【倫理・公共の指導案】功利主義×桃太郎で考え直す自身の正義観
※本授業は、ワンピース(ワノ国編)に影響を受け作っています。サムライの精神で、授業スライドは無料配布いたします。授業プリントのみ今回は有料といたします。スライドはお好きに使って、楽しんでください。
「面白い授業をしてください」とか言われる。
「いやあんたらが興味を示さないからだろ」って思う。
もうそんないたちごっこは終わりにしよう。
生徒も、先生も、両方楽しめばいいじゃない。
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\導入/
導入が一番大切です。生徒に「今日はいつもと違う」と思わせましょう。そのために、倫理と意外性のあるものを掛け合わせ、それを最初にドヤ顔で提示します。と同時に、先生自身も今回はたのしむぞ!という姿勢を示しましょう。
ちなみに「正義」は最近話題になっています。書店でもよく見ます。生徒と共有しても良いでしょう。流行に弱い高校生にははっきり「流行だよ」と伝えます。
※マイケル・サンデルさんの「正義」の本はベストセラーになっています。
ここで今日の目標を提示しましょう。「考え方の幅を広げる」と設定しています。私が本授業を行った後の振り返りでも「他者の考え方や、今までにない視点で物事を考え、幅が広がった」とありました。考える意味を示すのもポイントです。
スライドの矢印を三角化して、鬼のつのぽくしてみました。
\展開(桃太郎のストーリー)/
再度はっきりと確認します。今日の授業で何を考えるのか。よし!今からスタートです。とついに始まる感を演出します。
ここからは生徒主体です。ストーリーの確認をします。面白さを演出します。4人を選び、1人ずつに起承転結を割り振り説明させると面白いです。私は「おい!!おじいちゃんとおばあちゃんが鬼退治に行ってるやんけ!」みたいな答えになりました(笑)
これがポイントです。前振りになりますので、絶対に確認してください。全体確認も合わせて、生徒に発表させましょう。黒板にメモを残しておくと良いです。
\展開(正義と悪の再考)/
ここからがこの授業の真骨頂です。当たり前を覆します。全員で「あ、確かにな」となったら大成功です。多分なります。なるような流れで作ってみました。
私自身がもと広告代理店勤務をしていたこともあり、今回は「広告」を使います。キャッチコピー(一言)で考えさせます。桃太郎の物語は、目的を考えれば、正義が揺らぎます。
もう一つの広告がすごく印象的です。「めでたし、めでたし?」というタイトルです。鬼側の視点を一言で表現しています。狙い通り、生徒にとっても「確かに。」に誘ってくれる広告です。
あと一押しです。「確かに(悪っているのか?)」となる状態に背中を押す一言で決定づけます。
広告のキャッチコピーになぞらえて、生徒にもひとことで表現させます。ここまで考えたことを整理して、次にいきましょう。※ストーリー確認時の前振りの回収をします。
\展開(トロッコ問題へ)/
思考実験で最も有名と言ってもいいトロッコ問題を用いて、生徒自身の正義観をぐらつかせます。※ただし、一部学校では保護者のクレームリスクもあるため、対策も入れていますが、ご考慮の上でお使いください。
ここからは通常のトロッコ問題です。絵で描くよりイラストでわかりやすいと思います。
おそらく、レバーを引く人も多いです。理由を聞いてあげてください。「助かる数が多い方がいい」というはずです。黒板に「数」とメモっておいてください。
この質問で何もしない(=押さない)が増えると思います。レバーがあるかないかの違いなのに、生徒の思考は変化します。
状況を整理します。最初「数」を正義とし、レバーを引いたが、次の質問では「押さない」に変化している生徒がいます。その生徒に質問してください。
\展開(ベンサム・J.S.ミル)/
数を正義とするという発言が出るはずなので、それに合わせて紹介しましょう。可能であれば、別の授業で行ったほうがテンポは良くなると思います。サラッと紹介スライドにしました。
保護者対策も忘れず。こういうのははっきり言ってもいいと思います(あくまで個人的見解です)
脱線してますが、次のスライドで軌道修正します。
桃太郎の話に引き戻します。トロッコ問題の議論を桃太郎に置き換えて、生徒に示してみます。
ここからが2時間目です。大体ピッタリ1時間目はおさまるはずです。
\展開(桃太郎裁判)/
NHK for Schoolに最高の教材があります。少し長いのがマイナス点ですが、面白いので生徒の食いつきはあると思います。桃太郎以外にもコンテンツがあるので、参考にしてください。
2時間目になるので、前回の軽く復習と、目標確認だけ行いましょう。動画が長いので、サッと。
グループ討議の後、なぜその判決にしたか、発表させましょう。
\まとめ(自身の正義観を考えまとめる)/
桃太郎裁判を通して、正義について、結果ではなく内面に注目して考えさせました。改めて、自身に落とし込ませます。
レポートを書かせて提出させると、思考の表現力向上につながります。また、書き起こす作業を通し、自身と向き合う時間にもなります。
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|追伸|
倫理は地歴公民の先生が一番やりたくない科目と言われます。気負いしないで下さい。授業者が一番楽しみましょう。
私の授業は活動が多いです。生徒と一緒に活動し、「答え」を捨てさり、生徒の発言に心動かされてください。
みなさんの楽しい倫理に、少しのゆとりを。
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今回は授業プリントも配布します。もっと楽したい先生は使ってください。
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参考
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