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【倫理の指導案】初回の授業×生徒に示す「倫理を学ぶ意味とは」

本授業のターゲット生徒
「倫理を学ぶ意味って何?」
「倫理を学ぶ意味はないでしょ」
「試験のために倫理やってる」
そんなことを言ってくる生徒

こんな生徒も多いですよね。倫理はあくまで試験科目。

もし、高校生がこの記事を読んでいるなら、本記事を通して,倫理を少しでも見つめなおしてもらいたい。

もし、先生がこの記事を読んでいるなら、倫理の初回授業(ガイダンス)で次のようのに伝えてもらいたい。

倫理をとってよかったと思ってもらいたい。



|授業の概要|

分野:倫理全般(初回授業のガイダンス)
テーマ:倫理をとってよかったと思ってもらいたい。
目標:倫理とは、どんな授業なのかイメージできる。

|筆者の紹介|

この記事を書いている人:
ゆとりんり
新卒で倍率100倍の民間企業に就職後、教員に転職
教員採用試験の採用枠1枠に1発合格
教採の勉強は働きながらの完全独学
ブログで「ちょっと変わった授業アイデア」まとめてます。


|このページの見かた|



\導入(現状を整理する)/

教員の皆さんも、大抵の社会人もそうだと思いますが、勉強してきましたよね。私もそうです。
その中で、何のために勉強をするのかについて触れます。大前提として、テストのための勉強であるという認識を捨てさせてください。

前提として、皆さんは勉強をして、成長をしていきます。

皆さんは何のために勉強をしていますか?まさかテストのためですか?勉強によって身につくものを挙げてみてください。(ペアワーク)

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1つ勉強によって身につくものとして「常識」があります。
勉強をすることで、みんなと同じような学力、当たり前を当たり前と思うことのできる頭をもつことになります。

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学校では、「当たり前のことを当たり前にできることは素晴らしいことだ」とよく言いますが、間違ってはないですし、むしろ正しいです。
なんなら、常識のない人はあまり社会では好かれません。そういう意味でも常識を身に着ける意味は大きいです。

ですが、倫理はその常識を捨てる学問であると、本プレゼンでは示します。
決して、「常識=悪いこと」と言っているわけではありません。
今回「バカ」という言葉を使いますが、元ネタがあるので、それは後程。

そして勉強をすればするほど、知識がみにつき、「バカ」と呼ばれなくなります。そして、世の中の多くの常識を知ることになるのです。

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\展開(倫理ってこういう学問だ)/

ここまで、生徒の皆さんが置かれている状況と、一般的な勉強の意味について確認してきました。その上で、倫理とはどういう学問か示しましょう。

高校における倫理はこの「逆」の学問だと思います。なぜなら…

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ここでもう一度整理します。人間すぐ忘れますから。そして、プレゼンのテンポを作るためにこのスライドを入れています。最後の一言で、倫理とはどんな学問か、次のスライドに繋げましょう。

なぜなら…
順当に生きていれば、順当に勉強を積み重ねて、順当に当たり前が、当たり前のようにできるようになります。でも!!倫理は違うのです。

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高校の倫理は、他の教科とは違い、常識を疑います。(※考える授業を行えばの前提なので、知識詰め込み型の授業には当てはまりません。)つまり倫理とはバカになる学問であると、とんでも理論を叩きつけましょう。

倫理は、せっかく勉強して培ってきた常識を疑う。そして時に、常識とは違う思考を見つけ、過去の勉強の成果をすべてぶち壊すことになります。そうです。つまり、倫理とはバカになるための学問なのです。

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科目選択で倫理を選ぶ際にこの話をすると生徒からは「答えない勉強は意味ない」など言われます。勉強して積み上げた常識をぶち壊しバカになる話には続きがあります。これで生徒に納得させましょう。

常識を一度知ったうえで、「あえて」常識や普通とは違う行動をとることに意味があります。なんなら、そのために努力をする価値すらあるのです。
なぜならバカって楽しいから。世間一般からずれる人は「バカ」と言われる。でもそれって、いい意味なんですよ?

考えてみてください。「野球バカ」とか「役者バカ」とか聞いたことありますよね。この「バカ」って悪い意味ですか?そしてその本人はどうでしょう?楽しいから野球などにのめり込むのではないでしょうか。

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いやでも「バカはバカじゃん」なんて言われそう。そんな先生も安心してください。倫理で目指すのは、世間一般がいう「バカ」とは違います。次はその解説をしましょう。

いや先生、バカはバカじゃん!って思っちゃいましたか?でも、そんな単純な話じゃありません。倫理は考える学問。しっかり考えながらついてきてください。バカには2種類あります。

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2つの「バカ」について、解説を行います。1つは不勉強によるバカ。もう一つが倫理をとった人たちが目指せるバカになります。

あえて常識から外れる。自分の人生を自分で動かし、新しいナニカをつくっていく。常識的すぎるって逆に怖いし、周りに合わせすぎると、せっかくの自分の人生なのにもったいないですよ。だから、それが常識と知ったうえで、外れよう。勉強ってそのためにしているんです。

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で、常識を覆すバカになって何かいいことがあるのか。これをしっかり示しましょう。メリットの提示です。シンプルにいきましょう。その先は生徒に考えさせたいので。実際に先生の話を入れてもいいかもしれません。

バカって何がいいのか。それは、楽しいのです!!そして、常識を疑うことで、今まで見えなかった道が見えます。実際に、私が教師になったのもこれです。大学生の時はなる気なんてサラサラありませんでした。

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\展開2(倫理をおすすめしたい人)/

最近の高校生は安定志向が目立ちます。入試の変革期、親の影響など様々ですが、「公務員=安定」と思っている人も多いです。それが世間での”常識”ですしね。

そんな常識にとらわれている人の世界を広げたい。倫理は人の可能性を広げることのできる学問です。

少し常識を疑ってみましょうか。「公務員=安定」って思っている人いませんか?安定しているのは公務員という職で、あなた自身は安定していません。

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というか、安定とは何なんでしょうか。私はこれまで生きてきて、このように考えます。

本当の安定とは、
どこに行っても、どんな状況でも、楽しく生きれる。
そんな人だと思う。

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\まとめ(生徒への問いかけ)/

学校で学んでいると偏差値にとらわれがちです。優等生こそ正しい。先生の価値基準こそ正義。そんな狭い世界から抜け出させてくれる学問が倫理です。そこを示しましょう。

皆さんの正義って本当に正しいことですか?知識や他人の作った価値観を信じていませんか?人間はいつか死にます。倫理を通して、生き方を考えてみませんか?「考え方の勉強」してみませんか?

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そして、最後に先生からのメッセージでプレゼンを締めくくりましょう。

そして、皆さんには、倫理をとってよかったと思ってもらいたい。

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|この授業をつくるうえでの参考書|

この本を本屋で見たとき即買いでした。この本を読んだ感想「グ、グァァァァ。早く授業作りたい」プレゼン中の「バカ」という言葉はここからです。



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以下の有料記事では、記事中にもある「Googleスライド」を丸々全部ダウンロードすることができます。

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・形式:パワーポイント
・ページ数:全16ページ
・設定:1時間分

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