事ですが
ダンスで生きていく為には
ダンスで収入を得る事は
とても大切な事です。

しかしダンサー同士でもあまり
お金の話をしないし、

ダンスと関わりの少ない方や
ダンサーとして生きていきたい方にとっては
興味のある話かなと思うので
最後まで読んでいただけると嬉しいです。

今回の記事はダンサーからの批判や

ダンスで生きていこうとしている方からの
批判がたくさんありそうな気がします。

逆にかなり踏み込んだリアルな話をするので
ダンサーとして生きていきたい方にとっては
参考になるかなとも思います。

あくまで私の個人の意見と
国内のダンスに関連する統計データや
個人的な感覚を元に話をするので
それが全てでは無いし、100%正しいと
信じこむのでは無く
一つの参考材料として見ていただけると
嬉しいです。

記事を読むのがめんどくさい方は動画のリンクを貼っておくのでこちらをご覧ください。

1.ダンサーの人口

国内最大のストリートカルチャー会社の
アノマリーさんの調べでは
2001年ごろは約7万人と言われていた人口は現在では約600万人に増えています。

この背景にはストリートダンス番組や
2010年くらいから文部科学省の学習指導から
ストリートダンスが必修科目になったり、
2024年のパリオリンピックでは
ブレイクダンスが
競技の一つに選ばれたりと
ダンサーの人口自体はどんどん増えています。

近々、国内だけで1000万人を超えるとも
言われています。

人口単位で見ると伸び率がもの凄いですよね。

現在のダンサーの社会的地位から
考えるとまだまだダンサー自体の人口は
増えていく事は容易に想像出来ます。


2.ダンサーの市場

矢野経済研究所さんによるデータでは
ダンスの習い事の市場は2,200億円と言われています。

これはあくまで習い事での市場なので
バトルやコンテスト、イベント等での
お金の流れは把握出来ていません。

ダンサーの人口の増加にともない
ダンススタジオの数も
僕のネットでの調査で把握出来ている
範囲だけでも約5000件あります。

日本全国の市町村が1,741あると
言われているので
薄く広げて平均してもだいたい1つの街に
最低でも3件はある
という計算になります。

もちろん大都市と田舎では
人口もスタジオ数も違うので
この計算方法が正しいとは言えないですが
スタジオの数が多過ぎるくらい
増えているのは事実です。

ダンススタジオの現状としては
これは私の感覚値ですが
生徒数の多いスタジオと少ないスタジオの
二極化がさらに加速していて
中間層は少なくなっていっています。


3.仕事内容

ダンサーの基本的な仕事の内容としては
大きく分けて5つあります。

順に説明をしていきます。

・ショーダンサー

主にショーをする事で
お金を稼ぐダンサーのことです。

自身が個人やチームでショーをして
出演費を稼いだり、
クラブで踊ってお金を稼いだり
また、振付師として作品をつくる
コレオグラファーの仕事があります。

相場としてはショーに出演するダンサーの
知名度にもよりますが
だいたい1回のショーに対して
5,000円〜20,000円くらいです。

コレオグラファーとしての仕事は
ここにプラスして生徒数×○千円という様な
形をとっているところが多いです。

・バックダンス

これはコンサートやライブ、
テレビやミュージックビデオ等で
主に歌手やメインの出演者の後ろで
踊るダンスの事をいいます。

バックダンサーの給料の相場は
5,000円〜10,000円程です。

有名アーティストの場合は
1回あたり10,000円〜50,000円ほどです。

またテーマパークダンサーは
契約や人気度によって金額が変動しますが
だいたい日給計算すると8,000円前後と言われています。

・コンテスト

ダンスのショーをして審査員が
順位をつけるダンスの大会の事です。

ダンスをあまり知らない方も
キッズダンスコンテストや
高校生のダンスコンテストなどを
観た事はあるかと思います。

ここでの賞金はだいたい
5,000円〜3万円ほどです。

最近になって
10万円や100万円といった
大掛かりなイベントも出来てきましたが
よくある街のダンスコンテストや
企業が絡んでいないダンスコンテストは
このくらいです。

・バトル

DJが流す曲に対して
即興でダンスを踊って相手と勝負をする
ダンスのコンテンツがバトルです。

バトルの賞金もコンテストとだいたい同じくらいです。

・インストラクター

ダンススタジオやフィットネスジム
学校等でダンスを教える先生の事です。

ダンスの先生の相場は知名度にもよりますが
だいたい1回あたり平均3,000円〜5,000円ほどです。

以上の5つがダンサーとしての
仕事の内容です。

コンテストやバトルは
もちろんの事ですが優勝か
もしくは上位にランクインしなければ
賞金はもらえません。

またコンテストやバトルにおいての
審査員の仕事もありますが
これも継続的に呼ばれる仕事では無く
単発的な仕事なので
5つの仕事内容からは割愛させていただいています。

となるとダンサーとして生計をたてていく為には

インストラクターか振付師、
バックダンサーやテーマパークダンサーを
掛け持ちでしないとなかなか厳しいかと
個人的には思います。

もちろんダンサーはダンスが好きで
ダンスをしているので
お金が全てでは無いと考えている方が
多いかとは思いますが
私はコストパフォーマンスはかなり
悪いのでは無いかと考えています。

その理由は

・時間が奪われる

です。

ダンスのレッスンは大体1時間〜1時間半で
相場は3,000円〜5,000円くらいだと
先程述べましたが
これだけ見ると時給計算すると
バイトするよりもコスパが良く感じます。

しかし、ダンスの先生は
レッスンをしている時間だけで無く
発表会やクラス作品を出す際は
振りをつくる時間や曲を編集する時間
がかかります。

多くのスタジオではこれを計算に
入れていないので
ここから加算される事は少ないです。

またショーをする場合も
5分のショーで5,000円くらいもらえると
分給1,000円って
めちゃくちゃコスパ良くない?
と思われる方もいらっしゃいますが
先程と同様に振りの時間や練習の時間
編集の時間を考えると完全に赤字です。

またそれ以外でも現場までの
往復の時間とかもかかる
ので
気付かないところで時間が
たくさん奪われています。

4.ダンサーのこれから

先程述べたように単純にダンサーとして
ショーをしたり、スタジオでレッスンをしたり
作品を作ったりだけでは
収入面でかなり苦しむ事は想像が着きます。

もちろんショーやバトルが無くなる事は
無いかなとは思います。

しかしレッスンは現地でのレッスンだけで無く
オンラインレッスンの様な
形態になっていくのかなと考えています。

私よりもひと世代上のダンサーは
ビデオを観て勉強をしていました。

今はYouTube上でレッスンをしている
スタジオやダンサーも数年前から増えています。

またダンスの動画に特化したアプリや
サイトも出てきています。

今後5Gが普及すると
この流れはさらに加速するのは
容易に想像が出来ます。

YouTube等の動画だけでなく
VRやARでのレッスン等の増えるだろうし
オンラインでのレッスンが
主流になると考えています。

そうなる事によりオフラインでの
レッスンは希少価値が上がり
現在よりも1回のレッスンあたりの単価は
高くなるかと思います。

今年中とかでは無いかとは思いますが
数年後にはこれが主流になるのかなと
私は考えています。


以上が今日の4つのテーマです。

ダンサーのお金に関する内容を
結構リアルな金額で発信したので
批評もあるかとは思います。

繰り返しになりますが
これは一般的な国内での私が平均と
私の個人的考えなので
これが全て、これが100%正解では
無いとは思います。

しかしまだまだダンス業界全体が
厳しいという事実はあるし
これを変えていく為には
まず一般的に知ってもらう必要が
あると考えています。

ダンス業界のお金事情に興味がある方や
これからダンサーを目指そうと考えている方にとって
この記事が少しでも参考になれたらと考えています。

この内容に共感をいただけた際はTwitterやその他SNS等でシェアしていただけると嬉しいです。


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