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言葉の力:体験をコンパクトに伝え、心を動かす方法 人トレ#59

言葉は、私たちの体験をコンパクトに伝え、他者との深いつながりを築く強力なツールです。今回のブログでは、NLPの一部であるメタモデルの使用と、言葉がいかにして体験を圧縮し、人々の心に影響を与えるかを探ります。

また、言葉の抽象性がどのようにして自由な思考と広い受け入れを促すかについても考察します。

1. メタモデルの質問の注意点

質問を重ねることのリスク
メタモデルの質問技法を使用する際には、相手に対する質問の重ね方に注意が必要です。多くの質問を連続して行うことで、相手が追い詰められていると感じる可能性があります。これは、相手に不快感や防御的な態度を引き起こす原因となるため、コミュニケーションの障壁を作り出してしまうことがあります。特に、相手との間に信頼関係(ラポール)がまだ確立されていない場合、このリスクはさらに高まってしまうんですね。

プリフレーミングの重要性
メタモデルの質問を行う前に、プリフレーミングを使用することが効果的です。プリフレーミングとは、質問を行う前に、その質問の目的や背景を説明することで、相手が質問の意図を理解し、受け入れやすくなるようにする技術です。
例えば、「もう少し詳しく理解したいのですが…」といった導入部を設けることで、相手は質問の意図を前向きに捉え、よりオープンに回答する傾向があります。

感情の力
人は、必ずしも最も合理的または「正しい」と思われる選択をするわけではありません。実際には、多くの場合、人々は感情に基づいて決定を下します。これは、メタモデルの質問を行う際にも非常に重要です。

相手の感情に配慮しながらコミュニケーションを行うことで、相手が心を開き、真実や本音を共有しやすくなります。質問する際には、相手の感情に共感し、理解を示す態度が重要となります。

思考よりも感情の影響力
人間の意思決定プロセスにおいて、感情は思考よりも強い影響力を持ちます。このため、メタモデルの質問を通じて相手の深層の思考や信念にアクセスする際には、相手の感情に敏感であることが求められます。相手が好意を感じるような質問の仕方や、相手の感情を尊重する態度を取ることで、より有意義なコミュニケーションが可能となります。

メタモデルの質問技法を用いることで、相手の言葉に隠された深い意味を引き出し、コミュニケーションをより深いレベルで行うことが可能です。しかし、その際には、上述の注意点を念頭に置き、相手との信頼関係を築きながら、感情に配慮したコミュニケーションを心がけることが重要です。

2. 言葉による体験のコンパクト化

私たちがコミュニケーションを行う上で使用する言葉は、実際の体験や概念を圧縮して伝えるツールです。この概念を理解するために、「地図は領土ではない」という比喩を詳しく見ていきましょう。この比喩は、現実世界と私たちがその世界を理解するために用いる抽象的な表現との間の関係を示しています。

地図の役割とその限界
地図は現実世界の縮小版です。しかし、地図上に描かれているのは現実そのものではありません。地図は、現実の地形、道路、建物などを簡略化し、省略し、時には歪曲して表現します。このプロセスを通じて、地図は現実世界をわかりやすく、扱いやすい形に変換します。

地図と領土の関係性
「地図は領土ではない」という言葉は、アルフレッド・コジブスキーによって提唱されました。これは、地図(言葉や記号などの表現)が領土(実際の事物や体験)の完全な代替物ではないということを強調しています。地図は有用ですが、それは現実をフィルターを通して捉えたものであり、現実そのものではありません。したがって、地図(または言葉)に頼りすぎることは、現実を見失う原因となります。

地図の有用性:省略と歪曲
では、なぜ地図は役に立つのでしょうか?それは、地図が現実を省略し、歪曲することで、私たちが必要とする情報をより簡潔に、そして扱いやすくしてくれるからです。たとえば、旅行を計画する際には、全ての詳細が記載された巨大な地図よりも、必要な情報だけを抽出して簡略化された地図の方が遥かに便利です。このプロセスは、私たちが言葉を使って体験を伝える際にも当てはまります。

言葉による体験の伝達
私たちが他人に体験を伝える際、全ての細部を伝えることは不可能です。そこで、私たちは言葉を使って体験を簡略化し、要点を抽出して伝えます。このプロセスにより、聞き手は限られた情報から全体のイメージを構築することができます。このように、言葉は体験が省略され、歪曲されていても、それをコンパクトにして伝えることによって、コミュニケーションを可能にするのです。

この理解は、言葉を使って他者とのコミュニケーションを図る際に非常に重要です。私たちの言葉が常に完全な真実を伝えるわけではなく、それぞれの聞き手がその言葉を通じて独自の現実を構築することを認識することで、より効果的にコミュニケーションを行うことができます。

3. 抽象的な表現の利点

抽象的な表現は、情報を自由に補填し理解を深めるのに適しています。

例えば、就職説明会での説明が「チームワークを大切にしています」と抽象的な場合、参加者は自分の経験や希望と照らし合わせて理解しやすくなります。

一方、「毎週金曜日に全員でミーティングを行います」と具体的な説明は、企業での実際の体験がないと想像しづらくなります。

抽象的な表現を用いることで、聞き手により多くの自由度を与え、彼ら自身の体験や知識を使って情報を補うことを促します。

4. 曖昧な表現の効果

曖昧な表現の効果について考察する際、政治家の演説は興味深い事例を提供します。特に、「国政」と「教育」というテーマは、その解釈の幅広さと多様性において顕著です。政治家が演説で「我々は国政を通じて国の未来を明るくする」と述べたり、「教育は我々の最優先事項です」と表現するとき、これらの言葉は故意に抽象的であり、聴衆それぞれが自身の価値観や期待を投影する余地を残します。このような表現が効果的なのは、抽象度が高いほど、より多くの人々が自分の願望や経験をその言葉に重ね合わせることができるからです。

教育や国政といった用語は、聴き手によって異なるイメージや期待を引き起こします。ある人にとっては、教育とは学校での学習を意味し、別の人にとっては生涯教育や非公式教育の機会を指すかもしれません。同様に、国政に対する期待も人によって大きく異なります。この曖昧さと抽象性は、広い範囲の人々にアピールするための戦略的な手法であり、聴衆が自らの個人的な体験や希望を基にメッセージを解釈する余地を与えます。結果として、政治家はより多くの人々の支持を集めることが可能となり、それぞれの聴衆が自分自身の理想を演説の内容に見出すことができるのです。

このように言葉は、私たちの体験をコンパクトに伝え、人々を引きつける力を持っています。メタモデルの質問の適切な使用、抽象的および曖昧な表現の戦略的利用を通じて、私たちはより効果的なコミュニケーターになることができます。言葉を通じて、私たちは心を動かし、深い理解と共感を生み出すことができます。

「NLPの基本がわかる本」より参照。

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